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【Arsenal×Crystal Palace】ボラシェの一撃でドロー、アーセナルついに終戦!

レスターがドローに終わったことで、クリスタル・パレスに勝てば実質8差に詰まり、首の皮1枚つながるアーセナル。プレミアリーグ34節のホームゲームは、開始早々から一方的に攻め立てます。エジルの速いスルーパスをウェルベックはうまく止められず、エルネニーのミドルはDFがブロック。右サイドから何度も仕掛けたアレクシス・サンチェスのグラウンダーはなかなか通らないながらも、10分を過ぎてもアーセナルのワンサイドゲームです。エルネニーとコクランの2センターは試合を重ねるごとに安定感を増しています。右からの崩しが多く、イオビは目立ちませんが、ひとたび中に入ってくれば、ダイレクトパスを使って最終ラインに穴を開けようとする彼のプレイはやっかいです。

16分、アウェイチームにカウンターのチャンス。ボラシェのドリブルでガブリエウが振り切られますが、コクランがコースに入ってラストパスを通させません。19分、イオビのパスを迷わず狙ったエルネニーの2本めのミドルは、これもDFに当たって枠に飛ばず。アーセナルは、勝負のボールが微妙にずれてしまい、遠めからしかシュートが打てない時間が続きます。27分に左からボラシェに持ち込まれたシーンは、最後は勢いがないシュートをチェフがキャッチ。再びイニシアチブをとったアーセナルは、33分のモンレアルのクロスも中央のアレクシス・サンチェスがトラップをミスして、チャンスは潰えます。

39分、ウェルベックが倒されたFKをアレクシス・サンチェスがカーブをかけて狙いますが、スコット・ダンの頭に当たってCK。43分にエジルとアレクシスで中央を崩し、エジルがゴール前に抜け出したシーンは決定的でしたが、至近距離からのシュートはGKヘネシーが体を張って防ぎます。0-0で終わらせたかったアウェイチームは、前半終了間際に痛恨の失点を喫してしまいました。エジルがウェルベックに出した縦パスはスコット・ダンにカットされますが、ジェディナクのボールを奪い返したウェルベックがお手柄でした。ストライカーが浮かしたラストパスに走り込んだのはアレクシス・サンチェス。GKの頭上を狙ったクレバーなヘッドがゴールに吸い込まれ、プレミアリーグ3位チームは前半を1-0で折り返します。

アレクシス・サンチェスのグラウンダーを決めにいった47分のウェルベックは、CBの足をかわせず。52分、コクランが右から軽く浮かしたボールは、イオビのヘッドが左に外れます。後半も、エルネニーの効果的は配球が攻撃にアクセントを加えています。彼の速い縦パスを持ち込んだアレクシス・サンチェスが転ばされたFKは、エジルが右に曲げたシュートがポストぎりぎりをすり抜けます。63分、古巣対決となるアデバヨルが登場です。1分後、ベジェリンからアレクシス・サンチェスにつながり、ゴール前に出たボールをウェルベックがジャンピングボレー。GKヘネシーがこれを弾くと、エルネニーが左足でこぼれ球を狙うも足を出されて追加点はなりません。

68分にエジルがクイックで入れたFKは、アレクシスのダイビングヘッドが右ポストの外。74分、ヴェンゲル監督は、ウェルベックをジルー、イオビをラムジーにチェンジします。直後のCKからバカリ・サコが放ったヘディングはチェフがセーブ。ジルーのボレーも、アレクシスが中に斬り込んだ一撃も決まらず、圧倒的なアーセナルペースだったゲームは、82分に同点に追いつかれてしまいます。左からコクランをかわしてニアを狙ったボラシェの強烈なシュートに、名手チェフは触れませんでした。なぜ、ウォルコットだったのでしょうか。サイドから縦に突破を図っても何も起こせなかったゲームに、変化をもたらすことができるとすればジョエル・キャンベル、代える相手はコクランでしょう。アレクシスと並んでいちばん貪欲にシュートを放っていたエルネニーを下げて、後釜の14番がろくにシュートを打てなかったのは悪夢です。

