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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

現役はレスター優勝の立役者、総合TOPは唯一80%超…プレミアリーグで勝率が高い選手ランキング!

今季のプレミアリーグを観ながら、ずっと気にしていることがあります。「シュコドラン・ムフタフィの無敗記録はいつ途絶えるのか」。夏にアーセナル入団が決まったドイツ代表CBのプレミアリーグデビューは、9月10日のサウサンプトン戦でした。追加タイムのカソルラのPKできわどく勝ち越した試合でアグレッシブな守備を披露すると、3日後のパリ・サンジェルマンとのチャンピオンズリーグ初戦でもスタメン起用。たった2試合で、昔からコシールニーの横にいたような安定感を醸し出したムスタフィは、以来プレミアリーグで9勝3分、チャンピオンズリーグでは3勝2分と負け知らず。入団してから3失点以上は一度もなく、メルテザッカーの不在を忘れさせてくれました。彼が負傷リタイアした直後にアーセナルがエヴァートンに敗れたために、私のなかでは無敗神話はより輝きを増しています。運と実力を兼ね揃えたCBは、キャリアの終盤戦に入ったヴェンゲル監督に、しばらくなかった歓喜をもたらすのではなかろうか。そしてもうひとつ、新たな興味が湧いてくるのです。「プレミアリーグでフルシーズン戦った経験がある選手のなかで、最も勝率が高いのは誰なのか」と。

この問いに対して答えを出してくれたのは、「Bleacher Report UK」です。データを紹介していたのは現地のサッカー専門メディア「Squawka」で、「N’Golo Kante boasts the highest win percentage of active Premier League players(エンゴロ・カンテは、現役のプレミアリーグの選手で最も勝率が高い)」というストレートな見出しで、チェルシーの新戦力をリスペクトしています。2015-16シーズンにレスターでプレミアリーグデビューを果たしたカンテは、桁外れの運動量と読みのいい守備で奇跡的な優勝に貢献すると、移籍先のチェルシーはプレミアリーグ10連勝で首位を快走。最強から最強へと渡り歩いたカンテの勝率は67.3%で、50試合以上出場したプレミアリーグ在籍選手のなかでは最高だそうです。

このランキングで意外だったのは、2位の選手です。ここ数年安定的に強かったマンチェスター・シティと、最初の2年で51勝を挙げたモウリーニョ監督の下で活躍した選手が上位を独占するとばかり思っていたのですが、ナチョ・モンレアルがチェフを僅差でかわしてカンテのすぐ下にランクインしています。4位以下は、大方の予想通りでしょう。マンチェスター・シティを中堅クラブから欧州ベスト4に引き上げたヤヤ・トゥレ、ダヴィド・シルヴァ、アグエロ、コラロフ。後から加わったフェルナンジーニョも9位に顔を出しています。チェルシーからは、ダヴィド・ルイスとジョン・テリー。1年前、降格が心配されるほどの低迷を経験したチェルシーですが、ダヴィド・ルイスはパリに「避難」しており、テリーはそれまでの貯金で8位に踏みとどまりました。

【プレミアリーグで勝率が高い選手TOP10】
1位/エンゴロ・カンテ/チェルシー
52戦35勝/67.3%
2位/モンレアル/アーセナル
113戦73勝/64.6%
3位/チェフ/アーセナル
383戦247勝/64.5%
4位/ヤヤ・トゥレ/マンチェスター・シティ
162戦103勝/64.3%
5位/ダヴィド・シルヴァ/マンチェスター・シティ
199戦127勝/63.8%
6位/アグエロ/マンチェスター・シティ
162戦103勝/63.6%
7位/ダヴィド・ルイス/チェルシー
92戦85勝/63.0%
8位/ジョン・テリー/チェルシー
488戦307勝/62.9%
9位/フェルナンジーニョ/マンチェスター・シティ
113戦71勝/62.8%
10位/コラロフ/マンチェスター・シティ
150戦93勝/62.0%

あらためてランキングを見ると、テリーの300勝超えとチェフの3位が光っています。モウリーニョ監督の第一次・第二次政権をともにした選手たちの勝率を見て、2000年以降のプレミアリーグにおいて最も勝ち続けた監督が誰だったのかを思い知らされました。モウリーニョ監督の勝率は、2015-16シーズンまでで63.6%。1500試合を戦ったサー・アレックス・ファーガソンは、就任から5年は苦戦続きだったこともあり、60%を切っています。

モウリーニョ監督がいかに凄かったかは、引退選手やプレミアリーグを離れた選手を加えた「総合TOP10」を見るとさらに実感します。「Bleacher Report UK」が現役版と同時にリリースしていたこちらのランキングでは、カンテは10位に入りません。ドログバ、リカルド・カルヴァーリョ、バラック、マケレレ、フェレイラとチェルシー勢が目立ち、マンチェスター・ユナイテッドからはヴィディッチとエヴラのみ。アーセナルとマンチェスター・シティから在籍のタイミングが抜群によかったエドゥとハビ・ガルシアが滑り込んでいます。1位は、82.1%という驚異の数字を残したアリエン・ロッベン。2004年にモウリーニョとともに入団し、モウリーニョ退団の2006-07シーズンにチームを離れたロッベンは、究極のいいとこ取りでした。当時よりもトップクラブが増え、勝つのが難しくなったプレミアリーグでは、今後は選手の勝率が70%を超えるようなことは起こらないでしょう。いや、まさか、ムスタフィ…。(エンゴロ・カンテ 写真著作者/@cfcunofficial (Chelsea Debs) London)

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“現役はレスター優勝の立役者、総合TOPは唯一80%超…プレミアリーグで勝率が高い選手ランキング!” への1件のコメント

  1. makoto より:

    このデータ面白いですね。そして、地味なポジションにいるカンテ・モンレアルがワンツーとは・・・特にモンレアルにはびっくりです。確かに良い選手というのはわかっていましたが。全体の2位と嬉しいオドロキ。

    —–
    だしまるさん>
    私もびっくりしました。チェフのほうが上という印象でした。

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