2023.04.10 プレミアリーグ観戦記2022-23プレミアリーグ観戦記
【Liverpool×Arsenal】前半はマルティネッリ、後半はアーノルド…大興奮の一戦は両者とも痛いドロー決着!
首位アーセナルと8位リヴァプール。いずれも、開幕前には予想できなかったポジションです。プレミアリーグ30節の激突は、1年前に4冠制覇をめざしていたクラブが不利といわれています。負傷者が続出していたクロップ監督のチームは、チアゴ・アルカンタラがベンチに戻ってきています。
GKアリソン、DFアーノルド、コナテ、ファン・ダイク、ロバートソン、MFヘンダーソン、ファビーニョ、カーティス・ジョーンズ、フロントスリーはサラー、ガクポ、ジョッタ。ダルウィン・ヌニェスとエリオットは、後半に登場するのではないでしょうか。
一方のアーセナルは、CB以外はベストメンバー。ラムズデール、ベン・ホワイト、ホールディング、ガブリエウ、ジンチェンコ、トーマス、ジャカ、ウーデゴーア、サカ、ジェズス、マルティネッリという顔ぶれです。開始早々のFKからマルティネッリが左サイドを崩し、ラストパスのクリアを叩いたジャカのシュートはコナテがブロックしています。
6分に左からカットインしたガクポのシュートは、うまく枠に落とせず。中盤を支配しているのは、アンフィールドの声援に鼓舞されるホームチームです。しかし8分、ベン・ホワイトがサカにつなぎ、ワンツーで崩そうとしたウーデゴーアのボールがファン・ダイクに当たってマルティネッリへ。中央から持ち込んだ11番が、アリソンの脇を抜いて左隅に流し込みました。
今季プレミアリーグ14発めは、鬼門のスタジアムでの貴重な先制弾。12分に左サイドでキープしたマルティネッリがニアに転がすと、ジンチェンコのダイレクトショットはアリソンが左に弾き出しました。ガナーズの厳しいプレスで、レッズのビルドアップは簡単に失うシーンが目立っています。これもまた、1年前とは逆の光景です。
17分、右から仕掛けたのはブカヨ・サカ。ファーに浮いたクロスに飛び込んだジェズスは、枠に収められません。20分にファビーニョのスルーパスで抜け出したロバートソンは、クロスに打ったシュートをポストの脇に外しました。25分のショートカウンターは、アーノルドのアーリークロスをホールディングがクリアしています。
28分、ジャカの縦パスがマルティネッリへ。左から上げたシンプルなクロスは、ジェズスの頭にぴったりでした。今季プレミアリーグ8発めとなる叩きつけたヘディングに、アリソンは何もできず。アンフィールドに、「アーセナル、アーセナル」のリフレインが鳴り響いています。
33分、ホールディングのパスをヘンダーソンがカット。スルーパスが出て、ラムズデールの前に躍り出たサラーは、ニアに外してしまいました。42分、左から上がったカーティス・ジョーンズがクロスを入れると見せかけて、ヒールでジョッタへ。ゴールライン際から20番が折り返すと、ニアでフリーだったヘンダーソンがファーに流し、走り込んだサラーが押し込みました。
前半の追加タイム3分、アーノルドのクロスにファーで反応したジョッタの一撃は、ラムズデールがセーブ。リバウンドに先着したヘンダーソンは、打ち上げてしまいました。アンフィールドに鳴り響く嫌なチャントをホイッスルが止めた瞬間、ガナーズの選手たちは安堵したのではないでしょうか。アーセナルの勝ちパターンだったゲームは、サラーの1発でわからなくなりました。
後半の立ち上がりはイーブンでしたが、敵陣で奪シーンが増えたレッズがペースをつかみ始めています。48分には、敵陣に入ったコナテがジャカに強烈なスライディング。右から持ち込んだガクポがサラーに縦パスを通すと、ボックス右からのシュートは外からサイドネットです。
レッズがCKを得たのは52分。アーノルドのキックにガブリエウが触り、こぼれたボールを追ったホールディングはジョッタを後ろから倒してしまいました。PKのキッカーは、もちろんサラー。左隅に蹴ったキックは決まりかと思いきや、ポストすれすれを抜けていきました。