92分、コクランを抜き去ったザハはコシールニーにカットされるものの、無理に前にパスを出そうとしたところをさらってゴール前に飛び出します。縦に持たずに左のアデバヨルにラストパスを出していれば、敵地での勝利の立役者になれたところでした。1-1、ドロー。アーセナルのプレミアリーグ優勝は、もうありません。2015-16シーズン最後のミッションは、今まで何度も歩いてきた道、3位確保となるでしょう。

「敗因」を挙げれば、ストライカーに決めさせる道筋がなかったこと、シュートの精度を欠いたこと、チームとして意志統一がなされていなかったことでしょうか。誰にどう決めさせたいのかわからないパスが多く、まわしている本数は多かったのに、効果的なパスが少なすぎました。ここは気を取り直して、降格候補ばかりの残り試合をきっちり勝ち切り、レアル・マドリード戦を終えたばかりのプレミアリーグ37節、マンチェスター・シティ戦で勝ち点3をゲットすることに全力を傾けるしかありません。レスターが引き分けた直後の自滅とは、あまりにも残念な終わり方でした。

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“【Arsenal×Crystal Palace】ボラシェの一撃でドロー、アーセナルついに終戦!” への3件のフィードバック

  1. queen より:

    冷静に分析するのもなんですが、センターバックの二人はマークの甘さは前から感じていましたが、良いフィードがないのもまずいですね。ボランチに上げてもエルネニーにカソルラの役割を要求は厳しいですし、結局サイドに展開するか、前線の自由な動き出しにまかせるしかないのか、と頭を抱えてしまいます。
    もう一つ、イオビは良い選手ですが、キャンベルを差し置いて使うのはまだ早いと感じました。穿った見方をするなら、来季ホームグロウン選手が数名抜けることを見越して戦力アップを図っている?
    エジルもミスが増えていますし、いやー、ただただ、失望です。

  2. 新参 より:

    最悪なゲームでした。敗因はゲームメーカー及びディフェンスリーダー不在、そしてチェフの試合感覚低下の三点かと。あまりに形にばかり拘ってシュートに行かず、ただただ残念な試合でした。

    前節もそうでしたがスピード系アタッカーがいないチームとのゲームは、ディフェンスメークでき、高さのあるメルテザッカーがいないときついです。また、完全に引いてくる相手に対してはミドルやドリブルが効果的なので、イオビではなくキャンベル、またポストプレイや高さが有効なので、足元が上手くないウェルベックでなくジルーだったらと思いました。スタメンについても柔軟な対応が欲しかったです。

    今年の悪い面が全て出たゲームでした。週中に試合があるのでどう建て直し、誰がリーダーシップを発揮するのか、観てみたいと思います。もうアーセナル愛100%の突貫小僧ドリブラー、ウィルシャーにGoサインを出すしかないでしょう!

    —–
    守備のまずさがなかったかと言われれば、そうではありませんが、問題はラストパスとフィニッシュの精度です。ベジェリン・モンレアルの両サイドバックがフリーでクロスをあげるシーンが数多ありましたが、そのほとんどが 味方に合いませんでした。一方、エジルは相変わらずの変態パスでしたが、やはり一流ストライカーが必要と言われても仕方ないぐらい、チャンスをふいにし過ぎたように思えます。

    また、交代カードに関しては、最初の二枚代えのほうが気になりました。予定の時間になったから代えたように思える交代は意図がはっきりしなかったうえに、相手のコーナーキック時に投入するのは、交代で入る選手にとっては試合に入りにくいのではないでしょうか?

    とにもかくにも、いい形でシーズンを終え、戦い方を確立した上で来季に臨みたいです。

  3. makoto より:

    queenさん>
    前線にボールが入らないこと、サイドを突破した時の中のポジショニングが悪いことが、とにかく気になりました。CBは今のままでは難しいですが、エルネニーとコクランは、来季さらによくなることが期待できるのではないかと思います。総合力ではイオビよりもジョエル・キャンベルですね。

    ヤンガナ大好きさん>
    このゲームは、ジルー先発のほうがよかったかもしれません。下が調子を上げてきているので、これ以上落とすわけにはいきませんね。

    新参さん>
    そうなんですよね。サイドからボールが上がるときの中の配置に問題があると思います。エジルはいいボールを入れているのですが、どうも受ける側がいけませんね。相手のCKの際に入れるのは、セオリーとしてNGですね。諸々、ヴェンゲル監督の頑固さが、悪いほうに出ているように感じます。

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