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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

チェルシーは下位3連戦、厳しいマン・シティ&リヴァプール…年末年始のプレミアリーグ日程チェック!

強い、チェルシー!サンダーランドとの最下位VS首位対決を0-1でものにして、プレミアリーグ10連勝。これをもってクリスマスの首位が確定しました。過去4回のクリスマス首位はすべてプレミアリーグを制覇しており、コンテ監督にとっては心強いデータです。勝ち続けた10試合で失点2と鉄壁の守備を誇るチェルシーですが、なかでも水曜日のサンダーランド戦は最も苦しんだゲームでした。ショートカウンターで4人が一気に上がり、ウィリアンのリターンを右隅に突き刺したセスク・ファブレガスの決勝ゴールは見事だったのですが、決まったのはこの1本だけ。一方で、3バックはサンダーランドの速攻に振り回されるシーンが目立ち、ヤヌザイとファン・アーンホルトのシュートを止めたクルトワあっての勝利でした。レギュラーメンバー固定のチームに、そろそろ疲労の影が忍び寄っているのかもしれません。リヴァプールのクロップ監督が、こんな言葉を残しています。

「われわれはすでに負傷者の問題と向き合っている。他チームは、今後この問題に悩まされるだろう。何も問題がないまま、シーズンを終えることはできないのだから。…チェルシーは、ずっと同じ選手を起用し続けている。アザールも、ジエゴ・コスタも」

首位チェルシーの快進撃は、どこで止まるのでしょうか。前半戦も残り3試合となったこのタイミングで、年末のスケジュールを確認しつつ、折り返し地点における上位クラブの並びをシミュレーションしておきたいと思います。まずは、チェルシーからまいりましょう。ひとつ落としても首位で前半戦を終える彼らに対する興味は、「2016年のうちに負けるかどうか」です。サイドアタックが脅威のクリスタル・パレス、リヴァプール相手に大逆転勝利を飾ったボーンマス、8節の初勝利以来5勝2分2敗と立ち直ったストークは、いずれもやっかいな相手ですが、最も注意すべきは上位クラブ並みの27ゴールを挙げているクリスタル・パレスでしょう。

クロス本数は今季プレミアリーグ2位、サイドにはザハ、タウンゼントというタレントがおり、前線には高いベンテケ。守備が脆く、15位に低迷してはいるものの、目の色が変わる上位とのゲームは軒並み健闘しています。チェルシーは、セルハースト・パークでのアウェイゲームさえ切り抜けられれば、スタンフォード・ブリッジの2試合は勝てるのではないでしょうか。彼らがクラブレコードとなるプレミアリーグ13連勝で新年を迎える可能性は充分にあります。続けて、他クラブの日程もチェックしてみましょう。厳しい順に並べれば、マンチェスター・シティ、リヴァプール、アーセナル、トッテナム、マンチェスター・ユナイテッドでしょうか。

【プレミアリーグ2016-17 TOP6の年末日程】
1位/チェルシー
12月17日/クリスタル・パレス(A)
12月26日/ボーンマス(H)
12月31日/ストーク(H)

2位/リヴァプール
12月19日/エヴァートン(A)
12月27日/ストーク(H)
12月31日/マンチェスター・シティ(H)

3位/アーセナル
12月18日/マンチェスター・シティ(A)
12月26日/WBA(H)
1月1日/クリスタル・パレス(H)

4位/マンチェスター・シティ
12月18日/アーセナル(H)
12月26日/ハル・シティ(A)
12月31日/リヴァプール(A)

5位/トッテナム
12月18日/バーンリー(H)
12月28日/サウサンプトン(A)
1月1日/ワトフォード(A)

6位/マンチェスター・ユナイテッド
12月17日/WBA(A)
12月26日/サンダーランド(H)
12月31日/ミドルズブラ(H)

アーセナル、リヴァプールとの勝ち点の削り合いが控えるマンチェスター・シティは、2つとも落とせば優勝争いから大きく後退します。リヴァプールもまた、ペップとの決戦の前にアウェイのマージーサイドダービーというやっかいなゲームがあり、チェルシーに食らいついていくためには勝ち点を落とすわけにはいきません。2位から4位の3チームは、ギュンドアン、コンパニ、ムスタフィ、カソルラ、コウチーニョ、スタリッジらを欠きながら、つぶし合いに突入する厳しい状況を迎えており、年明けを待たずにチェルシーが独走態勢を築くことになるかもしれません。

