【Tottenham×Saints】圧巻ハリー・ケイン!4つの大記録を達成したエースのハットトリックを堪能!
開始6分から、ゴールの予感が漂っていました。敵陣でミスパスをカットしたデル・アリがドリブルで持ち込み、右を並走していたエリクセンに流すと、ニアに入った高速グラウンダーに走り込んだのはハリー・ケイン。遅れ気味にチェックした吉田麻也は、ポストすれすれに外れたシュートを見て安堵の表情を浮かべますが、試合が終わった後、イングランド代表FWとのマッチアップの完敗を酷評されることになります。22分、ダニー・ローズが倒されて得た左からのFKを蹴ったのはエリクセン。フォースターが出られなかった速いボールは、ロメウに競り勝ったエースの頭にぴったりでした。
39分の2点めは、スパーズの攻撃陣の魅力が凝縮されたゴールでした。エリクセンの縦パスを受けたデル・アリが、吉田麻也とスティーブンスの間に通すスルーパス。フリーのソン・フンミンが丁寧なグラウンダーを中に入れると、ノーマークのハリー・ケインにレミナが追いつけず、イージーなボレーがゴールのど真ん中に刺さります。デル・アリに楔のパスが入った瞬間、吉田麻也の背後にまわってマークを外し、フリーで待っていたハリー・ケインの駆け引きの勝利。前半を2-0で折り返したスパーズは、後半開始からの6分で勝負を決めました。
49分、最前線に出たロングフィードを競り合ったのは吉田とデル・アリ。競り勝ったスパーズの20番がソン・フンミンとパス交換をしながら隙を窺い、ロメウをかわして右足を振り抜くと、美しいラインを描いたボールがサイドネットに刺さって3-0。デル・アリの前にいた吉田は、インパクトの瞬間に足を出さなければいけないシーンでした。さらに51分、相手のミスパスを拾ったデル・アリが自陣からドリブルでカウンターを仕掛けると、ラストパスを右で受けたソン・フンミンがファーサイドのネットに飛び込む完璧なシュート。12月に入ってプレミアリーグ6戦4発の韓国代表FWは、派手なゴールラッシュを披露したエースがいなければ月間MVPをもらっていてもおかしくない活躍です。
57分、ダニー・ローズのロングフィードが吉田の頭を越えると、CBの裏に走り込んでいたハリー・ケインが左隅を狙った豪快なボレー。これは惜しくも左に外れますが、プファルの左足シュートで4-1となった直後に、ゴール記録を塗り替え続けるストライカーのこの日3発めが決まります。自陣からカウンターをスタートさせたソン・フンミンが中にいたデル・アリに預けると、20番はまたも吉田とスティーブンスの間を狙ったスルーパス。ハリー・ケインと駆けっこになった吉田は振り切られて転倒し、フォースターと向き合った10番が左足で浮かしたシュートをゴールに収めました。
不安定だったロリスがタディッチのボレーを弾き切れず、5-2となりましたが、スパーズはそのまま試合を畳んで快勝。ハリー・ケインの最大の強みは、タイミングを間違えないことです。ボールが出てくる直前でギアチェンジしてダッシュしたり、マーカーの視界から外れてフリーになったりするオフ・ザ・ボールの動きこそが彼の真骨頂。強烈なシュートが多く、豪快なストライカーという印象が強い選手ですが、スアレスやアグエロに劣らない駆け引きのうまさが大量得点を生んでいます。この1年、56発すべてを堪能させていただきました。2017年のプレミアリーグで88ゴールを決めたチームの4割以上を占める絶対的エースに、惜しみない拍手を送りたいと思います。素晴らしい!
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