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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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【Crystal Palace×Chelsea】負傷者続出のチェルシーは、序盤戦の攻撃力を取り戻せるか?

ケパ、アスピリクエタ、リュディガー、ダヴィド・ルイス、マルコス・アロンソ、ジョルジーニョ、カンテ、ロス・バークリー、アザール、ジルー、ウィリアン。プレミアリーグ1ゴールのストライカーの最前線復帰という工夫はありながら、チェルシーの11人は「いつものメンバー」といっていいでしょう。セルハースト・パークでブルーズを迎え撃つクリスタル・パレスは、12月のプレミアリーグを4勝2敗と絶好調。16節にはエティハドでマンチェスター・シティを倒しており、ポゼッションを主張するチームはザハとタウンゼントの速攻に要注意です。

キックオフから中盤を支配し続けるチェルシー。ジョルジーニョ、ロス・バークリー、カンテ、アザール、マルコス・アロンソがテンポよくパスをまわすものの、サイドの選手を優位にするパスが出ず、縦に入る勝負のボールも決まりません。苛立ってボールを手で叩き、イエローカードをもらったのはマルコス・アロンソ。14分にウィリアンが左から入れたFKは、ニアにできたスペースに飛び出たリュディガーのヘッドが弱く、ガイタが落ち着いてキャッチします。

17分、アザール、ウィリアンとつながりジルーに楔が入ると、落としたボールを思い切りよく狙ったカンテのシュートは惜しくも左。いつもより前線に飛び出すシーンが多いカンテは、20分にも中央突破からボレーを放ちますが、クリスタル・パレスのセーフティーな守備陣に阻まれます。ホームチームは速攻一辺倒。ザハ、タウンゼント、ワン・ビサカのドリブルが武器ですが、チェルシーの最終ラインのチェックが速く、シュートが打てるエリアまで進めません。28分にジルーがクロスに決めた完璧なボレーはオフサイド。33分のジョルジーニョのミドルは、右に大きく外れてしまいました。

35分のウィリアンのFKは、鋭く曲がって左のポストを直撃。1分後にウィリアンが放ったミドルは、同じようなコースに飛んでGKガイタがセーブ。これで得たCKがニアに上がると、背中を向けて足を伸ばしたロス・バークリーが右足に引っかけたトリッキーなボレーが、ポストの外側にヒットします。終了間際のロス・バークリーのボレーはGKの正面にいってしまい、前半は0-0。ロンドンのライバルが揃って敗れた今節、彼らに続いてTOP4争いをおもしろくしてはいけません。

後半に入り、圧力を強めるチェルシー。ダヴィド・ルイスがそこまで上がるのかと驚かされた50分、パスセンスがあるCBは斜めに走ってきたカンテに浮き球を通します。ゴール前でトラップしたフランス代表MFは、必死についてきたファン・アーンホルトをかわして左足でシュート。ガイタのグローブに当たったボールがネットに転がり、黄色いシャツがようやくリードしました。ポゼッションは相変わらずチェルシー。クリスタル・パレスが時折見せるサイドアタックはスピードを欠き、ベテラン揃いの4バックを慌てさせることができません。

67分にボックス左のアザールにボールが渡り、ヒールパスを受けたウィリアンが右足でファーを狙ったシュートはガイタがセーブ。クリアを拾ったロス・バークリーの一撃は、右のポストの外に切れていきます。76分、シュートを打ったジルーが足を痛め、サッリ監督はモラタを投入。82分にはウィリアンが下がり、今季プレミアリーグ2試合めとなるエメルソンが加わります。85分にファン・アーンホルトが強引に打ったシュートは本日のチーム2本め。86分に左で空いていたザハは、クロスをトラップしたマッカーサーの落としに右足を振り抜くも、左隅にコントロールできません。

91分、右からのFKをファーにいたトムキンスがヘッドで落とし、ウィッカムのハーフボレーが枠を外れると、クリスタル・パレスの選手たちが一斉に頭を抱えました。遅かった反撃。マンチェスター・シティから3ゴールを決めたチームは、オンターゲットゼロであっさり敗れました。ホームチームがウェストロンドンの強豪をリスペクトしすぎ、マン・シティ戦で見せた思い切りのよさを欠いた一戦。攻めあぐんだチェルシーの収穫は、3ポイントをゲットしたことだけでした。

ジルー、ロフタス=チーク、セスク、ドリンクウォーター、ペドロ。ここに来て負傷者が増えたサッリ監督のチームは、苦しい年末年始を過ごしています。1月23日に行われるプレミアリーグ23節のアーセナル戦を、いいコンディションで迎えられるでしょうか。首位リヴァプールとの差は11、5位アーセナルとは5ポイント。その後ろからは、監督交代をきっかけに生まれ変わったマンチェスター・ユナイテッドが追い上げてきています。直近6試合で8ゴールと得点力に陰りが見えるチームを、サッリ監督はどう改善していくのでしょうか。ピッチ上での攻撃戦術もさることながら、モラタとイグアインのトレードが騒がれた冬のマーケットの動きにも注目です。

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