「スカイスポーツ」が選定!プレミアリーグの最優秀監督候補を選ぶなら、この6人!
コンテ監督がチョイスした3-4-3が素晴らしかったのは、フォーメーション次第ではレギュラー起用が微妙だったペドロ、ヴィクター・モーゼス、マルコス・アロンソ、ダヴィド・ルイスをまとめて活かしきったこと。特にWBに配した2人は、適材適所という言葉がぴったりでした。ウィリアン、オスカル、セスクについては、彼らよりも新しいシステムに向いた選手に追い出された感はあったものの、中国に居場所を求めたオスカル以外はオプションとしてうまく使いこなしたと思います。チェルシーの新指揮官のお手柄は戦略・戦術だけでなく、勝利にこだわる姿勢をチームにインストールしたことも見逃せません。リーグ最少の3引き分けだったチームは、1点差のゲームを11回もものにしています。追いつかれて勝ち点を落としたのは2回、逆転まで許したのはたった1回という勝負強さがなければ、ポチェッティーノ監督のチームにトップの座を譲っていたでしょう。
2人めの候補として挙げたポチェッティーノ監督について、件のイギリスメディアは「プレミアリーグ優勝には足りなかったが、アルゼンチン人の影響を少なく見積もってはいけない」「全体的なメンタリティを変え、輝かしい服装を纏わせた」と激賞。過去2シーズン通算では最多ゴール、最多ポイント、最少敗戦、最少失点だったと指摘し、「足りなかったのはトロフィーだけ」と手離しでリスペクトしています。平均年齢が最も若いチームに激しいプレスと直線的なアタックを導入し、3バックと4バックを自在に使いこなした指揮官は、ラメラの長期離脱やフィンセント・ヤンセンとシソコの空回りといった誤算をものともせず、ペップ、ヴェンゲル、モウリーニョの上でシーズンを終えることになりました。主力選手の引き留めに成功し、選手層に厚みをもたらすことができれば、来季のチャンピオンズリーグではベスト8以上を狙えるのではないでしょうか。上位ではチェルシーがいち早く導入した3バックは、年明け以降のトッテナムの成功によって他のクラブに広まった感があります。
さて、ここからの人選は意見が分かれるのではないかと思われます。「スカイスポーツ」の3人めのノミネートは、WBAを36年ぶりのTOP10フィニッシュに導こうとしているトニー・ピューリスです。セットピースからのゴールは20を数え、プレミアリーグ最多。サロモン・ロンドン、マット・フィリップス、シャドリ、フレッチャー、モリソンが仕掛けるシンプルなアタックに加えて、堅実な守備も望外の上位進出が実現した理由です。
4人めは、本拠地ターフ・ムーアで前回降格した際の全ポイントと同じ数字を叩き出したバーンリーのショーン・ダイチェ監督。今や希少価値となりつつあるイングランド人監督について、「少ない予算ながら、ホームの数字(10勝3分5敗)はマンチェスター・ユナイテッド以上」と書かれれば、頭を下げて黙り込むしかありません。ハル・シティを6勝3分7敗と立ち直らせたマルコ・シウヴァ監督と、7勝2分8敗とスウォンジーを復活させたポール・クレメント監督も素晴らしいのですが、残留を争う彼らのどちらかは、来季は別なチームで指揮を執ることになりそうです。ホームで6勝1分1敗と結果を出せるようになったハル・シティは、マルコ・シウヴァ監督が構築した組織的な戦い方がプレミアリーグのオーナーたちの注目を集めており、彼らの降格が決まれば、惜敗の指揮官には中堅クラブからオファーがあるものと思われます。
私が6人までピックアップしていいといわれれば、コンテ、ポチェッティーノ、マルコ・シルヴァ、ピューリスまでは「スカイスポーツ」と同じですが、戦力的には17位にいてはいけないポール・クレメントよりもボーンマスのエディ・ハウを選び、ダイチェではなくエヴァートンのロナルド・クーマンをノミネートします。ところであなたのベストマネージャー候補は…という話は、最終節が終わった後に、ゆっくり話したほうがいいですね。以上、せっかちなイギリスメディアの情熱的な監督通信簿でした。
おもしろいと思っていただけた方は、お時間あれば、下のブログランキングバナーをクリックしていただけると大変うれしいです。所要時間は5秒です。何とぞよろしくお願いいたします!
コメントを残す