【Bournemouth×Chelsea】チェルシー惨敗!大いに気になる指揮官のネガティブ発言急増…!
2つの1-0に息を呑んだハーフタイムから、50分後。3つの試合は、3様の結果に着地しました。リヴァプールはレスターを攻めあぐみ、1-1ドロー。トッテナムは、アジア大会から戻ってきたソン・フンミンが80分に決めた後、87分にジョレンテが決勝ゴールをゲットし、2-1で競り勝っています。そして…チェルシーの最終結果には言葉を失いました。4-0、惨敗。ボーンマスは、昨季プレミアリーグでもスタンフォード・ブリッジで0-3と敗れている天敵ではあったのですが、サッリ監督のチームがここまで崩れるとは想像できませんでした。スタッツをチェックすると、チェルシーのポゼッションは68%。いつものように中盤を支配し続けたチームは、なぜ撃沈したのでしょうか。いま一度、問題のゲームを振り返ってみたいと思います。
ケパ、アスピリクエタ、リュディガー、ダヴィド・ルイス、エメルソン、ジョルジーニョ、カンテ、コヴァチッチ、ペドロ、イグアイン、アザール。セリエAからやってきた点取り屋がプレミアリーグデビューを果たし、マルコス・アロンソがベンチスタートとなった以外は、いつもの顔ぶれです。立ち上がりの2分にペドロが自陣で奪われたショートカウンターと、6分に縦パスをカットされて速攻を喰らったシーンは、いずれもジョシュア・キングにフリーで持ち込まれており、今思えば後半のゴールラッシュの予告編でした。直後、カンテが右のペドロに展開すると、クロスがファーに流れて飛び込んだコヴァチッチのヘッドがクロスバーにヒット。これが決まっていたら、逆の結果になっていたかもしれません。
アザールやペドロがドリブルで斬り込んでミドルを放つシーンはありましたが、チェルシーの攻撃は単調で、人数をかけて崩す試みがありませんでした。ボーンマスはひたすら速攻狙い。34分に左からジョシュア・キングが上がり、ライアン・フレイザー、デヴィッド・ブルックスと横につないだアタックは、彼らがめざすアプローチのひとつだったのでしょう。直後のCKから右に展開し、スティーブ・クックのクロスをジョシュア・キングとデヴィッド・ブルックスがヘッドで連打したチャンスは、ナタン・アケの手前でケパがキャッチしました。39分にアスピリクエタが左足で巻いたミドルはGKボルツが右に弾き出し、アザールの左足シュートも控えGKがキャッチ。0-0で終わった前半、チェルシーの脅威は遠めからのシュートだけでした。
カウンターの中心となっていたジョシュア・キングが、47分に左サイドでボールをキープ。チェルシー守備陣は戻っており、得点の予兆はありませんでした。ボーンマスは、ここから一気にペースアップ。縦パスを受けたライアン・フレイザーがボックスの左脇に流れたデヴィッド・ブルックスに浮き球を通すと、オフサイドを主張したリュディガーは足を出さず、マイナスのグラウンダーが中央に転がります。走り込んできたのは、つい先ほどまで左にいたジョシュア・キング!右足のボレーに、ケパは反応できません。フットボールの極意のひとつは緩急だとあらためて感じさせる見事な連携でした。
1点を追う展開となったチェルシー。58分にペドロがラインの裏に浮かし、カンテがボルツと1対1になりますが、トラップが大きくシュートを打てません。ボーンマスの2点めは63分。ダヴィド・ルイスが右に出したパスをデヴィッド・ブルックスにさらわれ、左に流れたジョシュア・キングからラインの裏に絶妙な浮き球が出ると、これをボックスに運んだブルックスが戻ってきたダヴィド・ルイスを切り返しであしらい、左足で右隅に蹴り込みました。
プレミアリーグデビュー戦で見せ場を創れなかったイグアインは、ここでジルーと交代。パスカットからのカウンターが冴えるボーンマスは、66分にもジョシュア・キングとブルックスで決定機を創出します。絶好調だったブルックスは、68分に足を痛めてジョーダン・アイブにチェンジ。3点めは74分、ケパのゴールキックでラインを上げたダヴィド・ルイスは、奪われてすぐの速攻でスタニスラスに裏を取られてしまいました。リュディガーとアスピリクエタは戻り切れず、優しいラストパスをジョシュア・キングが右隅に流し込みました。1点でも返していれば気分は変わったのですが、プレミアリーグ4位チームは終了間際の95分に4点めを奪われました。左からのFKをダニエルズにヘッドで流し込まれ、間もなくタイムアップ。プレミアリーグでチェルシーが4点差で敗れたのは、22年ぶり2度めという惨劇でした。
「おそらく私の過ちだ。私は選手たちのモチベーションを高められない監督なのだろう。わからない。なぜこうなったかを理解するのは難しい」。チームでプレイするのをやめた、11人の個人だったとサッリ監督はネガティブなコメントを繰り返していました。ご本人がいうとおり、最近増えた後ろ向きな発言は、選手たちのテンションを落とすことはあっても奮起にはつながらないでしょう。今、チームに必要なのは自信と余裕なのではないでしょうか。不利な体勢になったとき、必死に追うよりもオフサイドを主張することを優先した2人のCBに、チームの病巣を見たような気がしました。プレミアリーグ5位に転落したチームの行く末が心配です。
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