グラニト・ジャカ&シェルダン・シャキリ…期待の2人が活躍したスイスの劇的な勝利に感涙!
3人の共通項は、長短のパスを自在に出せること、フィジカルの強さとクレバーなパスワークを併せ持っていること、遠めからでもネットを突き刺すシュート力があること。とりわけエムレ・ジャンは大好きな選手だっただけに、イタリアへの脱出は非常に悲しい出来事です。ロス・バークリーに復活の目処が立たない今、私の希望はジャカに託されています。2017-18シーズンは、プレミアリーグ38試合1ゴール7アシスト。3116本のパスは、プレミアリーグ史上最多。19節のリヴァプール戦で決めた無回転ロングシュートと、ELラウンド16セカンドレグのミラン戦の一撃は、ミニョレとドンナルンマのミスを誘発したGK殺しの痛打でした。
グーナーになかには、不器用な守備を咎める向きもあるようですが、ウナイ・エメリの下で体の入れ方やポジショニングを改善できれば、プレミアリーグを代表するセントラルMFになるのではないでしょうか。2年間、期待し続けてきた選手だけに、昨日のセルビア戦の活躍にはテンションが上がりました。初戦で本家ブラジル相手に必死に守り、1-1で引き分けたスイスは、2戦めを「東欧のブラジル」と戦いました。敗れれば、自力でのグループリーグ突破がなくなる大事なゲーム。ジャカが放った3分のきわどいロングシュートで期待が高まった一戦は、5分にミトロヴィッチがきれいなヘディングを叩き込み、劣勢に追い込まれてしまいます。前半は相手の堅陣を崩せず、1点のビハインドを背負ったままハーフタイム。早くイーブンに戻したかったスイスを救ったのは、グラニト・ジャカのスーパーゴールでした。
52分の速攻。右から上がったシャキリが得意の左足で巻いたシュートがDFに当たり、逆サイドに転がると、後方から走り込んできた10番に迷いはありませんでした。右にドライブがかかり、サイドネットに突き刺さった強烈な弾道に、GKストイコヴィッチは何もできませんでした。1-1ではまだ足りないスイスは、この後も必死で攻め続けます。58分に右サイドから仕掛けたシャキリが、ノールックで左足を振り抜いた一撃は、左のポストに当たって外に流れていきました。
ストークでプレミアリーグ36試合8ゴール6アシストと、孤軍奮闘だったシャキリもまた、好きな選手のひとりです。噂のリヴァプールに加われば、左足で繰り出す正確なサイドチェンジやクロスは、引いた相手に対する武器として機能するはずです。試合は一進一退。コラロフやリカルド・ロドリゲスの素晴らしいクロスは、惜しくも味方の足元に届きません。スイスの希望は、ドリブルで中央を切り裂くシャキリです。後ろから倒されて得た85分のFKは、リカルド・ロドリゲスが壁に当ててしまいましたが、残り時間がゼロとなったとき、歓喜の瞬間が訪れました。
ボックスでカットしたボールがジャカに渡ると、縦パスがガヴラノヴィッチに通り、さらに鋭いスルーパスが最前線のシャキリへ。縦に持ち込んだ23番は、完璧なタイミングでストイコヴィッチの脇を抜き、シャツを脱いで喜びを表現しています。コソボにいたアルバニア系のジャカから、ボスニア系クロアチア人の両親を持つガヴラノヴィッチ、そしてコソボ生まれのアルバニア人シャキリと、スイス移民3人で決めた劇的なゴール。セルビアのサポーターに煽られていたジャカとシャキリは、アルバニア国旗に描かれた双頭のイーグルを両手で表現せずにはいられなかったのでしょう。
悲劇的な歴史を抱える選手たちの激突は、スイスが制しました。最終節でコスタリカに負けなければ決勝トーナメント進出となります。ジャカとシャキリ。感動しました。小国の健闘やアップセットが話題になっているロシアで、もうしばらく観ていたいタレントです。(グラニト・ジャカ 写真著作者/@cfcunofficial (Chelsea Debs) London)
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更新ご苦労様です。このゲームも十分堪能しました。
ジャカの魅力はミドルシュートだと思いますが、プレミアやELで炸裂したミドルが、この大舞台でも観ることが出来最高でした。
シャキリもポジションチェンジを繰り返しながら、最後に決めてくれましたね。「双頭の鷲」表現はやや物議を醸しだし気味ではありますが、彼らにしれみれば様々な思いがあるのかもしれませんね。
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