遠かったゴール、圧倒的な差が感じられた1-0…アーセナルはヨーロッパリーグ準決勝敗退!
11人対10人だった初戦を1-1で引き分けてしまったガナーズは、全く同じ顔ぶれで決戦に臨みます。オスピナ、ベジェリン、ムスタフィ、コシールニー、モンレアル、ジャカ、ラムジー、ウィルシャー、ウェルベック、エジル、ラカゼット。序盤から押しているホームチームに対して、どことなくぎこちないガナーズの守備陣は、セーフティファーストで対応しています。
6分、ゴールキックを競ったジエゴ・コスタが、ボールの処理を誤ったコシールニーを抜き去り、右からボックスに入ってオスピナと1対1。プレミアリーグで52ゴールを決めたストライカーのシュートは右に外れ、アウェイチームは命拾いします。7分、ガナーズに激痛のアクシデントが発生。ピッチに崩れ落ちたコシールニーはアキレス腱を痛めたようです。代わって入ったのは、若いチャンバース。何としても先にゴールを奪いたいプレミアリーグ6位チームは、最終ラインの安定を優先しなければなりません。
15分を過ぎると、ガナーズがハーフラインを越えるシーンが目立ってきます。左サイドから繰り返されるアタックは、ラストパスが中に合わず。19分に敵陣で奪ったウィルシャーがベジェリンを走らせたチャンスは、右SBがアーリークロスをミスしてしまいました。ラ・リーガ2位も、パスの精度を欠いています。前線で苛立つグリーズマン。24分のカウンターは、シュート態勢に入ったジエゴ・コスタが打ち切れずに止められます。
27分のガナーズの中央突破は、ラムジーのスルーパスでボックス左に飛び出したラカゼットが、トラップが長くなりフィニッシュに持ち込めず。パスを受けたエジルが再度左から突破し、グラウンダーを入れるもラムジーには届きません。37分、FKがガナーズのゴール前に入り、ヘディングの競り合いが続くと、クリアをダイレクトで叩いたコケのボレーは左にアウト。1分後、コケが縦に出したFKをボックス右でトラップしたグリーズマンは、クロスに狙った左足のシュートをファーポストの外に逸らしてしまいます。
エジルのアグレッシブなパスもラカゼットのシュートもなかった前半は、0-0で終わりたかったのですが、47分という最悪の時間帯にグリーズマンに完璧なスルーパスを通されてしまいました。ベジェリンの裏を取ったジエゴ・コスタが、オスピナの出方を確認して冷静にフィニッシュ。最初の45分でアーセナルが放ったシュートは、ラムジーの1本のみでした。プレミアリーグのアウェイ戦で3勝4分10敗と散々なガナーズが、後半も沈黙を続ければ、来季もこのヨーロッパリーグで戦うことになります。
ビルドアップを狙われ、カウンターに慌てるガナーズ守備陣。51分にコケが右足で打ったミドルは、ポストの左に外れます。53分、FKのクリアをウィルシャーが左足で狙うと、前線にいたラムジーがトラップ。DFの間を縫うようにして蹴ったボレーは、右に外れてしまいます。55分にトーマスの縦パスで右から飛び出したジエゴ・コスタは、切り返しでムスタフィをかわすも、チャンバースにカットされてシュートを打てません。60分のグリーズマンのFKは、右に曲げすぎてオスピナの手の先を抜けていきます。
61分、パスをカットされたエジルが奪い返して左から抜け出すと、グラウンダーはゴディンがカット。ここまではリンクマンでしかなかったプレーメイカーは、決定的な仕事をできるのでしょうか。直後のジャカのミドルシュートはオブラクがセーブ。そろそろ、ミキの出番でしょう。67分、ボックス左で縦パスを受けたジエゴ・コスタがベジェリンを翻弄し、ニアのグリーズマンにラストパスを通すと、フリーのシュートはチャンバースが足に当ててオスピナがキャッチ。ヴェンゲル監督は、68分にウィルシャーに代えてミキを投入します。
72分、FKのクリアをトラップしたミキの鋭いシュートは、惜しくもクロスバーの上。74分、ホームチームはヴィトーロをコレアにスイッチします。ドリブルでゴール前に侵入したグリーズマンは、フィニッシュ寸前でジャカがタックル。ジエゴ・コスタとムスタフィが揉めるシーンは、プレミアリーグを思い出させます。足を痛めたのか、交代を要求していたジエゴ・コスタは、81分にシュートを放つとそのままピッチに転がりました。ここでフェルナンド・トーレスが登場。エジルのミスパスで、2分が消費されます。モンレアルのクロスは、逆サイドのタッチラインに一直線。チャンバースのミスパスをカットしたフェルナンド・トーレスがフリーで打った強烈な一撃は、コースが甘くオスピナがセーブしました。
