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【WBA×Chelsea】祝・プレミアリーグ優勝!攻めの采配が実ったチェルシーが感動の勝ち点3!

勝てばプレミアリーグ2016-17シーズンのチャンピオン。チェルシーのスタメンを見て、コンテ監督と選手たちの前に花道が用意されているような気分になりました。PFA(プロサッカー協会)とFWA(サッカー記者協会)の最優秀選手をダブル受賞したエンゴロ・カンテこそベンチスタートではあるものの、チェルシーはいつもの10人でトロフィーに近づきます。GKクルトワ、3バックはアスピリクエタ、ダヴィド・ルイス、ケーヒル。ヴィクター・モーゼスとマルコス・アロンソが両サイドに構え、セントラルにはセスクとマティッチ。ペドロ、ジエゴ・コスタ、アザールは、3人合わせてプレミアリーグ43ゴールの強力な3トップです。対するWBAは、残留が決まってから目標を失い直近6試合を2分4敗。本拠地ザ・ホーソンズといえども大金星を挙げる姿はイメージできません。開始早々に後ろからのクロスに合わせたサロモン・ロンドンのヘッドは、冷静なクルトワがセーブ。この後は、サイドから仕掛けるチェルシーの時間が続きます。

8分、左からファーサイドに上げたセスクのFKは、ケーヒルのヘッドが右にアウト。直後、ボックスの右隅にいたセスクから中央のペドロに優しいパスが通りますが、ウインガーは左足の強いシュートを大きく打ち上げてしまいます。13分、チェルシーが珍しくカウンターから2対1の形を創られますが、マクリーンのパスがサロモン・ロンドンの後ろに出てしまい、絶好のチャンスを逃します。16分に右サイドから蹴ったセスクのFKはサインプレー。ボックス外からインサイドで右隅を狙ったペドロの一撃は、DFに当たって右のポストすれすれを抜けていきます。

21分、今度は右サイドのボックス脇からセスクがFKを浮かすと、ジエゴ・コスタがヘッドを空振りした後、ファーから放ったケーヒルのボレーはDFにヒットしてしまいます。ペドロとのワンツーで左から突破を図ったアザールは、ジョニー・エヴァンスのチェックにつぶされました。一方的に攻めるチェルシー。WBAはCK以外にゴールに迫る手立てがありません。32分、アザールの速いパスを右で受けたセスクがクロスに打つと、右に飛んだGKフォスターの指先を抜けますが、わずかに左ポストの外。セスク、アザールとつながったボールを右サイドでキープしたヴィクター・モーゼスは、ニアのペドロにフィニッシュを託すも左足で巻いたシュートがうまく曲がりません。

プレミアリーグ20ゴールのジエゴ・コスタが、初めてゴール前でチャンスを迎えたのは43分。後方からのパスをきれいにトラップし、角度のないところから右足を振り抜くもボールは高く浮いてしまいます。WBAのショートカウンターは、マクリーンがブラントに出したグラウンダーをダヴィド・ルイスがカット。司令塔セスクが左右に球を散らし、キレキレだったヴィクター・モーゼスを活かしながら圧倒的に攻めたチェルシーは、ミドルシュートしか枠に打てないまま最初の45分を終えました。WBAが守り切れば、プレミアリーグ2016-17シーズンの優勝決定は日曜日のホワイト・ハート・レーンに持ち越されます。

ヴィクター・モーゼスは、後半早々からゴールの匂いを漂わせています。47分にセスクが右に振ったボールを受け、ボックスのコーナーからマクリーンの股間を通したシュートは、フォスターが右手を伸ばして弾き出すビッグセーブを見せて惜しくもゴールならず。CKからのダヴィド・ルイスのオーバーヘッドは決まらず、次のCKのクリアをインターセプトしたペドロが右に流れてゴールに向かうクロスを入れると、ジエゴ・コスタのバイシクルはフォスターの冷静なキャッチングに阻まれます。53分、セスクが前線にロングフィードを入れると、中途半端なクリアをジエゴ・コスタが胸でアザールに落とし、10番はゴールライン際からリターン。ドーソンのクリアはフォスターへのボレーシュートとなるも、当たっている守護神が落ち着いてさばき、0-0をキープします。

足を痛めたフィールドをヤコブに代えたピューリス監督は、マクリーンをシャドリ、マコーリーをウィルソンにチェンジ。残り20分までスコアレスは、予想外の展開です。71分、ハーフライン付近でサロモン・ロンドンがダヴィド・ルイスを抜き去り単独でボックスに侵入しますが、追いついたアスピリクエタが巧みに体を寄せてシュートを外させました。73分、またもWBAのカウンター。サロモン・ロンドンの長いパスを左で受けたのはリヴァモア。右からフリーで走り込んだシャドリへのラストパスは文句なしでしたが、狙い過ぎたシュートは左に逸れてしまいます。元スパーズコンビは、古巣への援護射撃を成功させることができませんでした。

コンテ監督は、残り15分からアザールとペドロを下げてウィリアンとバチュアイ。積極的な交代策が実ったのは、82分の波状攻撃でした。右サイドにオーバーラップしていたアスピリクエタがクロスを上げ、マルコス・アロンソがケーヒルに落とすと、当たり損ねのシュートは右サイドへ。拾ったアスピリクエタがグラウンダーを通すと、左足で押し込んだのは今季プレミアリーグでわずか1ゴールのバチュアイでした。アウェイサポーターとアントニオ・コンテが同時に絶叫!ホーソンズの少数派は、チャントのボリュームを一気に上げました。

