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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

移籍金の高騰に背を向けて、格安補強にこだわるマン・ユナイテッドは勝てるチームを創れるのか?

マンチェスター・シティが獲得したエリオット・アンダーソンの移籍金1億1600万ポンドは、この夏のトランスファーマーケットに多大なる影響を及ぼす大事件といえるでしょう。ビッグクラブにチームのキーマンを狙われていたニューカッスル、アストン・ヴィラ、ウェストハム、ボーンマスにとっては、移籍金を吊り上げる口実として使える絶好の物差しとなりました。

これによってビッグクラブは、厳しい二択を強いられています。腹をくくって相場の高騰を受け入れるか、高すぎると背を向けるか。経営のリスクヘッジよりチームの強化を取ったのは、スパーズとチェルシー。プレミアリーグ2025-26シーズンに残留争いを繰り広げたスパーズは、マテウス・フェルナンデスを8500万ポンドで獲得した直後に、トナーリに1億ポンドを投じています。

アーセナルに移籍すると思われていたモーガン・ロジャースをハイジャックしたチェルシーも、一気に勝負を決めるために、最初から1億1700万ポンドを提示しました。8000万ポンドを上限としていたガナーズは、相思相愛だったデクラン・ライスの獲得と同様に、交渉によって値下げしようとしていたのでしょう。本人がチェルシーにゴーサインを出したのは、大きな誤算でした。

かくして現状は、弱肉強食を是とする自由主義と、獲得単価の抑制を図る管理主義に分かれているように見えます。ブルーズとスパーズのみならず、事の発端となるビッグディールを敢行したマン・シティも、意中の選手が手に入るなら迷わず突っ込むでしょう。対してアーセナルとマンチェスター・ユナイテッドは、個々のターゲットに上限を設定していると伝えられています。

モー・サラーの後釜を求めているリヴァプールは、昨年とは打って変わって慎重な姿勢を崩しておらず、5500万ポンドのジェレミー・ジャケと3450万ポンドのヴィクトル・ムニョスを押さえた後は沈黙を続けています。ターゲットと目されているブラッドリーやディオマンデにアプローチしたという報道はなく、1億ポンドを超える額を支払う気はないようです。

管理主義の総本山は、マンチェスター・ユナイテッドでしょう。「エリオット・アンダーソンを獲得できると楽観視している」「マテウス・フェルナンデスの争奪戦のトップランナー」と報じられていた頃は、移籍金がこれほど急騰するとは考えていなかったのだと思われます。中盤を強化すべく引き入れたティーレマンスとアンドレイ・サントスは、足しても8300万ポンドです。

さらなる強化ポイントは、3人めのセントラルMFとウインガー、レフトバック、ストライカーと報じられていますが、「誰も獲らない」という恐るべきプランもありそうです。「ミラー」など複数のメディアが、「マーカス・ラシュフォードに対してアマゾンプライムのドキュメンタリー『All or Nothing』への出演の打診があった」と報じています。

移籍の可能性がある選手を、数百万ポンドの契約を結んだビッグプロジェクトにわざわざアサインしないでしょう。ウェストハムのサマーヴィルを諦めたのは、サウジの提示額が高すぎると判断したからです。右サイドにアマド・ディアロとエンベウモ、左サイドはマテウス・クーニャとラシュフォードで、ドルグやシェイ・レイシーも起用できるとなれば、ウイングは決まりです。

3人めの中盤センターのターゲットは、マヌ・コネとカルロス・バレバといわれていますが、これまでと同様にお値段次第でしょう。ブライトンが突き付けてくる移籍金はNGの可能性が高く、マヌ・コネの売却でUEFAのルールをクリアしようとしているローマは、マンチェスターからのアプローチがない現状に苛立ちを募らせていると報じられています。

マイケル・キャリック監督は、プレシーズンマッチのレクサム戦とローゼンボリ戦で、メイソン・マウントとアンドレイ・サントスをセンターに並べました。現地メディアは高評価で、「テレグラフ」のジェームズ・ダッカー記者は「中盤の新たなソリューション」と絶賛しています。補強がなくても戦える布陣を模索している指揮官は、ザークツィーにも期待しているようです。

昨シーズンのプレミアリーグを2ゴールで終えたオランダのストライカーは、ノルウェー遠征で素晴らしいパフォーマンスを披露しました。シェイ・レイシーの先制ゴールでリードした55分に、ハリー・アマスとのワンツーから2人のDFとGKを一気にかわす巧みなドリブルで追加点をゲット。シェシュコの不在を11番とチド・オビ=マルティンで賄えるなら、新戦力は不要でしょう。

自由主義VS管理主義は、ブルー&ホワイトVSレッドという構図でもあります。若手の有望株とワールドクラスを続々と獲得する青と白に対して、チェルシーのお下がりとベテランで中盤を構築しようとしているレッドデヴィルズは、優勝争いに食い込めるのか。シーズンが始まったら、エリオット・アンダーソンやトナーリとティーレマンスを徹底的に比較しようと思っております。


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“移籍金の高騰に背を向けて、格安補強にこだわるマン・ユナイテッドは勝てるチームを創れるのか?” への1件のフィードバック

  1. yuto より:

    ユナイテッドは給与バランスを見直してカゼミロやサンチョ、ラッシュ(予定)とようやくここまで整理できましたし、献身性の高い選手が集まりつつある現状を見ればフロントに強い不満もないのが一意見です。
    とはいえ、周りが派手に動くのを見ると羨ましさもありますよね。
    心機一転ラッシュが減給を呑んで、背番号39からやり直して左ウイングを埋めてくれれば…なんて夢物語も描きますが…

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