なおも攻め続けるリヴァプール。57分、ロバートソンのクロスをファーで受けたサラーのシュートはラムズデールがセーブし、ファビーニョのミドルはガブリエウが頭でブロックしました。先に動いたのはクロップ監督。カーティス・ジョーンズとジョッタを下げ、チアゴ・アルカンタラとダルウィン・ヌニェスを投入したのは60分でした。
足が止まったアーセナル。最後方でキープしたガブリエウがパスコースを失い、強引に蹴る姿は、1年前と同じ光景です。65分にカウンターを仕掛けたマルティネッリは、ロバートソンに突かれてシュートレンジに持ち込めません。アルテタ監督は、動かず。中央に絞って長短のボールを送る「プレーメイカー・アーノルド」は、誰かがコースを塞ぎにいかないと危険です。
74分、ジャカのパスで左から抜け出したマルティネッリは、右足アウトにかけた絶妙なクロスをフィード。サカの前に入って止めたロバートソンは、ファインプレーでした。クロップ監督の勝負のカードは78分。ファビーニョに代えて送り込んだのは、ロベルト・フィルミーノです。
アルテタ監督は、81分にジェズスとウーデゴーアをキヴィオルとトロサールにスイッチ。逃げ切りを図るには早い時間です。直後、右のサラーが斜めに出したスルーパスで、ダルウィン・ヌニェスがラムズデールと1対1。右隅を狙ったフィニッシュは、ガナーズの守護神がコースを読み切りました。
85分、サカのCKをフリーで叩いたガブリエウのヘッドは、アリソンの正面。直後、ドリブルで左サイドを突破したサカは、グラウンダーを味方に通せませんでした。レッズが追いついたのは87分。ヘンダーソンの縦パスを受けたアーノルドが、股抜きでジンチェンコをかわしてファーに浮かすと、ベン・ホワイトの裏に入ったフィルミーノのヘッドがネットを揺らしました。
2-2となった直後、ジンチェンコに代わってティアニー。失点のきっかけとなってしまった35番は、ベンチで頭を抱えています。90分に縦に勝負したティアニーのシュートは、右にアウト。92分のアーノルドのミドルは、クロスバーを越えていきます。93分、ロバートソンの浮き球がボックス右へ。サラーの決定的なボレーは、右に逸れていきました。
さらに94分、アーノルドの縦パスをボックス右で収めたサラーのコントロールショットが、ガブリエウをこすって左隅に向かいますが、ラムズデールが指先で押し出すビッグセーブ。96分にアーノルドの浮き球がダルウィン・ヌニェスに入ると、頭で右に送ったボールに突っ込んだのはコナテでした。
胸にヒットしたボールが入ったかと思った瞬間、左に飛んだGKが信じられないセービングでチームを救いました。レッズVSガナーズらしいエキサイティングなゲームは、2-2のドロー決着。30分まで優位に立っていたプレミアリーグの首位チームは、サラーのゴール以降は自陣で奪われるシーンが増え、1ポイントを死守する展開を強いられました。
レッズが押し返せた最大の理由は、アーノルドを中央に絞らせ、得意なことだけさせたクロップ采配でしょう。この布陣を成立させたのは、コナテのアグレッシブな守備と、ヘンダーソンのフォローでした。ジンチェンコが中盤に加わるチームは、左サイドを制圧できず、アーノルドをフリーにさせてしまいました。
アルテタ監督は、最終ラインの枚数を増やして逃げ切りを図りましたが、キヴィオルを中央に据えた効果は感じられませんでした。後半は機能していなかったジェズスを早いタイミングで諦め、ティアニーとジンチェンコを縦に並べる4-4-2にシフトしていれば、アーノルドを「右サイドで守備をする人」に戻せたのではないかと妄想しました。
