【Aston Villa×Liverpool】 絶好調ベンテケVS救世主ミニョレ、渾身のシュートの行方はいずこ!?
前半開始直後から、リヴァプールがボールを支配。とりわけ目立ったのはコウチーニョとホセ・エンリケです。ブラジル代表定着をめざす背番号10がボールを持つと、周囲にいるイアゴ・アスパスやスタリッジがクオリティの高いラストパスを期待して相手DFの裏や間に走り込み、これがつながると決定的なチャンスが生まれます。また、左サイドのホセ・エンリケが敵陣深く攻め込むため、アストン・ヴィラの右ウイング、ヴァイマンの飛び出しが機能せず、カウンターの脅威にさらされることなく攻撃を展開。前半21分の先制点は、ホセ・エンリケのグラウンダークロスが中央にいたスタリッジの足元に通ったのが最大のポイントでした。スタリッジは相対するDFもGKグザンも軽快にかわし、必死にゴール前に戻るヴィラDFが届かないコースに左足で押し込みます。これはファインゴール!リヴァプール、ここまでは好調でした。
しかし、先制された後、中盤でのプレスを強めたアストン・ヴィラが徐々にボールを奪うようになり、形勢はじわじわとホームチームに傾きます。41分にはCKから流れたボールを拾ったベンテケがコロ・トゥレをかわしシュートしますが、これはミニョレが左に飛んでストップ。その直後にもデルフのミドルが枠をかすめ、リヴァプールはピンチの連続。アーセナルにもチェルシーにも先制されながら、逆襲で追いついた好調のヴィラに、ゴールの予感が漂ってきたところでハーフタイム。ここまで、ボールポゼッションは6:4でリヴァプールですが、チャンスの数はほぼ互角です。
後半に入り、60分までは膠着状態が続きましたが、リヴァプールの運動量が落ちていくにつれて、アストン・ヴィラがイニシアティブを握ります。ヴァイマンこそ抑えられたものの、中盤からデルフやウエストウッドがミドルシュートを放ち、左からは新戦力のアントニオ・ルナが何度も裏に抜け出します。74分にはクロスのこぼれ球を、アグボンラホルがわずか左にはずれる惜しいダイレクトボレー。ここに来て主役は完全にアストン・ヴィラ。ゲーム全体を通じて影が薄かったヴィラのヴァイマンとレッズのイアゴ・アスパスは、それぞれトネフとシソコにチェンジされましたが、トネフが再三、右サイドを脅かしたのに対し、シソコは沈黙。ラスト7分、リヴァプールはコウチーニョをあきらめ、アレンをつぎ込んで守備固め。一方、ヴィラは昨季デンマークリーグの得点王、ヘレニウスを投入して同点を狙います。逃げ切るのか、追いつくのか。クライマックスは86分に訪れました。
最終ラインでリヴァプールのクリアが甘くなったところをつないだアストン・ヴィラが、DFの裏にパスをつなぐと、抜け出したのは今季既に3点を決めている大黒柱、ベンテケ!右からフリーで放った渾身のシュートは強さ、コースとも文句なし。しかしこのボールは、GKミニョレが左手一本でビッグセーブ!プレミアリーグ第1節で試合終了直前のPKを阻止した男が、またもやチームを窮地から救います。結局、これがラストチャンス。アストン・ヴィラはチェルシー戦に続き、一歩及びません。0-1、リヴァプールが逃げ切って2連勝です。
シュート数17対5が示すとおり、アストン・ヴィラが押しまくったゲームでした。今季、彼らに大きなケガ人が出なければ、トップ6の下くらいまではジャンプアップするでしょう。大規模な補強が功を奏し、確実にレベルが上がっています。一方、リヴァプールはまたもきわどいゲームになりましたが、昨季落としていたこういうゲームを勝ちきることが大事です。中堅クラブに取りこぼさなければ、昨季は蚊帳の外だったCL出場権争いに食い込めるでしょう。
プレミアリーグはまだ始まったばかりですが、早くも熱戦続き。いや、今日も疲れました。このペースで週5~6試合となると…うーん、1年間、体力が持つか心配ですね。
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ロジャース「戦略上、後半は深めに守る必要があった。開幕2戦を見ても分かるように、ビラはスペースがあると厄介だからね。」一応後半の守備固めはプラン通りのようです。それにしても打たれすぎand攻めがお粗末すぎでしたが。
土曜の試合は全体的に地味でしたね、やはり今節はチェルマンウが全てでしょう。BBCのMOTD2なんかは普段日曜オンエアなんですが、この試合を逃してはならんと月曜に差し替えたみたいです。
トーレス下さい。あ、赤い方ね さん>
もし、戦術として深めにラインを敷いたのであれば、失敗でしたね。グレン・ジョンソンのサイドとバイタルエリアが空きすぎて、ピンチを招いていたように思います。ベーシックな形は練れてきましたが、オプションはこれから、という段階なのでしょう。