【Aston Villa×Tottenham】やっかいなことをしてくれた…眠れる獅子に火を着けたアストン・ヴィラ
しかし、「若くして何でも手に入れましたが、何か?」といいたげな顔をした、あのヤングイケメン監督、アンドレ・ヴィラス・ボアス氏が来てからは、相方に負けず劣らず愚痴や子どものケンカのような悪口もいえるようになりました。いや、スパーズサポーターの方、怒らないでください。凡庸かつ無味無臭なキャラより、ずっといいと思います。未だに腹の底ではこのクラブに好感を抱きつつ、イケメンをやっかむ自分を愉しんでるだけですから。
さて、そんなトッテナムですが、プレミアリーグ第7節では、ウエストハムにホームで0-3という惨敗を喫し、危機感が芽生えていました。問題は得点力であることは明らか。何せ、7試合で6ゴールという数字は、普通なら降格候補となっていてもおかしくありません。ゴールの匂いが漂うのは、パウリーニョとタウンゼントだけ。カップ戦で好調なデフォーも、プレミアリーグでは沈黙。ソルダードに至っては開幕直後のPK2発のみ。そろそろスペイン代表レギュラーの座も怪しくなってくる頃合いです。
一方、アストン・ヴィラは、アーセナルやマンチェスター・シティの足元をすくい、リヴァプールやチェルシーをあと一歩まで追いつめるなど、ここまで悪くありません。ベンテケがベンチスタートなのは気になりつつも、前節からアグボンラホルも復帰し、好調ヴァイマンも健在なので「これはもしかして」と思ったのですが…。
前半は、タウンゼントの暴れっぷり以外、まったく観るべきところのない退屈なゲーム。しかしこの、若きイングランド代表だけは凄かった。他のチームメイトが、淡々とルーティンワークをしているかのような当たり前なパスしか出さないなかで、タウンゼントは右からアグレッシブに仕掛けます。31分の先制ゴールは、左足で巻いて放り込んだクロスが幸運にもゴールインしただけでしたが、その後、味方のボールをかっさらって打った左足は、観ていて思わず叫んでしまったほどのハイテンションなプレイです。「勢いあまって」なのでしょうが、彼は今、サッカーが楽しいんでしょうね。
さて、0-1で折り返し、後半に入ったこのゲームで、ヴィラサポーターがいちばんの盛り上がりをみせたのが、61分、負傷明けのベンテケ登場のシーンです。ここからどうやって反撃に出るのだろうと期待したのですが、その矢先にウエストウッドが自陣でボールを失う痛恨のミス。左からホルトビーがそのまま縦に突破し、パウリーニョに折り返すと、もはやチームの大黒柱となったブラジル代表から絶不調ソルダードへ見事なダイレクトパス。ああ、ついに期待のCFが彼らしいプレイを見せてしまいました。トッテナムは、プレミアリーグではやっと2回めの1試合2ゴールです。アストンヴィラ、何てことをしてくれた。スペイン人FWには、このまま眠っておいていただければよかったのに!
この展開で2点のビハインドは厳しいですね。1試合平均得点が1点をきっているのに上位にいるということは、失点が極めて少ないチームであることを意味します。ベンテケは、惜しいヘディングシュートを放つシーンはあったものの、やはりまだエンジンがかかっていません。渋すぎるゲームは、予想に違わずこのままタイムアップ。前節のショックを払拭するクリーンシートで、スパーズがサウサンプトンをかわして5位浮上です。
トッテナムはこれで弾みがつくかもしれません。次戦、ヨーロッパリーグはアウェイとはいえモルドバのシェリフ・ティラスポル。そしてプレミアリーグはホームでハル・シティです。ここでソルダードに固め獲りなどされた日には、その後に続くエヴァートンやマンチェスター勢にとっては本当にやっかいです。ああ、アストン・ヴィラ…いや、ここは、波に乗れない難しいゲームを勝ちきったスパーズを称えるとしましょうか。敵ながら、あっぱれです。
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