偏愛的プレミアリーグ見聞録

クリバリ、ククレジャ、フォファナ、ハッチンソン、チュクエメカ、ザカリア（ローン）、スターリング、オーバメヤン。夏のトランスファーマーケットに2億7000万ポンド以上を投じ、プレミアリーグレコードを更新したチェルシーは、冬も新戦力を買い続けています。

モナコのCBブノワ・バディアシル、高額のローンで引っ張ってきたジョアン・フェリックス、モルデFWダトロ・フォファナ、ヴァスコ・ダ・ガマのMFアンドレイ・サントス、シャフタール・ドネツクからミハイロ・ムドリク。総額は1億2000万ポンドに迫るといわれており、夏と合わせると4億ポンド（約634億円）に届く勢いです。

これほどの戦力を揃えても、トッド・ベイリーオーナーは満足していないようです。現地メディアの多くが「チェルシーの冬は終わっていない」と報じており、中盤と右SB、ウインガーの名前が挙がっています。

「チェルシーが1月にサインをめざす5人のスター」という記事を配信したのは、「フットボールロンドン」のウィル・フリーマン記者。ブライトンの中盤を仕切るモイセス・カイセド、リース・ジェームズのポジションをカバーするダンフリースはリアルなターゲットですが、ラファエル・レオン、デクラン・ライス、ウィルフリード・ザハの移籍はないでしょう。

「ミラー」のダレン・ルイス記者は、「トロサールを巡るアーセナルとトッテナムのバトルをクラッシュする」と煽っています。ロベルト・デ・ゼルビと揉めたストライカーは、2500万ポンドで獲得できると伝えられており、移籍金の額を気にしないクラブが本気になれば、すぐに話をまとめられるでしょう。

「スカイスポーツ」は、PSVのイングランドU-21代表FWノニ・マドゥエケも有力な獲得候補と報じています。移籍金は、最大で4000万ポンド（約63億円）。ファン・ニステルローイ監督は、「負け戦。止められない」と白旗を掲げているそうで、クラブは既に代役を探し始めているようです。

公式戦17試合13ゴール4アシストと絶好調のマーカス・ティラムは、ボルシアMGの抵抗が予想されています。ジョアン・フェリックス、ムドリク、カイ・ハヴェルツがいるチームに、マーカス・テュラムが加われば、オーバメヤン、ツィエク、プリシッチの出番は激減するでしょう。

夏にはエンクンク入団という話があるチェルシーは、カイ・ハヴェルツを除く前線をすべて入れ替えようとしているのでしょうか。中盤も安心とはいえず、カンテとジョルジーニョはオフに退団という噂あり。クリスタル・パレス復帰の可能性が報じられたコナー・ギャラガーと、ニューカッスルが狙っているといわれるロフタス＝チークは、1月に去ることになるかもしれません。

昨夏のに退団は、リュディガー、クリステンセン、ヴェルナー、エメルソン、バチュアイ、ロス・バークリー、マルコス・アロンソ、ビリー・ギルモア。この冬のマーケットでも、何人かが出ていくはずです。

大規模な改革でチームのレベルが上がるのか。不安が蔓延してCL出場権を逃すのか。「メイソン・マウントが契約延長拒否」「デクラン・ライスがCLに出られるライバルクラブへ」とならないために、プレミアリーグのTOP4フィニッシュは必達目標ですが…。引き続き、彼らの派手な立ち回りとピッチでの戦いぶりを追いかけたいと思います。