アーセナルはアウェイで貴重な勝利&宮市CLデビュー。チェルシーまさかのホーム逆転負け!
マルセイユに乗り込んでのチャンピオンズリーグ初戦、アーセナルは慎重なスタート。前半は互角の展開だったものの、決定機はマルセイユのほうが多く、アイェウ、ジニャックが再三、フリーでヘディングシュートを放ちます。マルセイユの攻撃陣は、ミドルシュートの精度は高く、ほとんどが枠にいく一方で、決定的なシュートをすべてゴールバーの上に打ち上げてしまいます。アーセナルのDF陣は悪くはなかったのですが、アウェイであり初戦でもあるというところで慎重すぎたのか、ゴール前で強く寄せるより一歩引くことが多く、却ってこれがマルセイユの積極的なシュートを促してしまいました。それでも前半は何とか0‐0。中盤のせめぎ合いがシビアな好ゲームです。やはりここはプレミアリーグ勢ということで、アーセナルに勝ってもらいたい。ハーフタイムに、ロンドンではオスカルが先制ゴールを決めたのを知って、なおさら頭はマルセイユでの一進一退にシフトします。
後半開始直後、ペナルティエリア内でフリーになったファンニの決定的なシュートがゴール左に外れると、徐々にアーセナルがボールをキープするようになります。エジルのボールタッチが増え、前半は完全に蓋をされていたサイドにスペースが空きます。マルセイユのウイークポイントは、右SB。サニャのクロスから、左でフリーになったウィルシャーが放ったボレーはGKにはじかれますが、ここにきてようやくゴールの匂いが漂ってきました。
64分の先制点は、完全に優位に立った左サイドからの攻撃でした。ギブスが攻め上がり、きわどいクロスを上げると、余裕を失ったマルセイユDF陣のヘディングが中途半端になり、ファーサイドでフリーで待っていたウォルコットに決めてくれといわんばかりのチャンスボール。さすがにこれは逃しません。強烈な右足のボレーシュートがGKを破り、ついに0‐1。つい10分前まで押していたマルセイユは、落胆を隠せません。
ここからしばらくは完全にアーセナルペース。さらに中盤でボールがまわり、マルセイユのプレスが後手をふむシーンが目立つようになります。この日のMVPはフラミニではないでしょうか。中盤で相手の攻めを遅らせつつ、マイボールになると左右へボールを散らし、マルセイユの対応を難しくしていました。ガナーズの丁寧なボールまわしが実ったのは84分。ゴール前でラムジーにパスが渡るとジルーが左に流れてDFを引きつけ、空いたスペースにドリブルで入り込んだ16番が右足を振り抜きます。DFに当たったシュートはコースが変わり、GKは触れず、0‐2!この瞬間、昨日のマンチェスターの2チームに続くプレミアリーグ勢3番めの勝者が決まりました。
そして90分、フラミニに代わってピッチに登場したのは宮市亮。やや微妙なCLデビューでしたが、彼のミッションは俊足を生かして右サイドで相手を追いかけまわすこと。追加タイムに、ゴール中央でラムジーが先にボールに触れていたのに相手が倒れてPKを取られる、という不可解なジャッジから1点返されましたが、宮市は役割を全うし、ホームチームの反撃はそこまで。今季のガナーズは、ナポリやドルトムントと同組という「死のリーグ」で戦うことになってしまいましたが、最初の難敵からアウェイで貴重な勝ち点3を獲り、幸先いいスタートをきりました。
これでプレミアリーグ勢は全勝だろう…と結果を見れば、おお、チェルシーが負けた!後半、サラフの左足と、CKからのシュトレラーのヘッドを立て続けに喰らって、まさかの逆転です。マタを投入して追加点を狙って追いつかれ、ランパードをミケルに、マルコ・ファン・ヒンケルをデンバ・バにスイッチして「守備を固めつつ勝ちにいく」采配をとっての負けは厳しいですね。そうでした。バーゼルといえば、マンチェスター・ユナイテッドが2年前にやられたチーム。終了間際にゴールを奪われ、CLグループリーグ敗退という屈辱を味わったのを思い出しました。
チェルシーもやられましたか。彼らのグループは、シャルケ04とステアウア・ブクレシュティという顔ぶれなので、最終的にはグループリーグは突破すると思いますが、アウェイのバーゼル戦もご用心を。彼らはかなりしぶといです。(マテュー・フラミニ 写真著作者/Flamster)
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