2023.09.09 チームの話題(全体・他クラブ)
安く仕入れて高く売る…プレミアリーグNo.1の商売上手、ブライトンの内情を現地記者がレポート!
2021年の夏、アーセナルに売却したベン・ホワイトは5000万ポンド、ニューカッスルに移籍したダン・バーンは1300万ポンド。2017年にプレミアリーグ創設以来初の昇格を果たしたブライトンは、ここ数年、「主力を売って強くなる」という難易度の高いサイクルを常に成功させています。
2022年は、マルク・ククレジャをチェルシーに売って5600万ポンドをゲットし、イヴ・ビスマをトッテナムに譲って2500万ポンドを手に入れました。エヴァートンの要望に応じたニール・モペイは1500万ポンド。デ・ゼルビ監督と揉めてしまったトロサールは、冬のマーケットでアーセナルに2100万ポンドで放出されました。
2020-21シーズンは残留争いに巻き込まれていたチームは、2021-22シーズンはTOP10フィニッシュ。レギュラークラスの放出にドライブがかかった2022-23シーズンは、クラブ史上初となるヨーロッパリーグの出場権獲得を果たしています。ククレジャの後釜はエストゥピニャン。モペイとトロサールの穴は、18歳のエヴァン・ファーガソンと三笘薫が埋めています。
ELをにらんで選手層を厚くしたかったはずの2023年は、今まで以上に売却益を得ています。イヴ・ビスマの後継者となったモイセス・カイセドは、プレミアリーグレコードの1億1500万円でチェルシーへ。3年前のインデペンディエンテ・デル・ヴァジェからの買い値は、450万ポンドです。19歳だったMFの値段は、公式戦53試合出場で26倍に膨れ上がりました。
3500万ポンドでリヴァプールに移籍したマック・アリスターも、アルヘンティノス・ジュニアーズに支払ったフィーは670万ポンド。中盤の軸を2枚とも手離したブライトンは、GKロベルト・サンチェスもブルーズに2500万ポンドで売っています。2023年の夏の売上は1億9870万ポンド。新戦力獲得に8410万ポンドを費やしており、粗利は1億1460万ポンド(約212億円)です。
安く仕入れて育てたワールドクラスを高く売りながら、フェルブルッヘン、イゴール、ダフード、ミルナー、ジョアン・ペドロ、アンス・ファティといった即戦力を揃えたブライトンは、どんな組織で選手の売買を進めているのでしょうか。彼らを追跡し続けてきた「アスレティック」のアンディ・ネイラー記者が、その顔ぶれを紹介しています。
オーナー兼会長のトニー・ブルームは、マ―ケットごとの方針と選手の値段をバーバーCEOと話し合って最終ジャッジ。目標に対して現場をどう動かすかは、CEOに一任されています。ブライトンの組織が、退団・入団とクラブ担当・選手担当を明確に分けているのは、「クラブと代理人の話を両方受けると、私情が入りやすくなる」と考えているからです。
こう聞くと、カイセド売却の際に頑なに1億ポンドを譲らなかったドライな姿勢と、マック・アリスターの謎の半額をダブルで思い出します。いや、話を進めましょう。退団の際にクラブとの交渉を担うのはバーバーCEO。選手と代理人の窓口はデヴィッド・ウィアーTDです。バーバーは選手の気持ちを汲めず、ウィアーは代理人が知りたがるクラブの意向を伝えることはできません。
レンタル担当のゴードン・グリアーは、選手の成長度合いや特性を見てクラブを斡旋。この夏は14件を成立させました。新戦力獲得の責任者は、ウィアー配下のサム・ジュエル。この世界で33歳は若手ですが、昨年11月にポール・ウィンスタンリーがチェルシーの共同SDに就任したため、抜擢されたエリートです。ブルーズはSDまでブライトンのお世話になっているんですね…。
「アスレティック」の記者によると、全体の指揮と選手の売却を担当しているバーバーCEOは、リレーションがあるクラブから選手を獲るときは直接乗り出すとのこと。最もパイプが太いのは、6年間ディレクターを務めたトッテナムで、ダニエル・レヴィ会長との親交は今も続いているそうです。
今季プレミアリーグをCL出場権に迫る5位で終えても、三笘薫やエヴァン・ファーガソン、エンシーソらが高値で売れるとなれば、トニー・ブルーム会長もバーバーCEOも躊躇しないでしょう。恐るべし、ブライトン。エヴァン・ファーガソンは来年1億ポンドか、2年後に1億5000万ポンドか…!
