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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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モチベーションが上がらなかった!?マンチェスター・シティはラスト2分の決勝点でCL5連勝!

シティズンのみなさん、ごめんなさい。決して、プレミアリーグ最強クラブを邪険にしているわけではないのです。何しろ勝負ごとなので、「どうなるかわからない試合」「本気度が高い対戦」を先に観たくなり、チャンピオンズリーグ5試合を2日ですべて紹介できないとなったときに、優先順位が下がってしまうのです。公式戦20戦18勝2分55ゴール、プレミアリーグ12戦11勝1分40ゴール、はっきり申し上げて強すぎます。このチームが、エティハドでフェイエノールトに負けるわけはないと高をくくっていたのですが、心のどこかで「ドローならあるかもしれない」とも思っていました。

ただしその条件は、「デブライネを休ませ、かつフェルナンジーニョとダヴィド・シルヴァのどちらかも外した場合」です。スタメンを見た瞬間、これは勝つだろうと思いました。エデルソン、カイル・ウォーカー、ダニーロ、マンガラ、オタメンディ、ヤヤ・トゥレ、ギュンドアン、デブライネ、ベルナルド・シウヴァ、スターリング、アグエロ。ベルギー代表のプレイメーカーがいるなら、圧倒的な攻撃力を誇るペップのチームが攻め倒すだろう、と。しかし、マンチェスター・シティは不振にあえぐオランダのクラブに予想外に苦戦しました。

開始3分で、早くもマン・シティのポゼッション、引いてチャンスを窺うフェイエノールトという構図が出来上がりました。気になることがあるとすれば、パスのほとんどが短いボールでしかも足元というぐらいで、速いパスワークとプレスはいつもの彼らです。9分、中央に入ってきたダニーロのミドルはわずかに左。10分を過ぎると、さすがにもの足りなくなってなってきました。スローなビルドアップ、緩急がない中盤、縦に勝負しないサイドアタックは、悪いときのマンチェスター・ユナイテッドのようです。19分、右から上がったアグエロからのクロスがスターリングに届くも、2人にチェックされて打ち切れず。2分後にアグエロが打った中央からのミドルは、元リヴァプールのGKブラッドリー・ジョーンズががっちりキャッチします。27分に大きなトラップをポエティウスにさらわれかけたエデルソンは、かろうじてつま先でボールに触って難を逃れました。

「後ろでまわして相手を吊り出せ」「セーフティファースト」といった指示が出ていたのでしょうか。30分を過ぎても、一瞬でトップギアに入る縦に速いアタックが見られません。31分にデブライネが左から上がり、ニアのアグエロに合わせたクロスはヘディングが枠の外。スターリングのミドルに、ブラッドリー・ジョーンズが本日2度めのファンブルを披露しますが、こぼれ球に先着したのはアウェイチームです。36分、フェイエノールトの左からのカウンターは、ボックスの角で2人をかわしたサム・ラーションのシュートがポストの右。1分後、スターリングがドリブルで中央を切り裂き、右でフリーだったベルナルド・シウヴァに打たせると、左足では窮屈になる体勢のまま放った弱いシュートをGKに捕られてしまいます。

エデルソンが素晴らしいのは、飛び出した際に冷静にボールのみにコンタクトできることです。41分に味方のパスカットがボックスのコーナーにこぼれると、いち早く反応したトニー・ヴィリェナに負けないリアクションを見せ、シュートを手に当ててCKに逃れました。前半は0-0。今季プレミアリーグにおけるマン・シティの猛威を知る人には、手応えのない45分だったのではないでしょうか。

50分、中央から右に持ち込んだアグエロのミドルはバーの上に消えていきます。60分にイエローカードをもらったデブライネは、4分後にスターリングの落としを受けて左のポストすれすれにシュート。ペップはここでコントロールタワーを引っ込めて、プレミアリーグ11戦8発のガブリエウ・ジェズスを投入します。67分のヤヤ・トゥレのFKは、曲がり切らずにポストをかすめて右にアウト。68分、フェイエノールトに決定機が訪れます。右サイドから仕掛けたトニー・ヴィリェナがサム・ラーションに預けると、裏に出た浮き球でベルハイスがフリー。角度がないところからの渾身の一撃は、読みを入れずにボールを見極めたエデルソンが上に弾き出します。残り時間は20分。マン・シティは珍しくスコアレスです。

73分に後ろからのボールを胸でトラップしたアグエロは、腰が回り切らずにボレーを右に外します。ペップはヤヤ・トゥレを下げ、プレミアリーグに出場したことがない17歳のフィル・フォーデンを抜擢。83分のCKは、ニアのガブリエウ・ジェズスのヘッドがゴールを横切って左に逸れていきます。プレミアリーグ首位クラブがゴールを決めたのは、88分。右からのパスを受けたスターリングが後方のギュンドアンに預けて縦に走ると、8番から完璧なリターンがゴール前に入り、スターリングの巧みなチップキックがネットを揺らしました。ボーンマス戦のラストプレーを思い出させる勝負強いサイドアタッカーが、マン・シティに今季CL5勝めをもたらしました。

ダヴィド・シルヴァの不在よりも、サイドに1発でロングフィードを通すフェルナンジーニョと、中盤に関与して攻撃の始め方を多彩にするジョン・ストーンズがいないことのほうをより強く感じました。とはいえ、苦戦の最大の理由はモチベーションを上げられなかったことでしょう。マンガラやベルナルド・シウヴァがもの足りなかったのは確かですが、この試合をもって「主力がいないとレベルが下がる」とまで断じるのは時期尚早のように思います。2017年4月23日に行われたFAカップ準決勝でアーセナルに敗れてから、25戦無敗を続けるペップのチームが敗れる試合を1点で予想するなら、12月6日のチャンピオンズリーグ最終節、シャフタル・ドネツク戦にベットします。この試合はマンチェスターダービーの3日前。累積警告でデブライネが出場停止です。

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“モチベーションが上がらなかった!?マンチェスター・シティはラスト2分の決勝点でCL5連勝!” への1件のコメント

  1. シティふぁん より:

    引き分けでも1位突破でしたし主力を何人か休ませてました
    普段先発が少ない選手の活躍に期待しましたがなぜ先発が少ないかわかったような気がします
    ダービー前のCLを完全に消化試合にできたことと若手2人をCLデビューさせらた事はとてもプラスですね

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