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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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パンティリモン&ネイスミス決定、パトはチェルシー⁉巻き返し組の補強が着々と進行中!

1月末まで、残すところ10日間。移籍市場が佳境に入ってまいりました。直近、プレミアリーグ勢ではワトフォードとノリッジが動きました。サンダーランドのGK、コステル・パンティリモンを獲得したのはワトフォード。ルーマニア代表GKは、今季プレミアリーグで17試合に出場。サム・アラダイス監督のチームでゴールマウスに立ち続けてきましたが、ここにきてマンノーネとピックフォードにポジションを明け渡し、直近3試合はベンチからも押し出されていました。出場機会を求めて、という動機で新天地を求めたのだと思われますが、ワトフォードにはプレミアリーグ21試合出場の絶対的レギュラーGKエウレリョ・ゴメスがいます。パンティリモンはいいGKだとは思うものの、ゴメスの牙城を崩すことができるのでしょうか。

マンチェスター・シティ時代にジョー・ハートのサブとなり、プレミアリーグ出場7試合に留まったように、ベンチを温め続けることにもなりかねません。19位のクラブから12位に移ったわけで、ご本人的には「プレミアリーグ残留には大きく近づいた」とはいえるのでしょうが…。22ヵ国の選手を擁する多国籍軍・ワトフォードは、コロンビア人FWイバルボが母国のナシオナルにレンタルされると発表したばかり。初めてのルーマニア人となるパンティリモン獲得で、パスポートのコレクションとしてはプラマイゼロです。この補強がどれだけの効果があったのかは、今後のプレミアリーグのピッチが教えてくれるでしょう。

そしてこの冬、ボーンマスと並んで積極的に動いているのは、夏は静かだったノリッジです。イトゥルベ、アフォベ、グラバンと前の選手ばかりを獲り続けているボーンマスに対して、降格回避をめざすノリッジは、まず後ろを補強。ディナモ・ザグレブから獲得したのは、ポルトガル代表にも選出された右SB、26歳のイヴォ・ピント。CBには、ヴォルフスブルクをブンデスリーガ2位に押し上げた功労者、スイス代表のティム・クローゼという大物をゲットしました。193センチの長身で、ハードマークができるCBは、いかにもプレミアリーグ向き。サンダーランドとニューカッスルの次に多い38失点の守備は、彼らの加入で改善できるでしょうか。後ろに目処が立ったところで、3人めは前線の即戦力。一昨日、スティーブン・ネイスミスの獲得が決まりました。エヴァートンではプレミアリーグ10試合出場ながら、10月以降はわずか1試合と居場所を失いつつあったアタッカーは、「これでサッカーに集中できる」と喜びのコメントを残しています。背番号7には、クラブの期待が込められているのではないでしょうか。29歳とベテランの域に入りつつあるネイスミスはノリッジの攻撃を活性化できるのか、週末のリヴァプール戦が楽しみです。

さて、ここからは「もうすぐ決定⁉」のニュースです。一時はリヴァプール入りが噂されていたコリンチャンスのアレシャンドレ・パトは、どうやらチェルシーとの話が進んでいるようです。「テレグラフ」「ガーディアン」などイギリスの複数メディアが本人合意と報じているブラジル人FW獲得話は、クラブ間の移籍金交渉に入っているとのこと。コリンチャンスの値付けは1000万ポンド(約16億5000万円)といわれており、これに対してチェルシーは、値下げないしはレンタルでの獲得を望んでいるようです。負傷続きでミランを離れた後、サンパウロで61試合26ゴールと復活した際に「トップではなくウインガーをやりたい」と監督に訴えたといわれている選手を、ヒディンク監督はどこで起用するのでしょうか。

ジエゴ・コスタと並ぶのか、あるいは縦関係か、アザールを中に置いて左に入れるのか。ペドロ、ウィリアン、アザール、ケネディにラミレスと、サイドをこなせる選手が充実しているクラブだけに、ジエゴ・コスタと近い位置に誰を置くのかを明確にしないと、脇のポジションのレギュラー争いが激しくなっただけで終わる懸念もあります。1月になってもプレミアリーグ14位と、なかなか上がってこられないチームに必要なのは、ジエゴ・コスタと違うタイプのストライカーか、ジエゴ・コスタの後ろからゴールを決めてくれる選手ではないかと思います。パトの得点力を活かしつつ、ペドロやアザールと食い合わない布陣を見出せれば、今季プレミアリーグで31ゴールとパッとしなかったチェルシーの攻撃力は格段に上がるでしょう。12月の就任後、ミケル重視という新機軸を打ち出したヒディンク監督には、おもしろいものを見せてくれるのではないかという期待感があります。着地までにもうひとツッコミ必要という話のようなので、まずは続報を待ちましょう。

9位以下は動いているものの、上のほうから聞こえてくるのはアーセナルのエルネニー獲得ぐらいで、何やら不気味です。今、書店に並んでいる「フットボリスタ」29号にて、ベラヒーノ、ドビュッシー、タウンゼント、ミララス、ボージャン・クルキッチについて「移籍したほうがいいか、あるいは残留がベターか」を書いたのですが、動いても2人まででしょうか。このまま何もなく市場が閉まるとは思えないのですが…。(コステル・パンティリモン 写真著作者/Clément Bucco-Lechat)

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