2024.01.22 アーセナルの話題
今季リーグNo.1の13ゴール!クリスタル・パレス戦の2発に見るアーセナルのセットピース戦術!
2週間後にアーセナルとぶつかるリヴァプールのサポーターのみなさん、土曜日に開催されたクリスタル・パレス戦の前半の2ゴール、見ました?11分の左からのCKはデクラン・ライスで、37分は右からブカヨ・サカ。左右が逆なので気づきにくいのですが、彼らのやり口は同じです。
両方とも、ガブリエウがクリス・リチャーズに競り勝ってヘディングでプッシュ。先制点はファインゴールでしたが、2点めはコースをコントロールできず、転倒したディーン・ヘンダーソンの頭に当たるオウンゴールでした。何となく見ていると「ビッグ・ガブ、すげー」で終わるのですが、実はゴールを生み出した黒幕というか、影の主役というか、そういうヤツがいるんです。
まずは11分のゴールシーンから、決まるまでの流れを振り返りましょう。映像をチェックできる方は、デクラン・ライスが蹴る直前に、まわり込むように中央に入ってきたガブリエウの手前にご注目ください。ボールをガン無視して、両手を広げてヨアキム・アンデルセンをブロックしている男がいるでしょう。キッカーに背中を向けており、自分で打つ気がないのは一目瞭然です。
その男は2点めも、サカのキックがファーに走り込んだガブリエウに届くまで、ヨアキム・アンデルセンを押さえつけています。ガナーズでNo.1のストロングヘッダーが頭で合わせる直前に反転したのは、自分の仕事は終わったと確信したからでしょう。背中に「19」とあるヤツの名前は、レアンドロ・トロサールといいます。
2週間後にエミレーツに乗り込むレッズのキャプテン、ヴィルジル・ファン・ダイクに忠告させていただきます。クリスタル・パレスで今季最多となる空中戦50勝のCBを押さえて、競り合いに参加させないという役割を完遂したヤツは、あなたに同じことをしてくる可能性があります。いや、狡猾なコーチは、同じ役割を別な人間にさせるかもしれません。とにかく、要注意です。
今季のガナーズは、セットピースから既に13ゴール。エヴァートンの11発を上回るプレミアリーグでTOPの数字です。「オープンプレーからの18ゴールは、ボーンマス、フラム、ウルヴス以下」というツッコミどころもありながら、CKやFKをゴールにつなげられるのは、彼らの強みのひとつになっています。
2020-21シーズンには、CKからのゴールが3本しかなかったアーセナルを劇的に変えたのは、マン・シティでセットピースのコーチを務めていたニコラス・ジョバーです。ベルリン生まれ、フランス育ちで、スポーツの学位を取得したのはカナダ。モンペリエからブレントフォードを経て、2019年からの2年はペップとともに働いていました。
ミケル・アルテタ監督が彼を口説き落としたのは、2021年の夏。攻守ともにスペシャリストに託した効果はてきめんで、2021-22シーズンと昨季はCKから13ゴールを決めています。彼の仕事は建築のようで、4~5種類の攻め方をマッピングした後、いくつかのランのパターンと順序、時間軸が図面に記されているそうです。
以前にポロリと「アーセナルは、CL制覇も狙えるのでは…」と書いたのは、ジョバーのプランとサカ、トロサール、ウーデゴーアの精度の高いプレースキックという接戦を制する武器があるからです。欧州の強豪が軒並み過渡期を迎えている今なら、「バイエルンとマドリードを倒してくれたペップに、ファイナルで勝つ」という都合のいい戴冠も実現し得るのではないでしょうか。
私から、リヴァプールの指揮官とキャプテンに伝えたいことは以上です。2023年9月3日、サカのCKがファーに飛んだ瞬間、ジョニー・エヴァンスをガブリエウに押さえられ、デクラン・ライスがゲットした95分の決勝ゴールは忘れられません。被害者の体験を役立ててもらうべく、「彼らはショートコーナーとファーを使い分けていて」とアレコレ書き残そうと思ったのですが…。
