2026.10.31 アーセナルの話題
最後の歓喜は2012年!アルテタ監督とアーセナルがアンフィールドで勝てない理由…?
「何が起こっているのかわからない。どこにいるのかわからない。試合を止めてほしいといったんだ。身動きが取れないような感覚だった。説明するのは難しい。アンフィールド以外で、そんな経験はなかった。あそこにいると、気づかないうちに5失点してしまうことがある。スペインでもギリシャでもドイツでも、そんな感覚は一度もなかった。オールド・トラフォードでさえも」(ミケル・アルテタ/2019年6月「マルカ」)
アーセナルが首位に立っていた2014年2月。アンフィールドを訪れたアルテタはイエローのアウェイのシャツを着て、中盤のセンターで先発しました。開始1分のFKを右足で押し込んだシュクルテルは、10分のCKをヘディングで決め、16分の速攻からスターリングがグラウンダーを左隅に流し込みました。20分の縦のスルーパスで、ラインの裏を取ったのはスタリッジでした。
左足のフィニッシュはパーフェクト。SAS(スアレス・アンド・スタリッジ)は絶好調で、スタリッジはゴールの前にGKシュチェスニーとの1対1で右に外していました。CKからのスアレスの豪快なミドルはポストにヒットし、リバウンドを叩いたコロ・トゥレのボレーは右にアウト。6ゴールでもおかしくなかった地獄のような20分が、4-0で済んだのは幸運というべきでしょう。
ここからはまともな試合となり、ヘンダーソンのゴールの後、アルテタがPKを決めて5-1でタイムアップ。ダメージが大きかったのか、その後の8試合で2勝3分3敗と不振に陥ったアーセナルは、4位でシーズンを終えています。赤いシャツのゴールラッシュのなかで、「身動きが取れないような感覚」に陥ったアルテタは、アンフィールドの熱狂がトラウマになってしまったようです。
最初のエピソードに戻りましょう。大ボリュームの「You’ll Never Walk Alone」を存分に吸い込んで、敵地に乗り込んだチームには、オーバメヤン、ラカゼット、スミス・ロウ、トーマス・パーティー、冨安健洋、ラムズデールといった懐かしい名前があります。最初の20分は0-0で、指揮官の独特の策は当たったかと思いきや、終わってみれば4-0の完敗…!
試合後のアルテタ監督は、コントのオチとして最高の言葉を残しています。「直前に動物園でトレーニングして、日曜日にジャングルに行くのは無謀だった」。2019年12月の就任以降、レッズサポーターが集結する聖地で勝ったことがありません。いや、彼が復帰する前から、アーセナルにとってアンフィールドは鬼門だったというべきでしょう。
プレミアリーグの最後の勝利は、2012年9月の0-2。ゴールを決めたのは、ポドルスキとカソルラでした。その後の13試合は5分8敗。アルテタ以降は3分3敗で、唯一の勝利はカラバオカップのPK戦ですが、ペップと優勝を争うようになってからは、2-2、1-1、2-2、1-0と接戦が続いています。昨シーズンはラスト10分までスコアレスで、ショボスライの超絶FKに屈する惜敗でした。
今でもコルニーのグラウンドを訪れると、「You’ll Never Walk Alone」が聞こえてくるのでしょうか。やりすぎると好きになってしまい、オックスレイド=チェンバレンのような邪心が芽生える選手もいそうなので、ほどほどにしていただければと思います。明日の目標も、もちろん「最初の20分で4点も獲られないこと」でしょう。大丈夫。その願いは、きっと叶うはずです。
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