86分のヴィクター・モーゼスをズマは、0-1で優勝を決めますと宣言するような采配です。5分の追加タイムをセーフティに過ごしたチェルシーに、祝福のホイッスルが鳴り響きます。ピッチに突っ伏すジエゴ・コスタ、両手を挙げて宙を見上げるバチュアイ。最初のシーズンを苦しみ抜いた殊勲のベルギー代表FWの元にサブの選手が集まると、やがて嗚咽が聞こえてきました。チェルシーが、アウェイゲームでの勝ち点42というプレミアリーグレコードを達成し、2年ぶりの優勝を決めました。

何としてもこの試合で決めるという指揮官の意志は、選手たちに確実に伝わっていました。この試合のMVPには、クレバーな守備で相手のチャンスをつぶし、完璧なグラウンダーでバチュアイをヒーローにした「デイヴ」アスピリクエタを指名したいと思います。いくつかの上位対決でドローやむなしと勝ちにいかず、14の引き分けを積み上げたチームのサポーターからすると、最後まで勝利を追求するチェルシーの指揮官と選手たちの姿は眩しく見えます。クラブ関係者のみなさん、サポーターのみなさん、おめでとうございます!コンテ監督の3-4-3は、チャンピオンズリーグで見られないのが悔やまれる素晴らしいチームでした。ここまで来たら、最後の2戦を連勝して30勝の大台に乗せ、モウリーニョ監督が2004-05、2005-06と2シーズン続けて記録したシーズン最多勝を塗り替えてください。いやー、よかったですね、バチュアイ、そしてテリー…!(ミヒー・バチュアイ 写真著作者/@cfcunofficial (Chelsea Debs) London)

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“【WBA×Chelsea】祝・プレミアリーグ優勝!攻めの采配が実ったチェルシーが感動の勝ち点3!” への6件のフィードバック

  1. Macki より:

    更新ご苦労様です。
    チェルシー優勝おめでとうございます!
    強かったですね。WBAも意地を見せるかと思いましたが、チェルシーの優勝への思いが強かったですね。
    優勝の時が近づいた時にテリーがメンバーと抱き合うシーンが印象的でした。そしてカンテは2シーズン連続優勝ですね。しかも違うチームで!素晴らしいですね。

  2. nor より:

    試合を決められる選手が多くいた今季は見ていて楽しいシーズンでした。ヨーロッパ無しのコンディション、3バック先がけの利、何人かのピーク諸々上手く重なり、運にも恵まれての結果だと思います。
    コスタ、アザール、クルトワと移籍話は絶えないですが、来季PL&CLの布陣はどうなりますかね。
    ケイヒルの肩に手をまわしながらインタビューを受けるテリーの次節ホーム先発あるでしょうか。
    昨季からのV字回復、見事でした。

  3. K より:

    プレシーズンに戦った際に完璧なツーライン引かれて負けた時にコンテの守備戦術の構築の早さに驚きました
    カンテ、コスタ、アザールが輝けばの評価でしたが、全員に加えてペドロも輝いてぶっちぎりの優勝でしたね
    スタンフォードブリッジの改築に金が回され、資源価格が落ちて移籍資金もない中で
    やりくりしたメディカルスタッフ、真ん中6人の素晴らしい守備力とサイドの5選手、コスタに監督と主力はみな100点でしたね
    いまのチェルシーならレアル、アトレティコには及ばなくともバイエルン、ユーベ、バルサに対抗できる
    唯一のプレミアチームと思うので今季のメンバーにCBとIH、CFの3枚補強して来季のCL挑んで欲しいものです、優勝おめでとうございます

  4. グッチ より:

    コンテお見事としか言いようがないですね。ユベントス復興の礎を築いた男はイングランドでも間違えない判断を下し続けました。
    来シーズンは欧州との両立を試されるので、まず選手層の拡充を、特に戦術理解度の高い選手中心に補強すると思います。やりたいサッカーはブレず、その為のアプローチや布陣を変える監督は来季も大崩れはないと考えます。

  5. nyonsuke より:

    更新お疲れ様です。

    チェルシー優勝おめでとうございます。
    優勝にふさわしい圧倒的に強いチームでした。
    シーズン当初、コンテは負けないチームを作ってくると思い注目していましたが、ここまで早く強いチームを作り優勝してしまうとは思いませんでした。
    ユーヴェの時から非凡な監督だと思っていましたが予想以上で感服いたしました。
    来季CLが加わっても大崩れするようなチームにはならないと思います。
    CLでの活躍も祈りつつ、チェルシーと優勝争いができるチームが一つでも増え来季も盛り上がることを期待しています。
    できればレッズであるといいな…、というのは蛇足でした 笑

  6. makoto より:

    Mackiさん>
    チェルシーは、崩れなかったですね。開幕当初、4-2-3-1がうまくいかなかった時期がありましたが、3-4-3を見つけてからは、最も誤算が少なかったクラブだと思います。不振に陥った選手はゼロ、うまくフィットしたとはいえないのもバチュアイぐらいです。

    norさん>
    見事でしたね。テリーは出るんじゃないでしょうか。残り2戦は、何らかの権利を争っているチームではないので若手起用も含めてやりやすいですね。

    Kさん>
    ペドロとWBの貢献度もまた絶大だと思います。監督が代わっても、あのケガ人の少なさはメディカルのクオリティが相当高いのでしょうね。

    グッチさん>
    補強はうまいですからね…。主力を流出を抑えられれば、来季も本命ですね。

    nyonsukeさん>
    いやいや、レッズも候補だと思います。上位相手に無敗という戦績は、勢いで達成できるものではないので。攻撃的な布陣と守備的な布陣のスイッチングをシンプルにできるコンテ監督の戦術のほうが、取りこぼしリスクが少なそうではありますが。

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