そういえばレッズも、アンフィールドの18節でウーデゴーアのFKをガブリエウに押し込まれたんですよね。私の忠告は、余計なお世話だったようです。大変、失礼いたしました。2月4日のシックスポインターは、オープンプレーからのゴールが乱れ飛ぶエキサイティングなゲームを期待しております。
両方とも、ガブリエウがクリス・リチャーズに競り勝ってヘディングでプッシュ。先制点はファインゴールでしたが、2点めはコースをコントロールできず、転倒したディーン・ヘンダーソンの頭に当たるオウンゴールでした。何となく見ていると「ビッグ・ガブ、すげー」で終わるのですが、実はゴールを生み出した黒幕というか、影の主役というか、そういうヤツがいるんです。
まずは11分のゴールシーンから、決まるまでの流れを振り返りましょう。映像をチェックできる方は、デクラン・ライスが蹴る直前に、まわり込むように中央に入ってきたガブリエウの手前にご注目ください。ボールをガン無視して、両手を広げてヨアキム・アンデルセンをブロックしている男がいるでしょう。キッカーに背中を向けており、自分で打つ気がないのは一目瞭然です。
その男は2点めも、サカのキックがファーに走り込んだガブリエウに届くまで、ヨアキム・アンデルセンを押さえつけています。ガナーズでNo.1のストロングヘッダーが頭で合わせる直前に反転したのは、自分の仕事は終わったと確信したからでしょう。背中に「19」とあるヤツの名前は、レアンドロ・トロサールといいます。
2週間後にエミレーツに乗り込むレッズのキャプテン、ヴィルジル・ファン・ダイクに忠告させていただきます。クリスタル・パレスで今季最多となる空中戦50勝のCBを押さえて、競り合いに参加させないという役割を完遂したヤツは、あなたに同じことをしてくる可能性があります。いや、狡猾なコーチは、同じ役割を別な人間にさせるかもしれません。とにかく、要注意です。
今季のガナーズは、セットピースから既に13ゴール。エヴァートンの11発を上回るプレミアリーグでTOPの数字です。「オープンプレーからの18ゴールは、ボーンマス、フラム、ウルヴス以下」というツッコミどころもありながら、CKやFKをゴールにつなげられるのは、彼らの強みのひとつになっています。
2020-21シーズンには、CKからのゴールが3本しかなかったアーセナルを劇的に変えたのは、マン・シティでセットピースのコーチを務めていたニコラス・ジョバーです。ベルリン生まれ、フランス育ちで、スポーツの学位を取得したのはカナダ。モンペリエからブレントフォードを経て、2019年からの2年はペップとともに働いていました。
ミケル・アルテタ監督が彼を口説き落としたのは、2021年の夏。攻守ともにスペシャリストに託した効果はてきめんで、2021-22シーズンと昨季はCKから13ゴールを決めています。彼の仕事は建築のようで、4~5種類の攻め方をマッピングした後、いくつかのランのパターンと順序、時間軸が図面に記されているそうです。
以前にポロリと「アーセナルは、CL制覇も狙えるのでは…」と書いたのは、ジョバーのプランとサカ、トロサール、ウーデゴーアの精度の高いプレースキックという接戦を制する武器があるからです。欧州の強豪が軒並み過渡期を迎えている今なら、「バイエルンとマドリードを倒してくれたペップに、ファイナルで勝つ」という都合のいい戴冠も実現し得るのではないでしょうか。
私から、リヴァプールの指揮官とキャプテンに伝えたいことは以上です。2023年9月3日、サカのCKがファーに飛んだ瞬間、ジョニー・エヴァンスをガブリエウに押さえられ、デクラン・ライスがゲットした95分の決勝ゴールは忘れられません。被害者の体験を役立ててもらうべく、「彼らはショートコーナーとファーを使い分けていて」とアレコレ書き残そうと思ったのですが…。
そういえばレッズも、アンフィールドの18節でウーデゴーアのFKをガブリエウに押し込まれたんですよね。私の忠告は、余計なお世話だったようです。大変、失礼いたしました。2月4日のシックスポインターは、オープンプレーからのゴールが乱れ飛ぶエキサイティングなゲームを期待しております。
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