一方で、5位トッテナムと6位マンチェスター・ユナイテッドにとっては、上との差を詰める絶好のチャンスです。スパーズはサウサンプトン戦、マン・ユナイテッドはWBA戦と気が抜けないアウェイゲームを抱えてはいるものの、ここで3連勝できればチャンピオンズリーグ出場権争いに食い込めます。ようやく連勝したモウリーニョ監督のチームは、上位チームの背中を捉えることができるでしょうか。バイリー、スモーリング、ムヒタリアン、ルーク・ショーと、こちらも負傷者が絶えずに苦労しておりますが、さらなるアクシデントがなければ大きな穴が開くことはないはずです。

混戦希望の私としては、コンテ監督のチームには少しだけ待っていただいて、6位までがダンゴ状態になるのが望ましいのですが、「ボトム10とロンドンで3連戦」の彼らが最もラクな状況です。順当にいけば、チェルシー独走となりそうなのですが…。ちなみに、20クラブ中最も厳しいスケジュールを強いられているのはどこでしょう?マンチェスター・シティに負けず劣らず大変なのは、直近6試合を4勝1分1敗と絶好調のWBAです。ピューリス監督と選手たちは、マンチェスター・ユナイテッドとホームで戦った後、エミレーツでアーセナル、さらにはイングランド南端のセント・メアリーズに遠征してサウサンプトンと戦わなければなりません。さらに年明け2日に後半戦スタートとは…。いやいや、大変です、年末年始。他国リーグに毎年絶句される過密日程で、新たな負傷者が出ないことを願ってやみません。

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“チェルシーは下位3連戦、厳しいマン・シティ&リヴァプール…年末年始のプレミアリーグ日程チェック!” への6件のフィードバック

  1. nori より:

    アザール無しで最後のパーツがはまりきらない印象がありましたね。スペースの無い中で崩しきれずにモーゼス、ウィリアンが強引にシュートという場面もいくつかありましたし、コスタのポストプレーも少なかった気がします。守備はともかく出れば結果を残しているセスクに感謝。

  2. nyonsuke より:

    更新お疲れ様です。

    チェルシー強いですね。
    勝点を落としそうで落とさないコンテ監督の手腕には脱帽です。
    混戦のため(本音はレッズ優勝のため 笑)にはそろそろ足踏みしてほしいところです。
    結局のところ、14-15シーズン優勝のメンバーをそのまま活かし、カンテ、ペドロ、モーゼスを得たコンテ監督のチームはレッズを含めたどのチームより層が厚く、もしメンバーを入れ替えてもチームの強度が落ちなければこのまま独走してしまうでしょう。
    オプションにセスクは羨ましすぎます・・・。
    私としてはボーンマスにレッズ戦の再来を期待したいですがどうなるでしょうか。
    少なくとも4月くらいまでは夢をみていたいレッズサポとしては、同じくヨーロッパの試合がないチェルシーにどこまで喰らいつけるかでしょうか。
    まずはマージーサイド!この試合は負けるわけにはいきません。

  3. makoto より:

    noriさん>
    ゴールシーンは美しい速攻でしたが、アザールがおらず、若干お疲れモードでしたね。それでも0-1、見事です。

    nyonsukeさん>
    混戦のため(春になるまでは優勝できないことが確定してほしくない、という気分も少々)には、クリスタル・パレスやボーンマスにがんばってもらわないといけません。「層が厚い」というお話については、「モウリーニョ時代からとにかく負傷者が少ないチーム」という印象もあります。「アーセナルのケガ人の数だけチェルシーも選手を出せなくなる」として層の厚さを比較したら、ガナーズの勝ちなのではないでしょうか。ボーンマスとハマーズ相手に貯金を使ってしまったレッズは正念場ですね。

  4. nyonsuke より:

    makoto 様>
    いつも返信ありがとうございます。「層が厚い」というよりは確かに「主軸の選手が離脱しない」という方が合っていますね。コンテ監督に感じるのはユーヴェ時代、イタリア代表時代においてもどのようなメンバーでもチームの強度が落ちずに負けないサッカーをするイメージがあります。そのようなチームを初年前半戦で作ってしまった感があるので、もう負けないのではないかと心配になってしまうのです。(どこかに落とし穴があればと思ってしまいますが 笑)とにかくチェルシーにこれ以上離されないようどのチームも正念場ですね。

  5. 雨好 より:

    更新お疲れ様です。

    日程的にまだ楽な方ですが、徐々に対応されているのが気になりますね。たびたびコメントしていますが引かれている相手に完全には押し切れないですね。自分はパレスよりも2、3節前のシティ戦の様な試合運びをボーンマスにされると生きのいい前線が怖いですね。あとは乗ったら何をしてくるかわからないシャキリも含めストークも怖い。リーグだけとはいえ、本当に気が抜けません。凄くタフですね。

  6. queen より:

    こんにちは。マンチェスター・シティのアーセナル戦は(H)ではないでしょうか?間違っていたらごめんなさい。

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