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【MAN.CITY×Tottenham】完敗ペリシッチ、悪夢のような13分のマフレズ無双!

マンチェスターダービーで2-1と逆転負けを喫したペップ・グアルディオラと、ホームのノースロンドンダービーを0-2で落としたアントニオ・コンテ。プレミアリーグ7節の延期試合は、アーセナルとの差が8ポイントに開いたマン・シティも、4位と5ポイント差のスパーズも、負けられないシックスポインターです。

さっそく、ペップのチームからスタメンをチェックしてまいりましょう。GKエデルソン、DFリコ・ルイス、ジョン・ストーンズ、アカンジ、ナタン・アケ。MFロドリ、ギュンドアン、グリーリッシュ、FWマフレズ、ハーランド、フリアン・アルバレス。指揮官は戦い方を変えたかったのでしょうか。今季プレミアリーグ10アシストのデブライネは、ベンチスタートです。

対するスパーズは、ベンタンクールが戻ってきています。ロリス、ロメロ、エリック・ダイアー、ベン・デイヴィス、エメルソン・ロイヤル、ペリシッチ、ホイビュルク、ベンタンクール、クルゼフスキ、ハリー・ケイン、ソン・フンミン。立ち上がりから速攻を仕掛けるマン・シティに対して、スパーズは自分たちのペースをつかもうとしているようです。

5分の右からのハイクロスは、ハーランドの頭上にアウト。8分の強引の中央突破は、ギュンドアンが裏に出した浮き球が味方に合いません。リコ・ルイスはセンターに入り、ジョン・ストーンズも敵陣で中盤をサポート。10分の右からのCKで、ファーにいたハーランドは、左足のボレーをロメロにブロックされています。

12分のマフレズのFKは、FAカップ3回戦の再現とはならず、壁にヒット。マン・シティのプレスが厳しく、スパーズはハーフラインを越えるのに苦労しています。19分のギュンドアンのミドルは、右にアウト。21分の波状攻撃は、左にまわっていたマフレズがグリーリッシュを縦に走らせ、グラウンダーが中央のフリアン・アルバレスに届きました。

直接叩いた左足の決定的なシュートは、ロメロがブロック。スパーズの最終ラインの前で3人がスペースを埋めており、ミドルシュートを打てる隙はありません。26分、ペリシッチがファーにクロスを上げると、ハリー・ケインの前にいたナタン・アケがぎりぎりでクリアしました。30分を過ぎても、両者ともにオンターゲットはゼロです。

ロリスのキックが前線に通った36分、右からまわってきたボールを収めたハリー・ケインは、ボックス左に走り込んだベン・デイヴィスを使いました。クロスをファーで合わせたソン・フンミンのヘッドは、エデルソンがキャッチ。39分にリコ・ルイスが放った強烈なミドルは、ベン・デイヴィスに当たってコースが変わりましたが、ロリスが左に飛んで外に弾き出しました。

ハーランドに決定機が訪れたのは42分。左のナタン・アケのロングフィードで裏に抜け出し、ロリスと1対1になりました。左足のシュートは、コースを切った守護神がセーブ。1分後、サイドチェンジをトラップしたマフレズがロドリに預け、絶妙な浮き球がフリーのハーランドに通りますが、果敢に前に出たロリスを気にしたのか、ヘディングは浮いてしまいました。

0-0で終わるはずだった44分、昨季プレミアリーグ王者が致命的なミスを犯します。エデルソンが前にいたロドリに不用意なパス。詰めていたベンタンクールに体を当てられた16番のパスを、クルゼフスキが悠々とカットしました。左足のシュートがGKの脇を抜いて0-1。ビハインドを背負ったホームチームは動揺したのか、直後に2点めを許してしまいます。

ハリー・ケインと競ったジョン・ストーンズのクリアを右サイドで拾ったのはクルゼスフキ。ボックス右に流れてパスをもらった10番は、ロドリにカットされたボールをスライディングで取り返し、右足で強く蹴りました。シュートともクロスともいえないボールをエデルソンが弾くと、頭でプッシュしたのはエメルソン!前半の0-2は、予想外のスコアです。