両者の魅力を随所に感じた大満足の一戦でしたが、現実に目を向けると、両者ともに痛いドローです。ガナーズはマン・シティとのアウェイゲームで勝たなければならなくなり、レッズのCL出場権獲得は絶望的です。ハマーズとのロンドンダービーに向かうアルテタ監督も、敵地でリーズと戦うクロップ監督も、目の前の試合を勝ち続けるしかありません。
GKアリソン、DFアーノルド、コナテ、ファン・ダイク、ロバートソン、MFヘンダーソン、ファビーニョ、カーティス・ジョーンズ、フロントスリーはサラー、ガクポ、ジョッタ。ダルウィン・ヌニェスとエリオットは、後半に登場するのではないでしょうか。
一方のアーセナルは、CB以外はベストメンバー。ラムズデール、ベン・ホワイト、ホールディング、ガブリエウ、ジンチェンコ、トーマス、ジャカ、ウーデゴーア、サカ、ジェズス、マルティネッリという顔ぶれです。開始早々のFKからマルティネッリが左サイドを崩し、ラストパスのクリアを叩いたジャカのシュートはコナテがブロックしています。
6分に左からカットインしたガクポのシュートは、うまく枠に落とせず。中盤を支配しているのは、アンフィールドの声援に鼓舞されるホームチームです。しかし8分、ベン・ホワイトがサカにつなぎ、ワンツーで崩そうとしたウーデゴーアのボールがファン・ダイクに当たってマルティネッリへ。中央から持ち込んだ11番が、アリソンの脇を抜いて左隅に流し込みました。
今季プレミアリーグ14発めは、鬼門のスタジアムでの貴重な先制弾。12分に左サイドでキープしたマルティネッリがニアに転がすと、ジンチェンコのダイレクトショットはアリソンが左に弾き出しました。ガナーズの厳しいプレスで、レッズのビルドアップは簡単に失うシーンが目立っています。これもまた、1年前とは逆の光景です。
17分、右から仕掛けたのはブカヨ・サカ。ファーに浮いたクロスに飛び込んだジェズスは、枠に収められません。20分にファビーニョのスルーパスで抜け出したロバートソンは、クロスに打ったシュートをポストの脇に外しました。25分のショートカウンターは、アーノルドのアーリークロスをホールディングがクリアしています。
28分、ジャカの縦パスがマルティネッリへ。左から上げたシンプルなクロスは、ジェズスの頭にぴったりでした。今季プレミアリーグ8発めとなる叩きつけたヘディングに、アリソンは何もできず。アンフィールドに、「アーセナル、アーセナル」のリフレインが鳴り響いています。
33分、ホールディングのパスをヘンダーソンがカット。スルーパスが出て、ラムズデールの前に躍り出たサラーは、ニアに外してしまいました。42分、左から上がったカーティス・ジョーンズがクロスを入れると見せかけて、ヒールでジョッタへ。ゴールライン際から20番が折り返すと、ニアでフリーだったヘンダーソンがファーに流し、走り込んだサラーが押し込みました。
前半の追加タイム3分、アーノルドのクロスにファーで反応したジョッタの一撃は、ラムズデールがセーブ。リバウンドに先着したヘンダーソンは、打ち上げてしまいました。アンフィールドに鳴り響く嫌なチャントをホイッスルが止めた瞬間、ガナーズの選手たちは安堵したのではないでしょうか。アーセナルの勝ちパターンだったゲームは、サラーの1発でわからなくなりました。
後半の立ち上がりはイーブンでしたが、敵陣で奪シーンが増えたレッズがペースをつかみ始めています。48分には、敵陣に入ったコナテがジャカに強烈なスライディング。右から持ち込んだガクポがサラーに縦パスを通すと、ボックス右からのシュートは外からサイドネットです。
レッズがCKを得たのは52分。アーノルドのキックにガブリエウが触り、こぼれたボールを追ったホールディングはジョッタを後ろから倒してしまいました。PKのキッカーは、もちろんサラー。左隅に蹴ったキックは決まりかと思いきや、ポストすれすれを抜けていきました。
なおも攻め続けるリヴァプール。57分、ロバートソンのクロスをファーで受けたサラーのシュートはラムズデールがセーブし、ファビーニョのミドルはガブリエウが頭でブロックしました。先に動いたのはクロップ監督。カーティス・ジョーンズとジョッタを下げ、チアゴ・アルカンタラとダルウィン・ヌニェスを投入したのは60分でした。
