走るチームほど強いのか!? プレミアリーグの走行距離&パス本数ランキングがおもしろい!
以下に、掲載されていたランキングを引用しましたが、1位と3位は予想通りで、2位が意外でした。「ゲーゲンプレッシング」「フルスロットル」を掲げるクロップ監督のチームは、今季も見るからに走りまくってます。ハリー・ケイン、エリクセン、エリック・ダイアーと、2015-16シーズンはプレイヤー別走行距離ランキングのTOP10に3人も送り込んでいたトッテナムも、当然上位だと思っていました。しかし、ポチェッティーノ監督のチームの上にペップがいるのは、「いわれてみれば納得」ではありながらも予想外でした。上位3チームの共通項は、前線から厳しいプレスをかけて敵陣でボールを奪い、ショートカウンターでゴールを狙うチームであることと、クロスが入る際に中に入ってくる選手が多いこと。マン・シティのカウンターは少人数ですが、リヴァプールとトッテナムは自陣からの逆襲の際にゴール前に殺到する選手が多いのも特徴です。
走行距離TOP3のサッカーが現在のメインストリームであり、彼らは順位テーブルでも上位にいるわけですが、「強いチーム=よく走る」が成立するかといえば、必ずしもそうではありません。プレミアリーグ5節までの順位表の上位7クラブをみると、走行距離上位が4つ、下位が3つ。最下位のマンチェスター・ユナイテッドだけでなく、チェルシーとエヴァートンもボトム10にいます。自陣でまわす時間が長いチーム、ゴール前に立てこもる戦い方を多用するチームは走行距離が伸びない傾向が強く、走るかどうかは強さのバロメーターというよりは、スタイルの違いでしょう。順位との相関性が強いのは、「人が動くかどうか」よりも「ボールを動かすかどうか」、つまりパスの本数です。クラブ別のパス本数ランキングを見ると、7位までのチームはすべてTOP10にランクインしています。
1位/リヴァプール 581.6km
2位/マンチェスター・シティ 570.7km
3位/トッテナム 565.9km
4位/バーンリー 563.9km
5位/WBA 562.9km
6位/アーセナル 556.4km
7位/ミドルズブラ 554.6km
8位/ボーンマス 549.4km
9位/サウサンプトン 545.1km
10位/レスター 544.8km
11位/スウォンジー 543.2km
12位/エヴァートン 541.2km
13位/ウェストハム 539.5km
14位/チェルシー 539.4km
15位/ワトフォード 539.1km
16位/ストーク 536.4km
17位/ハル・シティ 536.3km
18位/クリスタル・パレス 533.9km
19位/サンダーランド 526.7km
20位/マンチェスター・ユナイテッド 526.6km
【プレミアリーグ2016-17 クラブ別パス本数ランキング】
データを見ていて興味深かったのは、リヴァプールとマンチェスター・シティが走行距離もパス本数も明らかに多く、コンセプチュアルなチームづくりをしているのが見て取れることと、走行距離の下位2クラブです。マンチェスター・ユナイテッドのすぐ上、ブービーにはモイーズ監督のサンダーランド!?赤い悪魔が走らなくなったのは、ハーフタイムに真っ赤な顔で激怒する「ヘアドライヤー」がいなくなった翌年からなのかもしれません。
ちなみに、マンチェスター・ユナイテッドはクロスの本数では全体の3位。歩く姿が目立つイブラヒモヴィッチはシュートを27本打っており、2位のマイケル・アントニオの20本を大きく引き離しています。マンチェスター・シティはクロスでは15位、リヴァプールはブービー。たった5試合で、これだけ顕著に指揮官のスタイルが出るのがおもしろいですね。「ボールと人が動くことでスペースを創りながら決めるチーム」VS「とにかくゴール前にボールを入れて勝負するチーム」といったところでしょうか。クロス本数ではチェルシーも5位に入っており、ジエゴ・コスタのチームとズラタンのチームは、数字で見れば後者です。
