【Chelsea×Newcastle】元気がないニューカッスル…徹底度が高かったチェルシーに完敗!
クルトワ、リュディガー、クリステンセン、アスピリクエタ、マルコス・アロンソ、ヴィクター・モーゼス、カンテ、ドリンクウォーター、セスク、アザール、モラタ。2シーズン前のプレミアリーグ王者レスターから、セントラルMFをそっくりいただいた3-5-2の昨季チャンプは、キックオフ当初は相手の勢いに押されながらも徐々に自分たちのペースに持ち込みつつありました。10分、右からのロングフィードをアザールが胸で落とし、モラタがシュート。テクニシャン2人が並ぶ最前線は、やはり迫力があります。
しかし12分、チェルシーはたった2人にやられてしまいます。最後方からのロングフィードをドワイト・ゲイルがマーフィーに落とすと、シュートがゲイルに当たってマルコス・アロンソの前へ。左WBがクルトワに戻したボールは中途半端で、さらったマーフィーがクルトワと接触してこぼれてしまいます。先着したのはゲイル、無人のゴールに押し込むだけ。今季プレミアリーグで彼が決めたのは2ゴールだけですが、2位と3位からの貴重な先制ゴールです。
すぐさま同点をめざすチェルシー。17分にはセスクが自陣から出したロングボールにアザールが反応し、ワントラップでダーロウの目の前に出てシュートを放つもコースがなくGKがセーブ。リバウンドをフォローしたモラタの転倒には笛は鳴りません。19分、リュディガーのロングフィードをダーロウと競ったモラタは、またしても倒されGKのチャージだとアピールしています。ビデオ判定があれば、モラタへのファールより前に、CBのフィードの瞬間にオフサイドラインから右足が出ていたほうを取るでしょう。カンテのクロスをクリステンセンがヘッドで叩き、ポストに当てた直後にチェルシーが同点に追いつきます。21分に右サイドからクロスを上げたのは、今季プレミアリーグで5アシストのアスピリクエタ。出し先はいつも決めてくれるモラタ。戻ったルジュンが足を上げてカットしたボールは、アザールの真ん前という最悪のエリアに落ちてしまいました。10番が叩きつけたボレーにダーロウは触れず1-1。こうなると、ゲームは完全にホームチームのペースです。
33分、リュディガーがまたもチャンスメイク。ヴィクター・モーゼスに届いたロングフィードは完璧で、マット・リッチーを軽くかわして入れたWBの高速クロスもピンポイントの極上のボールでした。頭を突き出して決めたのはモラタ。新しいエースは、早くもプレミアリーグ9ゴールめです。37分、マルコス・アロンソのクロスのクリアを拾い、迷わず右足を振り抜いたドリンクウォーターのミドルは右にアウト。前線へのロングフィードと高速アーリークロスがいつも以上に多いのは、コンテ監督の分析の成果なのでしょうか。前半は2-1。チェルシーが追加点を奪えば、勝負は決するでしょう。
相変わらず攻めているのはチェルシー。ヴィクター・モーゼスやアザールによる右サイドからの仕掛けと、前線に1発で届くロングフィードがチャンスの源です。57分、最終ラインの前に張っていたモラタにセスクの正確なフィードが出ると、ヘッドで落としたボールを中央から持ち込んだのはアザール。3人をかわしてダーロウの前に飛び出した10番は、バランスを崩してシュートを打ち切れませんでした。ベニテス監督が62分にアヨゼ・ペレスをアイザック・ヘイデンに代えたのは、追いつく以前に2点差に離されないための打ち手に見えます。67分、アスピリクエタのアーリークロスをヘッドで合わせたのはヴィクター・モーゼス。うまくコントロールされたシュ―トでしたが、ダーロウが余裕をもってキャッチしました。
70分のチェルシーのカウンターは、ハーフラインからドリブルで上がったアザールが、ドリンクウォーターとのワンツーでGKの前に躍り出ますが、左足がボールをかすめて枠に収められず。ようやく追加点をゲットしたのは74分でした。セスクのスルーパスでヴィクター・モーゼスがボックスに侵入すると、マット・リッチーが引っ掛けてPK。本職のSBなら、触れる確信がなければ滑らないシーンでした。アザールがダーロウの逆を突いて3-1。ここでディアムに代わったシェルヴィは、ドリンクウォーターに自陣で奪われモラタとアザールに決定的なチャンスを創られてしまいます。飛び出したダーロウに当ててしまったアザールは、プレミアリーグで2年10か月ぶりとなるハットトリックはお預けとなりました。ウィリアン、バカヨコ、ケーヒルを入れたチェルシーが最後まで攻め続け、最初に予想した通りの完勝でタイムアップとなりました。
9節までは4勝2分3敗と健闘していたニューカッスルが勝てなくなったのは、単調な攻撃を相手に読まれるようになったからではないでしょうか。ロングフィード、アーリークロス、カウンターを徹底させていたチェルシーのアタックこそが、ベニテス監督のチームがやりたいことでしたが、最初の1本を決めた後は相手が嫌がることを貫けませんでした。直近のプレミアリーグ6試合を1分5敗では、メディアが「sack」の4文字を書き立てるかもしれませんが、夏の補強があまりにしょっぱかったニューカッスルにおいては、指揮官を責めるのは筋違いのように思います。納得の新戦力はメリーノ、まずまずなのはマンキージョぐらい。ストークでレギュラーに定着しなかったホセル、いい時間が続かないマーフィー、負傷で出遅れたルジュンは今のところは及第点とはいえないでしょう。安心して見ていられたチェルシーよりも、守備が脆かったニューカッスルの行く末のほうが気になった一戦でした。
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