イングランドのプレミアリーグ(ときどきチャンピオンズリーグ)専門ブログ。マンチェスター・ユナイテッド、アーセナル、リヴァプールetc.

偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

ラシュフォード、ヴェグホルスト、ブルーノ!前線が躍動したマン・ユナイテッドが決勝にリーチ!

プレミアリーグでクリスタル・パレスとアーセナルから1ポイントしかゲットできず、優勝争いが遠のいたマンチェスター・ユナイテッド。準決勝に進出したカラバオカップは、何としてもトロフィーを手に入れたい大会です。

今シーズンは、とにかくクジ運に恵まれました。3回戦でアストン・ヴィラに4-2で勝つと、4回戦はチャンピオンシップのバーンリーに2-0。準々決勝はリーグ1(3部相当)のチャールトンを引き、3-0で快勝しました。マーカス・ラシュフォードは3戦4発と絶好調。セミファイナルのノッティンガム・フォレストとのファーストレグでも、いきなり先制ゴールを叩き込みました。

自陣左サイドで、カゼミーロからパスを受けたのは6分。ドリブルで縦に持っていった10番は、カットインしてフロイラーとワローをまとめて抜き去り、左足でニアにねじ込みました。8分には、右からカットインしたアントニーがロディをかわし、左足でコントロールショット。ボールは惜しくもポストの脇を抜け、ブラジル代表のウインガーは笑顔を浮かべています。

最前線のヴェグホルストの後ろに、ラシュフォード、ブルーノ・フェルナンデス、アントニー。中盤にはカゼミーロとエリクセンが並んでおり、最終ラインのリンデロフとマラシア以外はベストメンバーです。サリッジが左サイドを突破した16分のカウンターは、リサンドロ・マルティネスが落ち着いてカットし、デ・ヘアに預けています。

13分に左でキープしたのはラシュフォード。ポストになったヴェグホルストがブルーノに落とし、右のアントニーにつながると、切り返しからの左足シュートは浮いてしまいました。ギブス=ホワイトが左のサリッジに決めさせた23分のカウンターは、ストライカーの抜け出しが一瞬早く、VARの映像はオフサイドを示しています。

26分のCKから、デ・ヘアのパンチの落下点にいたスカルパが直接ボレー。右に飛んだボールは、プレミアリーグ屈指のショットストッパーが外に弾き出します。押しているのはノッティンガム・フォレスト。31分に中盤で2人抜いたブレナン・ジョンソンは、フィニッシュを左に逸らしました。

1分後、中央から斬り込んだアントニーがポストプレーからヘネシーと1対1。体勢を崩したレフティは、GKにぶつける以外に選択肢がありません。40分のグスタヴォ・スカルパのミドルは、クロスバー越え。マンチェスター・ユナイテッドの2点めは、45分でした。

右から上がったカゼミーロが中央に送ると、浮かしたボールを左足で叩いたのはアントニー。強烈な一撃をヘネシーが弾くと、マッケンナに先着したヴェグホルストが右足でプッシュしました。マンチェスター・ユナイテッドにローン移籍して、3試合めの初ゴール。ポストプレーヤーとしても強さを発揮しており、すぐにでも獲得成功というハンコを捺したくなります。

後半開始から間もない48分、アントニーのパスをボックス右で受けたヴェグホルストのシュートは、マッケンナがブロック。53分のダニーロのミドルは、デ・ヘアが左に反応してキャッチしています。1分後、右から流れてきたアントニーの落としを直接叩いたエリクセンのフィニッシュは、クロスバーを直撃しました。

57分にラシュフォードがお役御免となり、やはりガルナチョ。60分に敵陣でカゼミーロをつぶしたギブス=ホワイトは、フリーで打った左足のミドルを打ち上げてしまいます。63分、セルジュ・オーリエのクロスがボックス左へ。グスタヴォ・スカルパのボレーは、ワン=ビサカが落ち着いてブロックしました。

71分、エリクセンとアントニーが下がり、ペリストリとフレッジ。途中出場のリンガードを見ていると、「フォレストでハッピー?」とつぶやいてしまいます。2020-21シーズンのウェストハムではプレミアリーグ16試合9ゴール、イースト・ミッドランズのクラブに完全移籍した今季は17試合でノーゴールです。

79分にペリストリの高速クロスが上がり、ヴェグホルストのヘッドは左にアウト。マンチェスター・ユナイテッドは、もう1点獲れればセカンドレグのメンバーを落とせます。85分、ヴェグホルストに代わってエランガ。GKと1対1になりかけるきわどいシーンを創っていたアウェイチームは、88分に待望の3発めをゲットしました。

ブルーノの縦パスで、ペリストリがラインの裏に抜け出しかけると、カットされたボールがエランガにまわり、走り込んできたブルーノにラストパス。ボックス手前から放った一撃がヘネシーの左を抜き、勝負は決しました。1週間後にオールド・トラフォードで戦うセカンドレグは、若手とサブの選手を活かせるゲームとなりました。

MVPを選ぶなら、攻守に貢献したリサンドロ・マルティネスと、ポストとしてもフィニッシャーとしても機能したヴェグホルストでしょう。アルゼンチン代表のCBは、味方のミスをカバーしつつ、前線に的確なボールをフィード。初ゴールを決めたオランダ代表は、パス成功率100%で、ボールを奪われた後のプレスも素晴らしいのひとことでした。

今日は何度かボールロストがあったものの、カゼミーロがいると、えもいわれぬ安心感があります。彼が先発した19試合は15勝3分1敗、欠場あるいは途中出場だと7勝4敗。CBの負担を軽減するポジショニング、ビルドアップの仕切り、ペースコントロール、チームを前進させるパスワークは、これまでのマンチェスター・ユナイテッドになかったエッセンスです。

気が早い話ですが、決勝の相手は敵地で0-1で勝ったニューカッスルでしょうか。モウリーニョの初年度にタイトルを争ったサウサンプトンとやりたいのですが…。不振だったジェラードのヴィラ、チャンピオンシップ、リーグ1、15節まで最下位だったフォレストと、与しやすい相手を引いてきたテン・ハフの強運に期待しましょう。


おもしろいと思っていただけた方は、お時間あれば、下のブログランキングバナーをクリックしていただけると大変うれしいです。所要時間は5秒です。何とぞよろしくお願いいたします!


コメントを残す