ブルーノ・フェルナンデスVSミリンコヴィッチ=サヴィッチ。マン・ユナイテッドの本命は?
8000万とも9000万ともいわれているマグワイアの移籍金を払うかどうかは微妙ですが、ブルーノ・フェルナンデスの6300万ポンド(約85億円)は問題なくクリアすると楽観視していました。スポルティングCPで公式戦53試合32ゴール18アシストという出色のスタッツを残したMFは、マルセル・カイザー監督が「クラブに引き留めるのは難しいだろう」と離脱を覚悟していた選手です。移籍金も、昨今の相場に照らし合わせれば決して高すぎるとはいえず、CBよりも先に決まると高をくくっていたディールです。
ところが、最近になって「マンチェスター・ユナイテッドは6300万ポンドを嫌っている」というニュースが流れてきています。「エクスプレス」によると、スポルティングCPは残留を想定したチームづくりを始めているとのこと。同時にイタリアから聞こえてきたのは、「ラツィオのセルゲイ・ミリンコヴィッチ=サヴィッチを獲りにいっている」というお話です。24歳になったセルビア代表の獲得交渉は近年の恒例行事と化しており、ラツィオに天文学的なタグを突き付けられて撤退するというプレシーズンマッチは、プレミアリーグの開幕が近づいていることを知らせる夏の風物詩です。
「フットボールイタリア」は、1年前は1億ポンド超だった移籍金は9000万ポンド(約121億円)まで下がっていると伝えています。マグワイア+ブルーノ・フェルナンデス+ミリンコヴィッチ=サヴィッチ=2億5000万ポンド(約337億円)。ポグバ売却が前提のように語られていた時期ならいざ知らず、既に獲得が決まっている新戦力を加えると3億ポンドを余裕で超える出費は、プレミアリーグNo.1の売上を誇るクラブといえども考えていないでしょう。サポーターとしては、マンチェスター・シティの7割に留まっている得点力を上げるべく、スポルティングCPのポルトガル代表MFを獲ってほしいのですが、クラブとしてはミリンコヴィッチ=サヴィッチが最重要ターゲットなのでしょうか。
2017-18シーズンのセリエAで35試合12ゴールだったラツィオのMFは、昨季は31試合5ゴールと数字を落としています。ポグバが残るなら、ブルーノ・フェルナンデスよりもキープ力と守備力が期待できるミリンコヴィッチ=サヴィッチのほうがバランスがいいという判断なのかもしれません。確実に獲れそうなタレントに背を向け、無謀なディールに突っ込んでいるように見えるのですが、外野にはわからない魅力と勝算があってのアプローチだと信じるしかありません。
ラツィオのクラウディオ・ロティート会長は、「ミリンコビッチ=サヴィッチは誠意と責任を示してくれている。彼はここで気分よくやっている」と放出に難色を示しながらも、「昨年は他クラブのアタックに抵抗することに成功した。しかし今年になって、別のソリューションが提示されれば、われわれはより少ない武器しか持ちえない」と高額の移籍金に抗えないクラブ事情をほのめかしています。
どうする、マンチェスター・ユナイテッド。プレミアリーグ開幕まで3週間を切っています。お買い物が上手とはいえないクラブゆえ、「三兎を追うもの一兎をも得ず」とならないか心配なのですが…。われわれは、ひたすら朗報を待ち続けるしかありません。週明けからの動きに注目しましょう。(セルゲイ・ミリンコヴィッチ=サヴィッチ 写真著作者/Эдгар Брещанов)
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