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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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エキティケとイサクの2トップは失敗か、始まりか。CLで5発圧勝のリヴァプールは、次戦の布陣に注目!

クリスタル・パレス、ガラタサライ、チェルシー、マンチェスター・ユナイテッド。すべて1点差で公式戦4連敗のリヴァプールは、チャンピオンズリーグのフランクフルト戦でも先制されてしまいました。右サイドに出たヴィルツが、ブラウンに奪われたのは25分。後方で短いパスをつないだ後、自陣センターの堂安律に速いボールが通り、カウンターが始まりました。

日本代表FWがゲッツェに預け、左サイドに流れたバホヤとパス交換したゲッツェが逆サイドに展開。ロバートソンと対峙したクリステンセンの右足のシュートはSBの股間を抜け、ファーポストを叩いてネットに収まりました。絶叫するホームサポーター。リヴァプールは8試合連続失点で、イサクとエキティケの共存がうまくいくかどうかはわかりません。

キックオフからしばらくは、イーブンの展開。守備時は4-4-2のリヴァプールは、攻めに転じてもストライカーが並んでおり、ガクポとフリンポンがサイドに張っています。攻めている時間帯は中央にいることが多いヴィルツは、ボールを奪われると右サイドをケアしています。チームにフィットしきれていないプレーメイカーには、複雑なタスクを要求しないほうがいいでしょう。

ショボスライの浮き球でラインの裏に出たイサクが、ツェッテラーと1対1になったのは8分。左に打ったシュートは、GKが足でブロックしました。ヴィルツのロングフィードがガクポに届いた10分のカウンターも、右に流れてラストパスをもらったイサクのシュートは、ツェッテラーが外に弾き出しました。激痛のアクシデントは18分。フリンポンはハムストリングを痛めたようです。

代わって入ったのはブラッドリー。イサクとエキティケはCBの前で待っている時間が長く、連携する雰囲気はありません。中盤の負担が厳しそうな新たなシステムは、機能するのでしょうか。サイドを突破しなければ決定機を創れない布陣は、うまく対応されてしまいそうです。そんな矢先に先制され、直後に堂安律がカウンターを仕掛けています。

一気に追加点を奪われ、完敗という着地もあるのか。フリンポンがいなくなってからは、左サイド偏重となっています。32分、ガクポのクロスがゴール前に出たブラッドリーに届くと、叩きつけたヘッダーはツェッテラーのビッグセーブに阻まれました。左からのブラウンのクロスが、逆サイドに流れたのは35分。ロバートソンがダイレクトで出したロングフィードが絶品でした。

ハーフラインを越えてからタッチしたエキティケが加速し、コッホをあっさり振り切ってGKの前に出ると、空いていた左に悠々と流し込みました。さらに39分、ガクポが左から蹴ったCKをニアで叩いたのはファン・ダイク。打点の高いヘッダーに、ツェッテラーは棒立ちでした。2-1となった直後、右サイドの堂安律から中央のバホヤに優しいグラウンダーが入りました。

右足のワンタッチは、ブラッドリーがスライディングでブロック。これが決まっていれば、どちらが勝つかわからない展開に戻っていたかもしれません。44分のショボスライのCKは、コナテにぴったり。強烈なヘッドがゴールの右に突き刺さり、リヴァプールは1-3でハーフタイムを迎えました。スロット監督は、イサクをフェデリコ・キエーザにチェンジ。当然の策でしょう(追記:イサクは負傷していたようです)。

サラーとマック・アリスターは、後半が始まってもベンチです。ポゼッション64%で最初の45分を終えたレッズは、引き続き自分たちのペースでパスをまわしています。49分のCKで競り勝ったエキティケのヘッドをアメンダがブロックすると、ヴィルツが頭でラインの裏に送り、フェデリコ・キエーザのバイシクルは左にアウト。好調の選手ならではの自信に満ちた一撃でした。

55分のヴィルツのFKは、右に反応したツェッテラーがゴール裏に弾き出しました。前線のフェデリコ・キエーザは、ガクポやヴィルツとポジションを変えながらスペースを探しており、前半のような閉塞感はありません。左サイドのガクポが、ボックスの左脇に転がしたのは63分。ゴールに迫ったエキティケのシュートは、ニアを締めたツェッテラーが足に当てました。

1分後、クロスのこぼれ球をボックス右で拾ったブラッドリーが右足を振り抜くと、GKが弾いたボールがポストを叩きました。ショボスライの縦パスで、ヴィルツが右から抜け出したのは66分。中央でフリーだったガクポはオフサイドを気にしながら上がり、文句なしのグラウンダーを左足で枠に流し込みました。今季に入ってから、3点リードは初めてです。

70分には、左にいたフェデリコ・キエーザからガクポ、ヴィルツ、ショボスライと右につながり、左隅を狙った8番のミドルが決まって1-5。スロット監督がサラー、マック・アリスター、ジョー・ゴメスを投入したのは、74分になってからでした。77分に左に流れて惜しいシュートを放ったサラーは、90分にフェデリコ・キエーザのスルーパスでGKと1対1になっています。

GKの股間を狙ったシュートは、脛に当たって久々のゴールはならず。91分のミドルは浮いてしまいましたが、復活の予感が漂う16分といえるでしょう。93分にショボスライがカウンターを仕掛け、左でラストパスをもらったフェデリコ・キエーザがGKの正面に打った直後、タイムアップを告げるホイッスル。リヴァプールが5発圧勝で連敗を止めました。

ロバートソンの素晴らしいフィードからエキティケが決め、CKでファン・ダイクとコナテが連発。ヴィルツのグラウンダーをガクポがプッシュした後、ショボスライがミドルを叩き込みました。この試合でゴール&アシストを記録した7人は、当面のレギュラー争いを制したように見えます。イサクとエキティケの2トップは、しばらくは見送りでしょう。

いや、スロット監督が覚悟を決めてストライカーの共存を続ける可能性は消せません。週末のブレントフォード戦の前線は、どんな顔ぶれになるのか。エキティケ、ガクポ、ヴィルツはOK。サラーはガチンコのレギュラー争いに突入したのか、フェデリコ・キエーザはゲームチェンジャーなのか。試行錯誤を続ける指揮官の采配に注目しましょう。今日は素晴らしい勝利でした!


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