ゴールが遠いトッテナム、躍進サウサンプトン、サンダーランドはダービーで今季初勝利!
まずは、今季4回目の1-0で、何とかハル・シティに勝ったトッテナム。4勝のうち3つまでがPKです。このゲームは本当に退屈な試合で、話題といえばタウンゼントが負傷かと騒がれたことと、アンドレ・ヴィラス・ボアス監督がサポーターに八つ当たりしたことぐらいです。ヴィラス・ボアスは「あるべきサポートがなかった」「アウェイのようだった」と言っているのですが、これはもはや、ニワトリとタマゴですね。「どんなゲームでも大声援で応援するのがサポーターじゃないか」といわれればそうなのでしょうが、彼らにも「我慢の限界」というものがあります。
前節のアストン・ヴィラ戦も、タウンゼントの大暴れとソルダードの得点シーン以外は観るべきものがなく、今節に至っては本拠地ホワイト・ハート・レーンで、80分まで何もできなかったわけですから、サポーターも憮然として黙り込みたくもなるというものです。ヴィラス・ボアス監督に、どんな展望があるのでしょうか。深刻な得点力不足をどういう方向性で解消しようとしているのかが見えません。後半1分にセンターMFのサンドロをデンベレに代えなければならなかったのは、「今日は戦術的に失敗しました」と言っているようなものです。
とはいえ、勝ちは勝ちですし、この状況のなかで6勝1分2敗の4位なら、悪くありません。CBキリケシュに完全にメドが立ったのは明るいニュースですね。個人的には、エリクセンを攻めの中心に据えて、ラメラをCFにもってきて2トップというオプションを確立するのもいいんじゃないかと思います。とはいえエヴァートン、ニューカッスル、マンチェスター・シティと、今後しばらくはプレミアリーグでの対戦相手が厳しいので、思い切った起用をするならヨーロッパリーグでということになるでしょう。
一方、サウサンプトンは快調です。26日のゲームでもフラムを2-0と圧倒。ここまで5勝3分1敗の5位で、失点3はプレミアリーグ最少と、ワンヤマとデヤン・ロブレンが入って安定感を増したディフェンスが光っています。もともと前線は駒は揃っており、31歳になってイングランド代表に選ばれた遅咲きのストライカー、リッキー・リー・ランバートをはじめ、ジェイ・ロドリゲス、ララナ、ウルグアイ代表ガストン・ラミレスにオズヴァルドが加わり、カウンターもハイクロスの放り込みもOKと攻撃は自在です。ポジェッティーノ監督は、昨季から「チャンピオンズリーグ出場権を獲得できるプレミアリーグ4位をめざす」と公言しており、この強さは決して勢いだけじゃないでしょう。ワンヤマとロブレンがリタイアしない限り、しばらくは伏兵としてプレミアリーグをおもしろくしてくれそうですが、やはり選手層の薄さが気がかり。彼らがどこまで食い下がれるのか、吉田麻也と李忠成の動向とともに、引き続き注目してまいりたいと思います。
最後に、サンダーランドのポジェ新監督、おめでとうございます。過去、盛り上がり過ぎて多くの逮捕者を出した、ニューカッスルとの悪名高き「タイン・ウェア・ダービー」を2-1で制し、やっと今季初勝利です。スティーブン・フレッチャーのヘッドとリヴァプールからきたボリーニの決勝点と、獲るべき人が得点を重ね、FWアルティドールもやっと機能し始めました。イタリア代表のジャッケリーニが出場していなかったのは気がかりですが、シーズン前の大補強でメンバーは揃っているので、今後は巻き返してくるでしょう。少なく見積もっても、クリスタル・パレスやカーディフ、ノーウィッチの下にいるような戦力ではありません。
今夜は、キャピタル・ワンカップ4回戦で、アーセナルとチェルシーが激突し、マンチェスター・ユナイテッドはオールド・トラフォードにノーウィッチを迎えます。こちらは明朝、レポートしますね。では、また。(リッキー・リー・ランバート 写真著作者/Andre666)
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