プレミアリーグ8戦負けなしと復活したクリスタル・パレスは、年末の2試合が見逃せない!
11節終了時は1勝1分9敗勝ち点4、17位ボーンマスとの差は6。5年4ヵ月ぶりにクラブレベルの指揮官を引き受けた70歳の老将は、いつ3人めにバトンを渡すのかと注目されていたほどの惨状だったのですが、エヴァートン戦を引き分け、ストークに勝つと息を吹き返しました。11月中旬以降の8試合を3勝5分と負けなし。一気にプレミアリーグ16位に順位を上げ、TOP10が視界に入るようになりました。
ベンテケ、ザハ、タウンゼント、キャバイェ、パンチュン、ミリボイェヴィッチ、ロフタス=チーク、ママドゥ・サコ、トムキンス、ファン・アーンホルト。インターナショナルクラスの攻撃陣と経験豊富なDFを揃えたクリスタル・パレスは、かけたお金と選手のレベルを考えればハダースフィールドやスウォンジーに簡単に負けてはいけないチームです。開幕から2ヵ月続いた不振の最大の理由は「みんなデブールのパスサッカーを消化しきれず、ナーバスになっていた」というウィルフリード・ザハの言葉に集約されるのでしょう。コートジボアール代表のアタッカー自身も7節のマンチェスター・ユナイテッド戦まで長期離脱を余儀なくされ、チームの得点力不足の一因となってしまいました。
彼らが巻き返しに成功した主たる理由は、「ホジソン監督が選手たちの強みを発揮できるシンプルなサッカーに戻した」「ザハが復帰し、ロフタス=チークがフィットした」「トムキンス、スコット・ダン、シュルップを中心とした守備陣の安定」の3点だと思われます。昨季の残留の立役者であるママドゥ・サコを欠いても守れるチームとなり、13試合1ゴールと不振に見えるベンテケも、空中戦勝利数104はプレミアリーグ3位とターゲットマンとしては機能しています。出遅れたキャバイェとベンテケがゴールを決められるようになれば、チェルシー、アーセナル、リヴァプールを次々と倒した昨季プレミアリーグ終盤戦のドラマを再現してくれるかもしれません。
復調したクリスタル・パレスの年内の2試合は、アーセナルとマンチェスター・シティ。ホジソン監督のチームは、強豪相手に彼ららしさを発揮できるでしょうか。今季プレミアリーグでパス本数1位と2位のチームにとっては、徹底してベンテケに当ててくる異質なチームはやりにくい相手なのではないかと思われます。マンチェスター・シティの快進撃をストップするのは、悪夢のような序盤戦から別のチームに生まれ変わったサウスロンドンのクラブのような気がしてなりません。(ロイ・ホジソン 写真著作者/Clément Bucco-Lechat)
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