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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

2016.06.05 ユーロ2016

リーグ別出場選手数、CL出場選手数…UEFAが発表!ユーロ2016登録選手何でもランキング

やはり、数はプレミアリーグがNo.1でした。「UEFA.com」が発表した、出場選手552名にまつわるさまざまなランキング。リーグ別の出場選手数で、100を超えたのはプレミアリーグのみ。アイルランド、北アイルランド、ウェールズの選手が多いチャンピオンシップ以下のカテゴリーまで合わせると、139人が各国のリストに名を連ねています。4人にひとりがイングランドでプレイしているという数字は、驚異的です。来季からプレミアリーグのテレビ放映権料が大幅UPすることを考えれば、欧州13都市で分散開催されるユーロ2020では、プレミアリーグ比率がさらに上がっている可能性があります。

 クラブ別でTOPだったのは、12名を送り出したユヴェントスとリヴァプールで、11名のトッテナム、10名のマンチェスター・ユナイテッドが続いています。バルセロナが9人と意外に少ないのは、前の3人をはじめ主力に南米出身者が多いからで、レアル・マドリードはベンゼマ、イスコ、カルバハルなど、有力選手の落選・欠場が続出したためです。同じ8人でも、ロシアのCSKAモスクワが全員自国代表なのに対して、バーゼルは自国2人。ロジャー・フェデラーのひいきチームであるスイスの名門は、チェコとアルバニアに2人ずつを送り込んでいます。

自国リーグ所属選手が多いのは、やはりイングランド。バーンリーのヒートンを除く22人は、2015-16シーズンをプレミアリーグで過ごした選手です。ここしばらく、「イングランドは選手が他国に出ないから強くならない」という論調がありますが、これは話が逆で、「プレミアリーグが重要なポジションにおける外国人比率が高いため自国の選手が伸びず、請われて海外に出る選手が少ない」という状況なのではないかと思います。スペインやドイツの代表選手で海外で活躍しているのは、すべて他国のトップクラブにほしがられて渡った選手です。リーガ・エスパニョーラでは、2強はともかく、3位のアトレティコ・マドリードでも主力の半分はスペイン人。4位以下になると6割~7割がスペイン人で、5位のアスレティック・ビルバオは全員バスク人。国内上位で活躍する自国選手が多く、そこで成長した選手が2強や海外でさらに活躍する、といった構図です。

これに対して、プレミアリーグを象徴的に語れば、TOP10までの全クラブが外国人選手中心で、CBでレギュラーはスモーリングとショークロスのみ。ケーヒルはプレミアリーグで21試合に先発しているものの、そのうち9試合がズマ負傷の後では、レギュラーとはいえないでしょう。トッテナムとリヴァプールが、かろうじて5人ずつのイングランド人を主力に据えていますが、彼らのようなクラブが増えないと代表の層が厚くならず、質の高い競争は起こらないと思われます。自国の上位クラブでレギュラーを獲った若手がトップレベルに駆け上がり、スペインやドイツに移籍する選手が増え、空いた穴を埋めるのが次のイングランド人の有望選手…というサイクルがまわれば、サッカーの母国はユーロ制覇が狙えるポジションにつけられるはずです。

近年、そのルートに唯一乗っかった英国系選手がガレス・ベイルで、お隣のウェールズ人なのは残念。海外といっても、「出場機会がなかったからフィテッセへ…」といった「仕方なく修業」からは、なかなかの選手は出てもワールドクラスは生まれないでしょう。ハリー・ケインやデル・アリ、ラシュフォードのような存在こそが、いずれ海外で結果を出し、後進に道を示してもらえればと願っています。

さて、イングランドとは逆に、登録メンバーが全員海外に出ているのがアイスランド、北アイルランド、アイルランド。アイルランドは、参加国で唯一「チャンピオンズリーグとヨーロッパリーグに出た選手がいない国」です。チャンピオンズリーグ出場選手が多いのは、スペイン、ドイツ、フランス。ヨーロッパリーグでは、リヴァプール、トッテナム、マンチェスター・ユナイテッドが出場したイングランドがトルコに次ぐ2位となっています。爆買い中国スーパーリーグ所属の選手は…といえば、ブラク・ユルマズひとり。かの国に渡った欧州の代表クラスは少なく、アフリカや南米の選手が多かったので、コパ・アメリカのほうでカウントすればそれなりにいるかもしれません。さあ、ユーロ2016、開幕まであと5日です。

ユーロ2016出場選手552名の各種ランキング
■国/リーグ別出場選手数ランキング
1位/139 イングランド
 (プレミアリーグ=103名、チャンピオンシップ=31、リーグ1=4、リーグ2=1)
2位/ 65 ドイツ(ブンデスリーガ=57、2部=8)
3位/ 56 イタリア(セリエA=52、セリエB=4)
4位/ 36 トルコ
5位/ 35 スペイン(リーガ・エスパニョーラ=34、2部=1)
6位/ 32 ロシア
7位/ 22 フランス

■クラブ別出場選手数ランキング
1位/12 ユヴェントス(セリエA)
1位/12 リヴァプール(プレミアリーグ)
3位/11 トッテナム(プレミアリーグ)
4位/10 マンチェスター・ユナイテッド(プレミアリーグ)
5位/9  バルセロナ(リーガ・エスパニョーラ)
5位/9  バイエルン・ミュンヘン(ブンデスリーガ)
5位/9  フェネルバフチェ(トルコ・シュペルリグ)
8位/8  アーセナル(プレミアリーグ)
8位/8  バーゼル(スイス・スーパーリーグ)
8位/8  CSKAモスクワ(ロシア・プレミアリーグ)
8位/8  レアル・マドリード(リーガ・エスパニョーラ)
8位/8  ASローマ(セリエA)

■自国リーグ選手が多い代表国ランキング
1位/23 イングランド
2位/22 ロシア
3位/18 イタリア

■国別チャンピオンズリーグ出場選手数ランキング
1位/19 スペイン
2位/16 ドイツ
3位/15 フランス
4位/13 イタリア
5位/12 ウクライナ

■国別ヨーロッパリーグ出場選手数ランキング
1位/15 トルコ
2位/12 チェコ
2位/12 イングランド
2位/12 ポルトガル
2位/12 ウクライナ

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