そして最後に、極めて個人的な驚きを。6月に「微調整か大改革か?地元紙が大胆予想!ご予算別・モウリーニョ監督が選ぶ3つのフォーメーション」という記事を書いたのですが、そのなかで「『デイリー・ミラー』や『スカイスポーツ』あたりに『マンチェスター・ユナイテッドの走行距離はプレミアリーグ最下位!』などと書かれそう」といっておりまして…。このたび、3ヵ月半まえに軽い気持ちで書いたことが、そのままぴったりで来たのでテンションが上がってしまいました。その後続けた「ペップのサッカーに勝つのは、存外こういうチームなのかもしれません」というクダリは見事に外れてしまいましたが…。いや、まだ5節。シックスポインターをひとつ落として、下位に1回負けただけではないですか。まずは週末のプレミアリーグ、レスター戦に勝てばノイズは小さくなるでしょう。そして10月のEFLカップで実現したオールド・トラフォードのマンチェスターダービーでは、ぜひともリベンジしていただければと思います。ズラタンが2~3発決めてくれれば、「走らないからダメなのでは?」とはいわれないはずですので…。
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監督が変わると改めてチームが変わることがわかりますね
昨季のシティは全く走っていないイメージありますが
今季のシティは誰が見ても走っていると思うでしょう
実際に走ってることがわかりますし公式戦全勝という結果も出ています
このまま好調続くとは思いませんがペップサッカーにすっかり惚れ込んでいます
そもそもシティは昨年clベスト4。リーグこそは逃したものの、求められる最低ラインはclベスト4。それ未満は監督が変わって弱くなったと言われて当然。
去年と主力が変わらず、逆に補強してるのだから当然のこと。
ペップのフットボール、面白いですね。毎度のWho.Scored.comによると、シティはポゼッション率60%越えでリーグ1位、1試合当たりショートパスはアーセナルに次いで2位、パス成功率もチェルシー、アーセナルに次いで3位とパス&ムーブサッカーが際立っています。ちなみにマンUが1位なのは1試合当たりの空中戦勝利数でした。特色出てますね。シティのレギュラークラスの平均身長はプレミア最下位だったと思うので、ロングボールを織り交ぜた高さに弱点が有るかも知れませんね!
シティやリバプールが苛酷なプレミアリーグでシーズンを通じて走力を継続出来るかも見所ですね!各チームの連携、チーム力が高まる年内のリーグ戦で好ゲーム連発を期待したいですね。
CLベスト4はたしかに凄いけどEPLの試合見てたら褒められるような内容の試合は少なかったけどね
他サポかペップ嫌いの人ですかね
走ることで生まれたスペースのギャップをめぐる攻防が激しくサッカーは個人的に好きです
ただボールの奪回地点と得点の取り方をチームとして共有された完成度が高いチームほど無駄走りが減って走行距離減りますからね。
去年のCLでバルサもレアルも試合平均で107km弱、プレミアだと17位くらいですが、スプリントは多いです
新しい取り組みして未完成な走行距離の上位2チームは完成度が上がれば更に強くなると思います
シティふぁんさん>
強いですね。不安は負傷者だけではないでしょうか。いやー。
プレミアリーグ大好き!さん>
今の彼らのサッカーを見て、弱くなったという方はいないのではないでしょうか。主力が変わらず補強して弱くなったチームもあります。デジタルにはいえないと思います。
ヤンガナ大好き!さん>
マンチェスターダービーでの後半の放り込みは、おっしゃっているあたりを織り込んで取った作戦でしょう。負けはしましたが、効果的だなと思いました。
プレミアリーグ大好き!さん>
そうですね。今季のほうが明らかにいいと思います。結果はどうあれ、サポーターは「弱くなった」という評価はしないでしょう。
Kさん>
アトレティコ・マドリードやドルトムントは走行距離は長いですよね。ペップは走行距離が短縮するかもしれませんが、レッズはクオリティが上がっても、そのまま走り続ける可能性もあるかと思います。