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【Crystal Palace×Arsenal】これぞアレクシス・サンチェス!アーセナルは2戦連続の3発快勝!

ヴェンゲル監督は、3バックをチョイスしました。プレミアリーグ20節、クリスタル・パレスVSアーセナル。ロイ・ホジソン監督の下で守備が整備され、直近のプレミアリーグで8戦連続負けなしのクリスタル・パレスに先制されるとやっかいです。アーセナルのスタメンをチェックしましょう。GKチェフ、3バックはチャンバース、ムスタフィ、コシールニー。ジャカとウィルシャーがセンターに入り、WBはベジェリンとコラシナツ。アレクシス・サンチェスとエジルの前にラカゼットというおなじみの布陣です。ターゲットマンのベンテケが拠点となり、ザハとタウンゼントが左右から突破を図ろうとするホームチーム。キックオフからしばらくは、中央でのせめぎ合いが続いています。8分、ジャカの強烈なミドルシュートはクロスバー越え。15分にボックス手前からキャバイェが右足を振り抜くと、チェフの指先を抜けたボールは左ポストの外を抜けていきます。

コラシナツ、エジル、アレクシス・サンチェス。左サイドでテンポよくパスが回った20分の崩しは迫力がありました。ボックスの中に入ったエジルの折り返しをジャカがダイレクトで叩くと、DFがブロック。1分後のウィルシャーのロングシュートはGKスペロニの正面です。25分、アーセナルの先制ゴールはエジルが右から蹴ったFKからでした。クリアボールの攻防からエジルがボックス右のラカゼットに預けると、切り返しからクロスを上げると見せかけたラカゼットが左足で鋭いシュート。スペロニは逆サイドに弾き出しましたが、落下点にいたムスタフィがDF、GK、ポスト脇にできたわずかなすき間をボレーで抜きました。ストライカーのような見事なフィニッシュを決めたドイツ代表CBは、今季プレミアリーグ2ゴールめです。

0-1となり、冷静に戦うガナーズは30分にもチャンスを創ります。コラシナツのパスを受けたアレクシス・サンチェスが左からゴール前にスルーパスを入れると、走り込んだエジルがスペロニの目前でシュートを放つも、GKが体を張ってセーブ。34分、中央でボールをもらったラカゼットは、スコット・ダン、ミリボイェヴィッチ、シュルップに囲まれながらも強引に右足一閃、ボールはわずかにポストの外に逸れていきます。エジルが左のアレクシス・サンチェスに展開した39分の速攻は、リターンをもらってトラップ1発でスペロニの前に躍り出たエジルが、脇のベジェリンに打たせようとするもタッチが強すぎて流れてしまいます。前半は0-1、ガナーズにとっては納得の45分。ホームのクリスタル・パレスにチャンスはまったくありませんでした。

後半も、アーセナルらしいパスワークが冴えています。46分、アレクシス・サンチェスの低いクロスにファーサイドから飛び込んだベジェリンは、ロフタス=チークのチェックをかわして先にタッチしますが枠に打てず。49分、これまでほぼノーチャンスだったクリスタル・パレスが、左サイドからのアタックで同点に追いつきます。縦パスを受けたザハがチャンバースをかわしてマイナスのグラウンダーを入れると、右からスペースに走り込んだタウンゼントが美しいボレーを左隅に突き刺しました。元スパーズのアタッカーは、意外なことにこれが今季プレミアリーグで初ゴール。勢いに乗ったクリスタル・パレスは、ロフタス=チークが攻撃に顔を出すシーンが増えてきています。

53分、コンディションに問題があったキャバイェが下がり、マッカーサーが登場。前半とは別な試合になりつつあった62分、ワールドクラスのアタッカーがガナーズに勝ち越しゴールをもたらしました。チャンバースがボックス左に上げたロングフィードにアレクシス・サンチェスが競り勝つと、落としたボールをキープしたラカゼットがリターン。マーカーの股間を狙った7番の素晴らしい一撃がスペロニの指先を弾き、ニアポストぎりぎりを抜きました。3分後、ウィルシャーのパスでラインの裏に抜け出したのは、またもアレクシス。トムキンスとマーティン・ケリーは追いつけず、GKのポジションを見たアタッカーが冷静に左隅に流し込みました。

残り20分、ロフタス=チークに代わってバカリ・サコ。ヴェンゲル監督は、ラカゼットをコクランにスイッチして逃げ切りを図ります。78分のザハの突破は、チャンバースが体を張ってストップ。80分の速攻で最前線に走ったベジェリンは、スペロニの正面に打ってしまいました。バカリ・サコのクロスでベジェリンに競り勝ったザハは、頭に当てられず肩にヒットし、スコアは動かず。ベジェリンとチャンバースの間のスペースはやはりウイークポイントで、ザハに攻め立てられ続けましたが、中央のムスタフィとコシールニーが落ち着いてラストパスを処理しています。89分、バカリ・サコのシュートでCKをゲットしたホームチームは、トムキンスがヘディングシュートを叩き込んで1点差に迫るも、その後チャンスは創れず。アレクシス・サンチェスの今季プレミアリーグ初の2発で、アーセナルが2-3で勝ち切りました。

空いた選手、走った選手にしっかりパスが出ていた攻撃は見事でしたが、右サイドの守備とセントラルMFのポジショニングには課題が残った一戦。ムスタフィ、コシールニー、モンレアルの3枚が揃わないとガナーズの3バックは危険です。パスセンスのよさは疑いようがないウィルシャーも、時折ある不要なドリブルと曖昧なマークが気になりました。とはいえ、今日はきっちり勝ち点3。プレミアリーグのタイトなスケジュールのなか、美しいゴールシーンを3回も見せてくれたチームに宿題ばかりを突きつけるのは気が引けます。最後まで脅威だったバカリ・サコとザハをリスペクトしつつ、目線を前に切り替えましょう。今年最後の日のWBA戦も、もちろん必勝です。

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“【Crystal Palace×Arsenal】これぞアレクシス・サンチェス!アーセナルは2戦連続の3発快勝!” への2件のフィードバック

  1. 麦茶 より:

    更新お疲れ様です。
    今季のアーセナルはスーパーゴールもあるけどいまいちピリッとしない試合が多いですね
    大きな理由はやはり守備ですが、他の上位クラブと比べるとどうしてもチームとしての連動や躍動感に欠ける気がします
    選手個人の裁量に任せるサッカーは、やはり限界なんでしょうか…などと勝ったのにネガティブになってしまうw

  2. makoto より:

    麦茶さん>
    それでもこの試合は、速いパス回しが見られて楽しかったです。3バックの際の右サイドとCBの前のスペースが空きやすいのを修正しないといけませんね。

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