2025.10.23 チャンピオンズリーグ2025-26チャンピオンズリーグ
圧巻エステヴァン・ウィリアン!CLで6人のティーンエイジャーを起用したチェルシーが5発圧勝!

9月のマンチェスター・ユナイテッド戦以降、6試合でレッドカード5枚。ひとり少ない試合に慣れつつあるチェルシーは、アヤックス戦も11人対10人で戦っています。とはいっても、今回レッドを喰らったのはあちらのほうで、15分にブエナノッテの足首を削ったケネス・テイラーのスライディングは、誰が見てもアウトでしょう。
11人対10人になった直後、チェルシーはあっさり先制しました。右サイドのFKからファーにクロスが流れると、頭で折り返したのはウェズレイ・フォファナ。最終ラインの裏で、2メートルほどゴール寄りにポジションを取っていたマルク・ギウは、CBが触った瞬間はオフサイドではなくなっており、右足のインサイドで冷静に押し込みました。
前線と2列めの平均年齢が19.5歳のチェルシーにとって、早い時間のレッドカードとゴールは願ってもない展開でした。4-4-1で自陣に引いたアウェイチームに対して、ブルーのシャツは長短のボールを織り交ぜてサイドを攻略しようとしています。24分、左サイドでロサを抜き去ったのはバイノー=ギッテンス。ファーを狙ったクロスは、板倉滉が肩でクリアしました。
2点めは27分、左からドリブルで仕掛けたのはギッテンス。逆サイドで空いていたカイセドにパスを通すと、思い切り踏み込んで打った強烈なミドルがシュタロに当たり、右隅に決まりました。2-0となった後も一方的な展開だったのですが、31分に右からカットインしたラウル・モロの足をトシンが踏んでしまい、PK。右隅に決めたのは、ヴァウト・ヴェグホルストです。
1点差となっても、アヤックスが勝てるとは思えない展開が続いたのですが、2-0から3回も追いつかれたリヴァプールを見てからは、絶対大丈夫とはいえなくなっています。37分に左のギッテンスがゴールに向かうボールを入れると、飛び込んだブオナノッテはうまく触れず。44分にギッテンスがボックス左に転がすと、エンソ・フェルナンデスはクロスを入れようとしています。
後ろからのスライディングで足を払ったヴェグホルストは、何を抗議していたのでしょうか。レッドカードは出ず、倒された8番が落ち着いて右に蹴り込みました。追加タイム4分、エステヴァン・ウィリアンの巧みなタッチに翻弄されたバースは、足を払って倒してから念を押すように、シャツをつかんで左足を踏みつけました。これも完全にアウト。前半だけで3度めのPKです。
18歳のウインガーと41歳のGKが対峙した1対1の勝負は、何の迷いもなく左のサイドネットに決めた18歳の勝ち。11人対10人で4-1は決まりでしょう。マレスカ監督は、ハーフタイムにマルク・ギウ、トシン、エンソ・フェルナンデスを下げ、トレヴォ・チャロバー、タイリーク・ジョージ、アンドレイ・サントスを投入。48分の5点めは、後半から出場した2人が絡んでいます。
カイセドからラヴィア、アンドレイ・サントスと縦につながり、2人に挟まれたMFのヒールに当たったボールがこぼれると、詰めたタイリーク・ジョージのシュートがルーカス・ローザに当たってGKパスフェールの逆を取る格好となりました。カイセドはこれにて、お役御免。忙しい中盤センターの2人を、50分までに代えられたのはラッキーでした。19歳のアチャンポンは、中盤のようです。
56分のエステヴァン・ウィリアンのスライディングは、4点リードという状況では不要なプレイです。66分にラヴィアと代わったレジ―・ウォルシュは17歳になったばかりで、ピッチ上のティーンエイジャーは5人になりました。後半のシュートは12対0。若手にとって、いい経験になったのではないでしょうか。5-1で勝ったチェルシーのオンターゲット10本のうち、7本はU-19でした。
公式戦4連勝のブルーズが、トップリーグのクラブに11人で勝ったのは8週間ぶりです。エステヴァン・ウィリアンをMVPに推すために、数字を並べてみます。シュート8本、チャンスクリエイト2回、37本のパスの成功率は92%、ファイナルサードへのパス14本、クロス10本、CK9本、ドリブルチャレンジ6回、PK1本、83分にはきわどいオーバーヘッド。このぐらいで充分でしょう。
今季のチャンピオンズリーグでエステヴァンより多くのシュートを記録したのは、マルセイユ戦で10本のムバッペと、ボド/グリムト戦で9本のオシムヘンだけです。パルメイラスに支払った2900万ポンドは、既にバーゲンセールといえるでしょう。シーズンが終わる頃には、市場価値は1億ポンドに膨らんでいるかもしれません。
夏にローマ移籍の噂があったタイリーク・ジョージと、サンダーランドへのローン移籍を3試合で打ち切ったマルク・ギウは残留が正解です。降りしきる雨が選手たちの感覚を狂わせたのか、レッドカード1枚とPK3発の乱戦は、若いチームにとって収穫だらけの一戦でした。週末は、アヤックスより勝つのが難しそうなサンダーランド。再度、若手の躍動を期待しましょう。(エステヴァン・ウィリアン 写真著作者/NullReason)
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