最後まで見届け、感謝の気持ちを伝えたい…「日本のレジェンド」本田圭佑のXデーを考える。
3回のワールドカップで、9試合4ゴール3アシスト。アフリカ勢との3戦はいずれもゴールを決めており、南米勢との3戦で2アシスト。2010年の南アフリカ以降で日本が決めた10ゴールのうち、7割に関与してきた大エースです。3大会連続でゴールもアシストも決めるという素晴らしい戦績は、この半世紀ではラトー、フェラー、ベッカム、ロッベン、ギャンに並ぶ史上6人め。4発ゲットしたアジア人選手は、彼だけです。プレミアリーグで岡崎と吉田が活躍しており、ラ・リーガは乾と柴崎、ブンデスリーガでは香川と武藤がゴールを量産し、長谷部が11シーズンの長きに渡ってドイツでプレイしようとも、ワールドカップで最も輝いた本田圭佑こそが、世界目線では日本を代表する選手なのです。
「Honda non tramonta mai(ホンダは決して終わらない)」「ベテランのホンダは、海外サッカーにおける日本のパイオニアのひとり」(ガゼッタ・デロ・スポルト/イタリア)
「Il est la star de l’équipe japonaise, même plus que Kagawa. Et contre le Sénégal, Keisuke Honda l’a de nouveau montré. (ホンダはカガワ以上に日本チームのスター。セネガルを相手に、再度それを示した)」(フィガロ/フランス)
「Japan football legend Keisuke Honda scores an equaliser to level the score at 2-2 in their Group H match with Senegal.(グループHのセネガル戦で、日本フットボールのレジェンドであるケイスケ・ホンダが2-2の同点に追いつくゴールを決めた)」(BBC/イギリス)
かつてロシアプレミアリーグのCSKAモスクワで活躍したアタッカーの活躍は、現地だけでなく、イタリアやイングランドでも大々的に報じられました。パイオニア、スター、レジェンド。最悪のヘアスタイル特集で本田圭佑を取り上げた「ザ・サン」を除けば、欧州主要リーグのお膝元メディアは、その足跡にふさわしい表現で彼を紹介しています。GKと競った岡崎慎司がつぶれ、乾の冷静なグラウンダーが足元に届き、稀代のレフティが狭いニアをボレーで抜いた瞬間、かつてエースと呼ばれた数々の顔が脳裏をよぎりました。
日本のスポーツメディアやサッカー掲示板は、その昔からチームの顔と目される選手たちの歯に衣着せぬ発言や、派手な言動に不寛容でした。カズ、中田英寿、中村俊輔…出る杭は打て!とばかりに「敬意なき不要論」が充満していた日本のサッカーシーンにおいて、本田圭佑は「初めて批判を沈黙させた選手」ともいえるのではないでしょうか。グループHで最も難しいといわれた相手から、勝ち点1をゲットした試合が終わったとき、私はそんなことをぼんやり考えていました。
ポーランドとの大事な一戦まで、あと2日。連敗で大会を去ると決まったレヴァンドフスキのチームに勝つのが簡単ではないことは、スペインVSモロッコの結果から容易に想像できます。日本サッカーを牽引してきた4番の最後の舞台は、どのラウンドになるのでしょうか。プレミアリーグファンとしては、イングランドといきなり当たる展開は回避してほしいのですが…。
直近3度のワールドカップにおいて、日本が勝ったすべての試合でゴールかアシストを決めてくれた偉大なアタッカーの最後が、その功績にふさわしいものであることを祈っています。声を大にして、ありがとうと伝えようではありませんか。2010年の夏、カメルーン戦から始まった8年がかりの物語に、私たちは歓喜し、落胆し、かけがえのない体験をさせてもらったのですから。
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素敵な記事をありがとうございます。
好き嫌いあれど、何かを成し遂げた者には敬意を払うべきであると思っています。
本田はワールドカップでゴールを決め、母国を勝利に導いてくれた選手。それだけで間違いなくヒーローと言えますし、これ以上のことはないと思います。サッカー少年にとって誰もが夢見るものだとも思います。
これまでの貢献に感謝しつつ、本田の歩みを見届けたいです。
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いくらワールドカップで活躍してもクローゼがドイツを代表するアタッカーかというと…
そうかもしれない笑
本田△は間違いなくレジェントですよね。
なんと言われようとミランで10番を背負い、ワールドカップでも常に点を決めてきた男。
叩くだけ叩くメディアは嫌いです。
敬意を持って欲しいものです。
ただ、真相はわかりませんがハリルを辞めさせたことに本田△が関与していたのなら残念です、、
心が震えました。ありがとうございます。
敬意なき不要論一色で、サッカー記事を見るのも嫌になる時がありましたが、それでも結果を出した本田選手を讃え続けたいとちょうど思っていました。
makotoさんの温かい記事をこれからも読んでいきたいです。
いつも楽しく拝見しています。どの選手、どのチームにもリスペクトを持った批評をされていて、サッカーに対する深い愛に感銘を受けています。南ア杯当時、私は海外で働いており周りの様々な国籍の人々から「日本凄いね!」「ホンダ素晴らしいね!」と声をかけられ、誇らしく思ったのを覚えております。その後私は、代表戦、欧州リーグ、Jリーグとサッカーを観戦するようになりました。今思い返してみると、本田選手がきっかけでこのディープな世界に入り込んだのだなぁと。このW杯が彼にとって最後となるでしょう。日本代表が少しでも上に勝ち進み、本田選手が代表でプレーする姿を記憶に刻みたいです。誹謗中傷が渦巻くサッカー界隈で、公平で真摯な批評は大変貴重です。毎日記事をアップされるのは大変かと思いますが、これからも頑張って下さい。