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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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24戦9発、しかしビッグチャンスミス15回…ニコラス・ジャクソンは絶対的エースになれるのか?

公式戦31試合12ゴール3アシスト、プレミアリーグで9ゴールは14位。昨年の夏、移籍金3000万ポンドでチェルシーに加わったニコラス・ジャクソンは、あとひとつ決めればビジャレアルで記録した13ゴールというキャリアハイに並びます。22歳のセネガル代FWは、エースとして認められるような存在に進化するのでしょうか。

今季プレミアリーグの前半戦で31ゴールに留まったチェルシーは、ゴールゲッターを獲得すべしといわれていましたが、後半戦の8試合で16ゴールを決めています。トータル47ゴールはTOP5に次ぐ数字で、エンクンクの度重なる負傷などの事情を勘案すれば、「課題は解決しつつある」といえるでしょう。

2024年の16発は総勢10人が決めており、トップスコアラーは5ゴールのコール・パルマーです。ニコラス・ジャクソンは2ゴール2アシスト。自ら決めるだけでなく、ポストプレーや周囲を活かすパスで貢献しています。マン・シティ戦ではエデルソンからのボール奪取でチャンスを創った後、スターリングへの完璧なアーリークロスで先制ゴールをアシストしました。

「アスレティック」のサイモン・ジョンソン記者が、「ニコラス・ジャクソンはチェルシーで自らに付いたタグを正当化している」という見出しを立てたのは、もの足りないという評価があったからでしょう。彼が抱える課題を明快に示しているのは、ビッグチャンスのミス15回で、ハーランドの26、ダルウイン・ヌニェスの22、オリー・ワトキンスの18に次ぐ4位です。

これだけ見ると、「上には上がいる」と思う人もいるでしょう。しかしワーストのハーランドはリーグTOPのシュート91本。ダルウィン・ヌニェスとオリー・ワトキンスは86本で2位に並んでおり、53本で22位のニコラス・ジャクソンは、ミスの確率となるとハーランドと僅差の2位に浮上します。

本人は自らの課題を自覚しているようで、27節のブレントフォード戦でヘディングを叩き込んだ後、「これまで多くのチャンスを逃してきたから、充分とはいえない。もっと決められるはずだった」とコメントしています。開幕からの11試合で7枚を集めたイエローカードは、その後の13試合で2枚と改善しました。ゴール前でのミスが減れば、チームも自らも上にいけるでしょう。

エンクンクと前線でコンビを組み、外から斬り込んでくるコール・パルマー、ムドリク、スターリング、ノニ・マドゥエケとの連携がスムーズになれば、今のメンバーでも得点力を上げられるのではないかと期待する次第です。オリヴィエ・ジルーほどではないにしても、前線でボールを収められる22歳のストライカーの本格化に期待したいと思います。


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