後半開始から攻めるマン・シティ。48分のフリアン・アルバレスのミドルは、左に切れていきまます。51分に右から上がったのはリコ・ルイス。外でもらったマフレズがペリシッチをかわしてニアに折り返すと、ギュンドアンが触ってこぼれたボールをロリスが掻き出そうとします。しかしパンチが小さくなり、フリアン・アルバレスの足元へ。右足の一撃が決まって勢いに乗った王者は、2分後にあっさり追いつきました。

前半の失点に絡んでしまったロドリが、素晴らしい浮き球をゴール前へ。マフレズが頭で左に送ると、走り込んだハーランドのヘディングがネットを揺らしました。3戦ノーゴールだったエースは、プレミアリーグ22ゴール。55分のマフレズの強烈なミドルは、惜しくも右にアウト。マン・シティペースだった59分、スパーズの逆襲は右サイドからでした。

ハリー・ケインが右のクルゼフスキに流し、ドリブルで仕掛けたウインガーがゴールライン際から折り返すと、逆サイドから走り込んできたペリシッチはフリー。右足のシュートが決まったかと思いきや、リコ・ルイスが足に当て、ボールはポストを叩きました。

18歳のファインプレーで窮地を脱した王者が、逆転ゴールをゲットしたのは64分。サイドチェンジをカットしようとしたペリシッチがマフレズに奪われ、縦に持ったレフティが角度のないところから打った右足のシュートがニアを抜きました。65分にペリシッチをセセニョンに代えたコンテ監督は、75分にベンタンクールを下げてイヴ・ビスマを投入しました。

78分にはエメルソンとベン・デイヴィスが下がり、ラングレとリシャルリソン。ペップの最初のカードは81分で、ギュンドアンをベルナルド・シウヴァです。83分、座り込んでしまったリコ・ルイスのポジションにカイル・ウォーカー。勝負が決したのは90分でした。エデルソンのロングキックをラングレがトラップミス。さらったマフレズがロリスと向き合い、チップキックを枠に収めました。

終わってみれば、マンチェスター・シティが4-2完勝。ペリシッチにとっては、悪夢のような13分のマフレズ無双。50分にあっさりかわされてクロスから失点を喫すると、2分後のロドリの浮き球には競り負け、64分にまたも抜かれてファインゴールを決められてしまいました。

スパーズの敗因は、先制されてから逆転までの守り方です。9人が下がりながらも中盤の選手に誰もついておらず、ロドリ、リコ・ルイス、グリーリッシュらに自由と余裕を与えてしまいました。55分にマフレズがフリーで放ったミドルは、スパーズの動揺を示す象徴的な1発。打つ気がなかったレフティは、マークもコースを消す動きもないと気づき、右足を振り抜いたのです。

鋭いプレスからの速攻という戦術を貫けなかったチームは、坂を転がり落ちるように敗戦へと突き進んでいきました。一方、オープンプレーからのゴールが減っていたマン・シティにとっては、デブライネ抜きで自信を取り戻した貴重な勝利です。前半は、最近の不振を引きずるような戦い方でしたが、右サイドのドリブラーが2ゴール1アシストで世界を変えてくれました。

マンチェスター・ユナイテッドサポーターとしては、優勝をめざすならマン・シティの負け、TOP4を確保したいならスパーズのゼロポイントを期待する試合だったのですが、今の気分は「安堵」です。まだまだ、プレミアリーグの頂点をめざすチームのファンには、なり切れていないようです。アーセナルにダブルを喰らわすことができれば、少し強気になれるのですが…。


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“【MAN.CITY×Tottenham】完敗ペリシッチ、悪夢のような13分のマフレズ無双!” への1件のコメント

  1. ペップの街 より:

    0−2の前半でもう今シーズンは難しいのかなと思ってしまいました。デ・ブライネ抜きで勝てるのか?しかし、マフレズ、グリーリッシュらの奮起で踏みとどまりました、デ・ブライネ→ハーランドのホットラインがあればどうしても依存してしまいますよね。アルテタがこのまま突っ走ればおいつけませんが、そう簡単にはいかないでしょう。

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