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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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ラスト15分のバチュアイ劇場!決定機6回で1ゴールながら、ベルギーは5発圧勝!

チェルシーからクルトワとアザール、トッテナムはアルデルヴァイレルトとフェルトンゲンのCBコンビ、マンチェスター勢はシティのデブライネと、ユナイテッドのルカク。プレミアリーグ勢がスタメンの過半を占めるベルギーは、日本とイングランドの次に気になる国です。ベンチを見ると、ミニョレ、コンパニ、フェライニ、シャドリ、デンベレ、バチュアイ。プレミアリーグマニアなら、ヴェルマーレンとヤヌザイのプレースタイルもご存じでしょう。パナマ戦は、ルカクの2発とメルテンスのスーパーショットで3-0完勝。勝てばグループリーグ突破が決まるチュニジア戦も、序盤から攻撃的に戦っています。

3分、縦に出た長いボールにルカクが突進し、GKベンムスタファと競り合いますが、これはチュニジアの守護神の勝ち。しかし5分、メルテンスのスルーパスでボックス右に抜け出したアザールが、シアム・ベンユセフに倒されてPKをゲットします。自らスポットに立った10番が、冷静に左隅に流し込んで1-0。13分にはルカクが右サイドを突破し、フリーのアザールが右足で合わせますが、うまくミートできずにベンムスタファが正面でキャッチします。15分、シアム・ベンユセフのトラップミスを突いたメルテンスがショートカウンターを仕掛け、左に流れたルカクにラストパスを通すと、エースの完璧な左足シュートが右のサイドネットに突き刺さります。2-0、ベルギーの圧勝かと思われた2分後、チュニジアがセットプレーを活かしました。

左からFKを蹴ったのは、サンダーランドでプレイしていたワビ・ハズリ。ニアに飛び込んだブロンのヘッドに、クルトワは触れませんでした。ムニエのクロスを叩いたカラスコのボレーを、ベンムスタファがビッグセーブでしのいだ直後、殊勲のブロンが足を痛めて担架で運ばれます。24分に投入されたのは、ナゲズ。27分にデブライネが中央からドリブルで上がり、ルカクにラストパスを通した決定機は、9番のタッチが大きすぎてGKにコースを切られてしまいます。アザールのグラウンダーをニアで受けたルカクは、ダイレクトで打ってもよかったのではないでしょうか。アウトで戻したボールに走り込んだヴィツェルは、ボレーをDFにぶつけてしまいました。

33分、ハズリの強烈なミドルは、クルトワが落ち着いて両手でストップ。プレミアリーグでもなかなか見られないオープンな攻め合いが続いています。昨季はレンヌにレンタルされ、24試合9ゴールと活躍したハズリは、サンダーランドでの不振が嘘のようにアグレッシブな仕掛けを見せています。41分、今度はシアム・ベンユセフが負傷リタイア。代わって入ったのは、レスターのベナルアンです。47分にアザールが仕掛けたカウンターは、デブライネのパスが最前線でフリーのルカクに合いませんでした。1分後、敵陣右サイドでインターセプトしたムニエが、デブライネとのパス交換で中に入ると、裏を狙ったルカクに完璧なスルーパス。ストライカーがチップキックでGKをかわし、前半を3-1で折り返しました。

ハズリやバドリがシュートを放つなど、勢いが感じられたチュニジアは、51分に決定的な4点めを喫してしまいます。アルデルヴァイレルトが裏に上げたボールで抜け出したアザールは、GKを抜き去ってDFまで翻弄し、左足でワールドカップ2ゴールめを流し込みました。60分にルカクがフェライニに後を譲ると、チュニジアの最後のカードはサシをスリティ。カラスコが右足で巻いたミドルはファーポストに当たり、3点差は変わりません。66分にバドリがアルデルヴァイレルトをかわし、左足を振り抜くもクルトワがキャッチ。ロベルト・マルティネス監督は、68分にアザールをバチュアイにチェンジしました。マン・ユナイテッド同士の交代の後は、チェルシーの2人をスイッチ。残り20分で、3点差が埋まることはないでしょう。

75分、プレミアリーグアシスト王のデブライネがバチュアイにスルーパスを通すと、ボックスの外まで飛び出したベンムスタファが、倒れ込みながら胸でセーブ。1分後、スルーパスを受けてGKをかわしたバチュアイは、ガラ空きのゴールへのシュートをダフってメリアーにクリアされてしまいます。80分にカラスコが強烈なミドルを放ち、ベンムスタファがファンブルすると、無人のゴールに蹴り込んだはずのバチュアイのボレーはクロスバーにヒット。直後、デブライネがボックス左を突破し、フェライニが胸で逸らしたボールは、バチュアイがボレーをコントロールできずにGKにセーブされてしまいます。どうした、バチュアイ⁉今日はドルトムントの彼ではなく、チェルシーにいた頃の…と思いきや、途中出場のティーレマンスが右から上げたクロスをスライディングで引っ掛けたのもバチュアイ!ようやく決めたのは、これまでで最も難しいシュートでした。

追加タイムに、ドリブルで上がったバチュアイがフリーで左足を振り抜き、6回めの決定機を右に外した後、ナゲスのグラウンダーをハズリが押し込み5-2。バチュアイショーのインパクトがあまりに凄すぎて、ルカクとアザールの4発も、ムニエやアルデルヴァイレルトの素晴らしいラストパスも、チュニジアのゴールシーンも記憶の彼方に消えてしまいました。お笑い芸人は、こういう状態を「おいしい」と表現するのでしょう。デブライネとヴィツェルの2センターは守備にまわった際に不安定なので、アンカーを置いたほうがいいのでは…といった話をしたかったのですが、今日の試合はこのひとことで締めたいと思います。バチュアイ、ワールドカップ初ゴール、おめでとう!

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“ラスト15分のバチュアイ劇場!決定機6回で1ゴールながら、ベルギーは5発圧勝!” への2件のフィードバック

  1. プレミアリーグ大好き! より:

    チェルシーにいた頃の笑

    —–
    デブライネをボランチで使うのは本当に勿体ないですよね。実際アザールがDFを翻弄しルカクが決定力を見せつけていた頃、デブライネは攻撃面では消えていましたし。
    守備が不安過ぎるのでいっそヴィツェルとデンベレの2ボランチで中盤固めるのもアリだと思いますけど、如何せんあのハゲなのでデブライネは外さないでしょう。
    パナマやチュニジアには失礼ですが、ようやく敵と言えるイングランド戦での采配に注目したいです。

  2. ゆう より:

    ベルギーは決定機を演出してるくれる選手がたくさんいるのでストライカー達は楽しいでしょうね、ルカクの得点王、ある気がします。
    チェルシーファンとしては、ルカクよりもバチュアイにとってもらいたいのですが、今日のラスト15分のショーでお腹いっぱいです、バチュアイありがとう。

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