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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

【MAN.UTD×Crystal Palace】3連勝のチームを、なぜいじったのか?偽9番は不発、ホームで完敗!

最前線はメイヌー?ホイルンドとザークツィーはベンチにいます。プレミアリーグ24節、マンチェスター・ユナイテッドVSクリスタル・パレス。ルーベン・アモリムの就任以来、継続性と再現性が課題のチームは、未だにベースの布陣を決められずにいます。開始2分、自陣ボックスでアマド・ディアロがイスマイラ・サールに突かれたピンチは、オナナが左に出してしのぎました。

中盤センターに入ったブルーノ・フェルナンデスのロングフィードが、右サイドのマズラウィに届いたのは5分。グラウンダーを受けたメイヌーが右に流れて折り返すと、ニアにいたガルナチョのシュートはクリス・リチャーズがスライディングでカットしました。1分後、アマド・ディアロが右から仕掛け、脇にいたメイヌーに流すと、左隅に飛んだシュートはポストに阻まれました。

リサンドロ・マルティネス、マグワイア、レニー・ヨロの3バックは、ハイラインをキープ。10分にタイリック・ミッチェルが左からクロスを上げると、外から入ってきたダニエル・ヌニョスのヘッドはクロスバーを越えていきました。内側にいた鎌田大地はフリーで、低いボールなら決められていたでしょう。

14分のアマド・ディアロのクロスは、フリーのレニー・ヨロにぴったりでしたが、19歳のCBは空振りでチャンスを逃しています。直後の左からのCKがファーに流れ、リサンドロ・マルティネスが左足を振り抜きますが、コースに入ったタイリック・ミッチェルがブロック。17分に左からのクロスがボックスの外に流れ、足元に収めたラクロワは、迷わずミドルシュートを放ちました。

手前でバウンドする難しいボールでしたが、オナナは落ち着いて右にプッシュ。さらに20分、イスマイラ・サールが左に出したスルーパスで鎌田大地がボックス左に入りました。右足のトラップが流れていなければ、GKと1対1になっていたMFは、タイリック・ミッチェルに戻すしかありません。SBの左足のシュートは、イスマイラ・サールの頭をかずめて右に切れていきました。

ホームチームのビルドアップはスローで、前線は連携のミスが目立っています。ウガルテをつぶしたレルマの縦のスルーパスで、マテタがオナナと向き合ったのは39分。左足のチップキックは、右ポストすれすれを抜けていきました。追加タイムの波状攻撃で、ガルナチョの折り返しを受けたリサンドロ・マルティネスは、イスマイラ・サールにコースを遮られてミスキックです。

前半のシュートは10対7、しかしオンターゲットは0対1。機能していないメイヌーの偽9番を後半も続けるようです。51分、アマド・ディアロのグラウンダーに走り込んだブルーノのダイレクトショットは、ディーン・ヘンダーソンがセーブ。54分にブルーノが右に浮かしたFKをマグワイアが頭で折り返すと、ウガルテの決定的なボレーはGKが足でブロックしました。

守護神の超絶ビッグセーブで失点を回避したクリスタル・パレスは、64分のセットピースを活かしました。センターからボックス左に上げたのは、鎌田大地と代わったばかりのエゼ。レニー・ヨロに競り勝ったラクロワのヘッドがバーに当たると、落下点にいたマテタが右足に引っかけて押し込みました。

アモリム監督が動いたのは70分、メイヌーとマズラウィに代えてザークツィーとホイルンド。追加タイムに入るまでの20分で、アマド・ディアロのミドル1本では、交代策も成功したとはいえません。イスマイラ・サールがドリブルで右に持ち出したのは89分。エリクセンとダロトはパスコースを切れず、縦に流したボールでダニエル・ムニョスが完全にラインの裏に抜け出しました。

右から上がった12番は、逆サイドでノーマークのマテタにラストパス。2対1では、オナナはどうしようもありません。9分の追加タイムの遅すぎた猛攻は実を結ばず、0‐2のままでタイムアップ。アモリム就任以来のプレミアリーグ13試合で、オールド・トラフォードでの敗戦は早くも5つめです。公式戦3連勝だったチームに、慣れない戦い方を持ち込んだのはなぜなのか…。

「システム対システムだ。危険なプレイを創り出すために、さまざまなポジションを試している。ゲームを最後の1/3に持っていく方法を改善しなければならない。もっとポゼッションが必要だ」。クリスタル・パレス戦を控えたプレスカンファレンスでの発言が、選手たちを不安にさせる配置転換の理由だったのでしょうか。トライはOKですが、引き返す勇気も必要です。

偽9番はシュート1本、パス14本、4回のドリブルはすべて失敗で、デュエルは3勝10敗。残り20分でピッチに入ったホイルンドとザークツィーは、2人足してもシュート1本&パス13本と機能しませんでした。3人とも殺したお試し企画に収穫はなく、リサンドロ・マルティネスが担架で運ばれるという激痛のアクシデントまで背負ってしまいました。

ひとついえるのは、アモリムはこんな敗戦が許される稀有な状況にいるということ。不振のアタッカー2人をローンで放出したうえに、総額1億ポンドの2人のFWを活かせずホームで負け続けている監督は、カウントダウンが始まるのが通例です。次節はスパーズとの絶不調対決。敵地ではマン・シティ、リヴァプール、アーセナルに負けていないという奇妙な事実だけが頼りです。


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