足が止まったアーセナル。最後方でキープしたガブリエウがパスコースを失い、強引に蹴る姿は、1年前と同じ光景です。65分にカウンターを仕掛けたマルティネッリは、ロバートソンに突かれてシュートレンジに持ち込めません。アルテタ監督は、動かず。中央に絞って長短のボールを送る「プレーメイカー・アーノルド」は、誰かがコースを塞ぎにいかないと危険です。
74分、ジャカのパスで左から抜け出したマルティネッリは、右足アウトにかけた絶妙なクロスをフィード。サカの前に入って止めたロバートソンは、ファインプレーでした。クロップ監督の勝負のカードは78分。ファビーニョに代えて送り込んだのは、ロベルト・フィルミーノです。
アルテタ監督は、81分にジェズスとウーデゴーアをキヴィオルとトロサールにスイッチ。逃げ切りを図るには早い時間です。直後、右のサラーが斜めに出したスルーパスで、ダルウィン・ヌニェスがラムズデールと1対1。右隅を狙ったフィニッシュは、ガナーズの守護神がコースを読み切りました。
85分、サカのCKをフリーで叩いたガブリエウのヘッドは、アリソンの正面。直後、ドリブルで左サイドを突破したサカは、グラウンダーを味方に通せませんでした。レッズが追いついたのは87分。ヘンダーソンの縦パスを受けたアーノルドが、股抜きでジンチェンコをかわしてファーに浮かすと、ベン・ホワイトの裏に入ったフィルミーノのヘッドがネットを揺らしました。
2-2となった直後、ジンチェンコに代わってティアニー。失点のきっかけとなってしまった35番は、ベンチで頭を抱えています。90分に縦に勝負したティアニーのシュートは、右にアウト。92分のアーノルドのミドルは、クロスバーを越えていきます。93分、ロバートソンの浮き球がボックス右へ。サラーの決定的なボレーは、右に逸れていきました。
さらに94分、アーノルドの縦パスをボックス右で収めたサラーのコントロールショットが、ガブリエウをこすって左隅に向かいますが、ラムズデールが指先で押し出すビッグセーブ。96分にアーノルドの浮き球がダルウィン・ヌニェスに入ると、頭で右に送ったボールに突っ込んだのはコナテでした。
胸にヒットしたボールが入ったかと思った瞬間、左に飛んだGKが信じられないセービングでチームを救いました。レッズVSガナーズらしいエキサイティングなゲームは、2-2のドロー決着。30分まで優位に立っていたプレミアリーグの首位チームは、サラーのゴール以降は自陣で奪われるシーンが増え、1ポイントを死守する展開を強いられました。
レッズが押し返せた最大の理由は、アーノルドを中央に絞らせ、得意なことだけさせたクロップ采配でしょう。この布陣を成立させたのは、コナテのアグレッシブな守備と、ヘンダーソンのフォローでした。ジンチェンコが中盤に加わるチームは、左サイドを制圧できず、アーノルドをフリーにさせてしまいました。
アルテタ監督は、最終ラインの枚数を増やして逃げ切りを図りましたが、キヴィオルを中央に据えた効果は感じられませんでした。後半は機能していなかったジェズスを早いタイミングで諦め、ティアニーとジンチェンコを縦に並べる4-4-2にシフトしていれば、アーノルドを「右サイドで守備をする人」に戻せたのではないかと妄想しました。
両者の魅力を随所に感じた大満足の一戦でしたが、現実に目を向けると、両者ともに痛いドローです。ガナーズはマン・シティとのアウェイゲームで勝たなければならなくなり、レッズのCL出場権獲得は絶望的です。ハマーズとのロンドンダービーに向かうアルテタ監督も、敵地でリーズと戦うクロップ監督も、目の前の試合を勝ち続けるしかありません。
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