2022年は、マルク・ククレジャをチェルシーに売って5600万ポンドをゲットし、イヴ・ビスマをトッテナムに譲って2500万ポンドを手に入れました。エヴァートンの要望に応じたニール・モペイは1500万ポンド。デ・ゼルビ監督と揉めてしまったトロサールは、冬のマーケットでアーセナルに2100万ポンドで放出されました。
2020-21シーズンは残留争いに巻き込まれていたチームは、2021-22シーズンはTOP10フィニッシュ。レギュラークラスの放出にドライブがかかった2022-23シーズンは、クラブ史上初となるヨーロッパリーグの出場権獲得を果たしています。ククレジャの後釜はエストゥピニャン。モペイとトロサールの穴は、18歳のエヴァン・ファーガソンと三笘薫が埋めています。
ELをにらんで選手層を厚くしたかったはずの2023年は、今まで以上に売却益を得ています。イヴ・ビスマの後継者となったモイセス・カイセドは、プレミアリーグレコードの1億1500万円でチェルシーへ。3年前のインデペンディエンテ・デル・ヴァジェからの買い値は、450万ポンドです。19歳だったMFの値段は、公式戦53試合出場で26倍に膨れ上がりました。
3500万ポンドでリヴァプールに移籍したマック・アリスターも、アルヘンティノス・ジュニアーズに支払ったフィーは670万ポンド。中盤の軸を2枚とも手離したブライトンは、GKロベルト・サンチェスもブルーズに2500万ポンドで売っています。2023年の夏の売上は1億9870万ポンド。新戦力獲得に8410万ポンドを費やしており、粗利は1億1460万ポンド(約212億円)です。
安く仕入れて育てたワールドクラスを高く売りながら、フェルブルッヘン、イゴール、ダフード、ミルナー、ジョアン・ペドロ、アンス・ファティといった即戦力を揃えたブライトンは、どんな組織で選手の売買を進めているのでしょうか。彼らを追跡し続けてきた「アスレティック」のアンディ・ネイラー記者が、その顔ぶれを紹介しています。
オーナー兼会長のトニー・ブルームは、マ―ケットごとの方針と選手の値段をバーバーCEOと話し合って最終ジャッジ。目標に対して現場をどう動かすかは、CEOに一任されています。ブライトンの組織が、退団・入団とクラブ担当・選手担当を明確に分けているのは、「クラブと代理人の話を両方受けると、私情が入りやすくなる」と考えているからです。
こう聞くと、カイセド売却の際に頑なに1億ポンドを譲らなかったドライな姿勢と、マック・アリスターの謎の半額をダブルで思い出します。いや、話を進めましょう。退団の際にクラブとの交渉を担うのはバーバーCEO。選手と代理人の窓口はデヴィッド・ウィアーTDです。バーバーは選手の気持ちを汲めず、ウィアーは代理人が知りたがるクラブの意向を伝えることはできません。
レンタル担当のゴードン・グリアーは、選手の成長度合いや特性を見てクラブを斡旋。この夏は14件を成立させました。新戦力獲得の責任者は、ウィアー配下のサム・ジュエル。この世界で33歳は若手ですが、昨年11月にポール・ウィンスタンリーがチェルシーの共同SDに就任したため、抜擢されたエリートです。ブルーズはSDまでブライトンのお世話になっているんですね…。
「アスレティック」の記者によると、全体の指揮と選手の売却を担当しているバーバーCEOは、リレーションがあるクラブから選手を獲るときは直接乗り出すとのこと。最もパイプが太いのは、6年間ディレクターを務めたトッテナムで、ダニエル・レヴィ会長との親交は今も続いているそうです。
今季プレミアリーグをCL出場権に迫る5位で終えても、三笘薫やエヴァン・ファーガソン、エンシーソらが高値で売れるとなれば、トニー・ブルーム会長もバーバーCEOも躊躇しないでしょう。恐るべし、ブライトン。エヴァン・ファーガソンは来年1億ポンドか、2年後に1億5000万ポンドか…!
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