92分、トーマスが下がりサヴィッチ。アトレティコ・マドリードのサポーターは、勝利を確信しています。タイムアップを告げる笛、スタンドのシメオネはガッツポーズ。アーセナルの夢は、ここで潰えました。連携、状況判断、パスの精度、ポジショニング。すべてにおいて、ラ・リーガのクラブが上回っていました。走り出したジエゴ・コスタを見ずに、悠々とボールを見ていたベジェリン。味方につなげばOKのシーンで、無謀なドリブルを選んでしまうウェルベック。ヴェンゲル監督は、選手たちの自主性を重んじる前に、彼らにインストールしなければいけないことがたくさんあったのではないか…不用意なパスや狙いなきクロスを眺めながら、そんなことを考えさせられる一戦でした。
アーセン・ヴェンゲル率いるアーセナルのチャレンジが終わりました。前にボールを動かす攻撃的で美しいパスサッカー。ヴェンゲル監督のスタイルを形容する言葉にふさわしいフットボールを堪能したのは、ずっと前のことのように感じられます。公式戦29勝10分17敗、プレミアリーグ17勝6分12敗。長く苦しいシーズンでした。最後のエミレーツとなるプレミアリーグ37節のバーンリー戦で別れを惜しみ、2つのアウェイ戦を観ながら22年の思い出を懐かしめば、ひとつの時代が終焉を迎えます。
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いつも更新お疲れ様です。
何か諦めのつく戦いぶりだったように思います。
アーセナルのあのスタイルで若いイングランド勢に方向を
振ったのがそもそもの間違いだったのではないのでしょうか。
唯一の例外はウィルシャーのみで、この一戦で一番可能性を感じていた彼を
外しイウォビを出さず全く存在感なかったウェルベックを残した時点で
もう、勝てる気がしなかったです。
とても、とても寂しいですが、しょうがないですね。大一番でこんな試合を
しているようでは。。。。相手チームが圧倒的に上手でした。
ウィルシャーに可能性を感じる、、、?彼も含めたブリティッシュ達のレベルの低さがそのままアーセナルというチームのレベルの低さでしょう。エルネニーが負傷して中盤でラムジーとウィルシャーを同時起用しなければならなくなったことが大きな敗因だと思います。最後まで彼らに期待し続けるところが、良くも悪くもヴェンゲルという監督なんだなあと改めて実感しました。切り替えてリーグ戦でしっかり来季に繋がる戦いを見せて欲しいです。
僕もウィルシャーに未だに可能性感じてるのはアーセナルファン位だと思ってます。
他のサポから見たら、もう天才でもなんでもなく、何故放出しないのかわかりません。
今日の試合、アトレティコが完全に上でした。
ヴェンゲルのラストってことで奇跡を期待しましたが、圧倒的な実力差の前にはそんなものでは通用せず・・・
やっぱ精神論だけで勝てるほどサッカーは甘くないようです
彼らにインストールすべきことがたくさんあったのではないか、まさにこれに尽きます。そしてそれが出来ないことが、ベンゲルがクラブを去る理由でしょう。
元々、戦術を含めチーム力に差があったのは承知の上。ベンゲル退任による選手の男気が起こす奇跡に懸けてましたが、甘くなかった。今のチームではこれが限界だと諦めがつきます。
リーグ戦残り3試合は感傷的な気分に浸りたいと思います。
あと一点で振り出しに戻る。
そう分かっているのですが、その一点がとれるイメージが湧きませんでした。
ヴェンゲルもそれを理解したからか、後半はエジルまで通さずに前に蹴り出すボールが増えましたが、それも含めてアトレチコの思い通りだったようです。
大人のゲームを終始展開できたアトレチコは、やはりELに出ていること自体が何かの間違いなのでしょう。
リーガの上位はEL決勝へ。
リーガの下位はCL決勝へ。
近年ずっと言われていることでしょうが、アーセナルの出直しはもう少し時間がかかりそうです
コシルニーの怪我で嫌な予感はしましたが、結果的に敗退も妥当でした…。
ここ数年、いい時もあったとはいえ、基本的にアーセナルは何がしたいのかわからない
散漫な攻撃と危なっかしいディフェンスのサッカーを繰り返していましたが、今日の内容もそれでした。
原因についての総括は最後の試合が終わってからにしたいと思いますが、ヴェンゲルだけの責任ではないといえ、
ブリティッシュコア計画が儚い夢で終わったことを改めて感じさせる結末となりました。
コシエルニー、これでW杯も出れなかったらマジで気の毒だなー。この時期の負傷は見てるこっちも辛い
どれだけ大切な試合であろうと大きなチーム力の差は埋まることは無いという夢も希望も無い考え方でしたのでやはりその通り終わったという感想です。
実力差があれどチームのスタイルが逆ならまだ希望はありましたがそうではありませんからね。
絶望的なほど、ゴールシーンが思い描けない試合でした。一昔前は、選手のテクニックは高いがメンタルが弱くて勝ちきれないチームだったのが、今ではテクニックも怪しいチームに成り下がった感がします。ベンゲルのいないアーセナルは想像がつきませんが、観ていてワクワクする試合をとりもどして欲しいものです。