2025.03.12 チャンピオンズリーグ2024-25チャンピオンズリーグ
決定機を逃し、交代策は空転…アンフィールドでノーゴールのリヴァプールはPK戦で敗退!

エリオットの1発で勝ったリヴァプールは、ドローでもベスト8。復帰したばかりのガクポはベンチで、最前線にはジョッタが入っています。GKアリソン、DFアーノルド、コナテ、ファン・ダイク、ロバートソン、MFフラーフェンベルフ、マック・アリスター、ショボスライ、FWサラー、ジョッタ、ルイス・ディアス。アンフィールドのチャントは、爆音という表現がぴったりです。
前線からプレスを仕掛けているリヴァプールは、初戦とは別なチーム。4分の決定機の起点は、左サイドでキープしたファン・ダイクでした。ボックス左でロングフィードを受けたショボスライが、内側に走り込んできたマック・アリスターの足元に転がすと、打つと見せかけた10番はファーにグラウンダー。サラーのダイレクトショットは、ヌーノ・メンデスが足に当てました。
パリのビルドアップに、容赦ないブーイング。10分の左からのCKを叩いたファン・ダイクのヘッドは、ゴール前にいたヌーノ・メンデスがブロックしています。二次攻撃で、クロスのクリアに走り込んだショボスライのボレーはクロスバー越え。順調に見えたリヴァプールは、12分のカウンターで失点を喫してしまいました。
センターサークル付近で前を向いたウスマン・デンベレが、右にスルーパス。ドリブルでカットインしたバルコラがGKとCBの間にグラウンダーを入れると、コナテが触ったボールがアリソンの動きと逆のコースに転がってしまいました。こぼれ球をプッシュしたのは、ウスマン・デンベレ。トータルで追いつかれたリヴァプールは、攻める姿勢を変えていません。
16分のショボスライのミドルは、ドンナルンマが右に弾いてCK。ファン・ダイクのヘッドをドンナルンマにパンチでクリアされた後、最後方に下がっていたアーノルドが強引なドリブルをカットされ、またもカウンターを喰らってしまいました。クヴァラツヘリアのスルーパスがバルコラに通り、アリソンと1対1。逆転のチャンスは、コースを読んだ守護神のセーブで潰えました。
サイドで優勢のリヴァプールはクロスが味方に通らず、無謀なパスをカットされるシーンが目立っています。32分にハーフラインの手前でキープしたマック・アリスターは、3人が待ち構えているエリアに持ち出してしまいました。ファビアン・ルイスのカットから、クヴァラツヘリアの縦パスがウスマン・デンベレに通り、目の前にはアリソンだけです。
2度めの1対1はラストタッチが長くなり、飛び出した守護神が懐に収めています。再三の速攻でチャンスを創っているアウェイチームは、34分にも右サイドを攻略しています。バルコラが右のハキミに預け、ゴールライン際からの折り返しがファーに入ると、クヴァラツヘリアが直接打った鋭いシュートはバーすれすれを抜けていきました。
41分に右からカットインしたデンベレのミドルは、マック・アリスターが足に当ててCK。0‐1の前半は、相手に持たせてカウンターに徹したパリの狙い通りといえるでしょう。後半の立ち上がりの46分、ロバートソンのFKのクリアから始まった速いアタックは、ハキミのミドルをマック・アリスターがカットしました。
パリの4-4-2はうまくパスコースを消しており、レッズの中盤は前線へのボールをことごとく奪われています。55分のアーノルドのミドルは、バーの上。2分後、左サイドで2人にチェックされたルイス・ディアスは、一瞬空いた狭いコースを通しました。ヌーノ・メンデスが触ったボールをショボスライが拾って右足を振り抜くと、パチョがコースに足を出してクリアしました。
直後のCKで競り勝ったファン・ダイクのヘッドは、右に飛んだドンナルンマがビッグセーブ。62分のCKをドンナルンマがパンチし、ファーでフリーのサラーが右足で合わせると、クヴァラツヘリアが必死のブロックでゴールを阻止しました。残り20分を切っても、スロット監督は動かず。前線で機能していないジョッタは、そろそろ諦める時間ではないでしょうか。

ボックスに迫ったSBが縦のラストパスを出し、ダルウィン・ヌニェスが打つかと思いきや、弱気なクロスは跳ね返されてしまいました。トータル1-1のまま90分が終わり、追加タイムは5分。攻め続けたリヴァプールはシュートシーンを創れず、勝負は延長戦に委ねられました。スロット監督はマック・アリスターに代えて、カーティス・ジョーンズを送り出しています。
92分のショートコーナーからクロスが上がり、左隅を狙ったベラウドのヘッドはポストの脇を抜けていきました。2分後、ドゥエが放った左足のシュートも、ポストすれすれでアウト。101分にルイス・ディアスと代わったガクポは、トップフォームを取り戻しているのでしょうか。前半は両者ともにノーゴール。スロット監督の5枚めは105分、ショボスライをエリオットです。
ヴィティーニャの縦パスが左のデンベレに通ったのは109分。ファーに打った右足のシュートは、アリソンが外に弾き出すビッグセーブでしのいでいます。111分に足をつったコナテがリタイアし、CBに遠藤航。レッズの前線と中盤は足が止まり、体を寄せるタイミングが遅れるシーンが目立ち始めました。ハキミやイ・ガンインの再三のシュートは、守護神がしっかり止めています。
120分で決着がつかなかった激戦は、PK戦に持ち込まれました。最初のキッカーとなったヴィティーニャに、当然のブーイング。ぎりぎりまでアリソンの動きを見たキックは、ゴールの右に決まりました。サラーとゴンサロ・ラモスがネットを揺らした後、ダルウィン・ヌニェスはドンナルンマに右と読まれてしまいました。
3人めのカーティス・ジョーンズは左に蹴って止められ、3‐1。19歳のドゥエがアリソンの逆を突き、リヴァプールのチャレンジは終わりました。勝負を分けたのは、サブの選手のパフォーマンスだったのではないでしょうか。90分までのシュート数は18対10と上回っていたリヴァプールは、延長戦に入ると1対11と押され続けました。
ダルウィン・ヌニェスは意思の疎通を欠くシーンが多く、カーティス・ジョーンズはデュエルで7戦全敗。守備時に歩いていたエリオットは、自分のミッションを見失っていたのかもしれません。ガクポはシュートもパス成功もクロスもゼロ。PK戦に出てきたパリの4人は延長戦で6本のシュートを放っており、失敗したレッズの2人がゴールに向かって蹴るのは初めてでした。
サラー、ファン・ダイク、ジョッタ、クアンサーが決めていればと思いつつ、スタッツを見るとシュートは19対21、オンターゲット3対8、ビッグチャンス2対4と劣勢です。2試合を通じて、パリが強かったというしかありません。疲労困憊に見えたレッズは、週末のカラバオカップ決勝をいい状態で迎えられるのでしょうか。スロット監督が選ぶ先発メンバーに注目しましょう。
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