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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

主力不在でも勝てるチームがリーグを制す…プレミアリーグのターンオーバー論(1)

シーズン前は万全の体制を敷いているようにみえた、チェルシーとマンチェスター・シティが苦しんでいます。チェルシーはここにきて、まさかの連敗。プレミアリーグ4節でエヴァートンから点を奪えず今季初の敗戦を喫すると、チャンピオンズリーグでバーゼルに逆転負け。イギリスのマスコミはここぞとばかりにモウリーニョ監督に群がり、ハッピーだったはずの指揮官は「まだEL行きが決まったわけじゃない」と、批判がヒートアップするのを抑えるのに必死です。マンチェスター・シティは、2節のカーディフ戦を落とすと、4節のストーク戦でも敗戦寸前のスコアレスドロー。こちらもエンジンがかかりません。

両チームに共通しているのは、特定の選手が欠場したりスランプに陥ると、たちまちチーム全体のレベルに影響が出ることです。直近のマンチェスター・シティの停滞は、CBコンパニの離脱と無縁ではないでしょう。チームの生命線を握っているのは彼だけでなく、ダヴィド・シルヴァやヤヤ・トゥレがいなくなっても今回に近いことが起こるのではないでしょうか。チェルシーにおいても、昨季はチームの得点の3~4割に関与していたマタが、今季チームの中心ではなくなっている影響が大きいように思います。そしてもうひとりはフランク・ランパード。彼がいないゲームは、勢いで押し切るかダッチロールするかが極端です。アザール、オスカル、シュールレ…ひとりひとりは悪くない選手ですが、若手中心のチームは不安定になりがち。劣勢になったときにペースを変えたり、チーム全体を鼓舞して押し返したりする力がありません。シュールレやアザールが、ベニテス時代に獅子奮迅の活躍を見せていたマタの穴を埋め切れていないのも、チェルシーの迫力のなさや不安定さの理由に数えられるかもしれません。

こうなると考えたいのは、「ターンオーバーについて」です。プレミアリーグだけで38試合。これにチャンピオンズリーグやカップ戦を加えると、年間で60試合以上を戦うトップクラブで、主力が常時好調にチームを仕切っている状態は望めません。ケガをしないまでも、ちょっとしたスランプやコンディション不良は間違いなくあるわけで、そういったときにどうやってチームのレベルを落とさずに戦えるかがひとつのポイントになってきます。この稿では、それぞれのチームのターンオーバー戦略の傾向をみたうえで、強いチーム、負けないチームに必要なエッセンスについて考えてみたいと思います。

主力離脱時にチームのレベルを落とさないために必要なことはなんでしょう。「レギュラーと控えの力の差が少ない」「誰が不在でも穴にならないよう、さまざまなフォーメーションが機能する」「突然入っても不協和音にならないよう、控え選手が一定の場数を踏んでいる」「チーム内に競争が存在する」…こんなところでしょうか。もうひとつ挙げるならば「そもそもレギュラー・控えという概念がない(あるいは薄い)」というあたりもポイントかもしれません。ここから先は多分に私見も入りますが、これらをふまえて各クラブの「主力依存度」「控え選手レベル」「ポジション流動性」「控え選手の場数」について見ていければと思います。

しかしこれまた、長くなりそうですね。この稿、「主力不在でも勝てるチームがリーグを制す…プレミアリーグのターンオーバー論(2)」に続きます。1時間以内に戻ってまいりますので、しばしお待ちを。

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“主力不在でも勝てるチームがリーグを制す…プレミアリーグのターンオーバー論(1)” への1件のコメント

  1. order abilify より:

    It’s much easier to understand when you put it that way!

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