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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

鎌田大地の2発で浮き彫りになったソクラティス問題!? アーセナルは7戦連続勝利なし!

アウェイサポーターのシートには誰もおらず、シーズンチケットホルダーとシルヴァーメンバーのみの観戦となったアーセナルスタジアムは、赤い空席が目立ちます。ヨーロッパリーググループステージ第5節、アーセナルVSフランクフルト。グラニト・ジャカにとって、プレミアリーグより静かな雰囲気のこのゲームは、復帰戦にうってつけなのかもしれません。エメリ監督のスタメンは、本気度90%といったところでしょうか。GKマルティネス、DFチャンバース、ムスタフィ、パパスタソプーロス、ティアニー。中盤はダヴィド・ルイス、グエンドゥジ、ジャカ、前線にはマルティネッリ、オーバメヤン、サカが並んでいます。

本拠地で勝って首位通過を決めたいガナーズですが、序盤の主導権はフランクフルト。5分に鎌田大地が蹴ったCKはきわどいボールでしたが、チャンバースが何とかクリアしました。10分、サカがドリブルで左サイドを突破し、美しいクロスが中央に上がりますが、オーバメヤンとウィロックが重なってしまい、プレミアリーグ8ゴールのエースのヘッドは右に切れていきます。中盤でボールをさばいていたダヴィド・ルイスは、脇腹を痛めたのでしょうか。3分後にピッチに戻ったベテランは、険しい顔をしています。

15分、ガナーズの右からのCKをダ・コスタがクリアミス。右にいたマルティネッリが足元に入ったボールをダイレクトで叩くと、GKレノウが足に当てるビッグセーブで先制を許しません。直後のCKに競り勝ったマルティネッリは、ファーを狙ったヘディングをゴールライン上でフェルネンデスにクリアされ、EL4発めはならず。21分にジャカが右から上げたFKは、ヒンテレッガーのヘッドがゴールに向かいますが、レノウが必死のパンチングでオウンゴールを防ぎました。サイドを制し、押し続けるガナーズ。28分にマルティネスのパントをサカが競り、浮いたボールをオーバメヤンが頭でラインの裏に送ると、長谷部をかわしたサカの左足のフィニッシュは、飛び出したレノウが肩に当てて外に弾き出しました。

ダヴィド・ルイスは肋骨を痛めたのか、31分にグエンドゥジに後を譲ります。41分、ボックス左に入ったウィロックが自力での突破を諦め、ニアに入ってきたサカに預けると、左足の強烈な一撃はレノウがまたもセーブ。足をひねってピッチ脇に退き、すぐに戻ってきたジャカに、スタンドから優しい拍手が送られています。46分、サカのサイドチェンジが右サイドのマルティネッリに通り、グラウンダーがニアに走ったサカに通るもボレーは空振り。裏にいたオーバメヤンは、冷静にアブラハムの足元にダイレクトショットを放ち、逆を取られたレノウの足に当たったボールがネットを揺らしました。

前半終了間際にオーバメヤンのクロスを左足で叩いたジャカは、コンタクトの瞬間に体のバランスを崩して転倒。右足に痛みが残っていたのかもしれません。前半は1-0。後半の立ち上がりもアーセナルペースです。47分にマルティネッリのグラウンダーがニアに転がり、ゴール前に持ち込んだウィロックのシュートはアブラハムがスライディングでクリア。CKを蹴ったジャカにボールが戻ってくると、鎌田大地を抜き去ったセントラルMFがゴールライン際からチャンバースに完璧なグラウンダーを通しますが、右SBは決定的なボレーを打ち上げてしまいました。

55分、右からのスローインで鎌田大地にボールが渡ると、中に持ち込んでパパスタソプーロスをかわし、左足でシュート。左隅を襲った一撃にマルティネスは触れず、プレミアリーグで5戦勝利なしのクラブは同点に追いつかれました。60分、エメリ監督はマルティネッリを下げてエジルで勝負。63分にパパスタソプーロスがカウンターを仕掛けようとして犯したパスミスが、逆転ゴールの伏線となりました。左にまわったボールをコスティッチに打たれてマルティネスが指先でセーブすると、CKのクリアをトラップした鎌田大地のシュートがゴール左隅に突き刺さりました。

76分、足を痛めたムスタフィが下がってルーカス・トレイラがピッチへ。狙いなきアタックは、ゴール前に二層のブロックを築くアウェイチームを前にして、無為に時間を遣っています。なぜ、エジルが自陣に戻ってボールを受けているのか。前半は左サイドを制圧していたサカが、中央で引いているのは何をするためか。85分を過ぎると、グーナーたちが出口に向かう姿が目立ち始めます。91分、グエンドゥジの不要なイエロー。アーセナルはシュートを打つことすらできず、1-2で敗れ、公式戦7戦連続勝利なしとなりました。

昨シーズンから、ムスタフィに非難が集まっておりましたが、1ヵ月も勝利がないガナーズを見るにつけ、ソクラティス問題のほうが大きいのではないかと思うようになりました。ビルドアップはぎこちなく、前に入れるパスの精度が低く、ポジショニングミスと緩いチェックも目立ちます。一方、この試合の攻撃に目を向けると、後半のエメリ監督はあまりにも無策でした。エジルとルーカス・トレイラは、ポジションもミッションも曖昧。攻めあぐんでいる時間帯に的確な修正は入らず、逆転されてからはシュートがありませんでした。ヴェンゲルの後継者は、まっすぐ終焉に向っているように見えます。週末のプレミアリーグで18位のノリッジに敗れれば、支持を表明していた経営ボードも方針を翻すかもしれません。果たして…!

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“鎌田大地の2発で浮き彫りになったソクラティス問題!? アーセナルは7戦連続勝利なし!” への14件のフィードバック

  1. プレミアリーグ大好き! より:

    いやー、さすがにノリッジ戦をまたずに終焉だと思います。唯一の救いは裏カードが引き分けてくれたおかげで、エメリ監督の終焉がCLを目指したシーズン終焉(PLはもう4位は無理でしょう)にならなかったことですかね。

    今すぐ次の監督が見つからないなら、リュングベリに暫定を託して、選手のモチベーションを一時回復させ、EL最終戦をしっかりとまとめあげること(4点差以内の負け?)です。

    話しててこれELなんだよなーと情けなくなりますが、今チームができることはそれくらいでしょう。多分。

  2. ぐなです より:

    どんなホラー映画よりもホラー。
    どんな悪夢より悪夢。

    ヴェンゲルの後任という大役を務めてくれたエメリにこんなことは言いたくないのですが、監督を交代して良かった点というものが本当に見当たらなくなってきました。
    理論的なデータサッカーはどこで無くしてしまったのでしょうか。

  3. ガナユ より:

    最近ソクラティス問題を前にもコメントさせていただいたのですが、ムスタフィって実はこの問題を解決する存在なんじゃないかと思うようになってきました。

    自陣内でドリブルして決定機作られるよりはマシかなと。

    ヴェンゲル、ファギーの長期政権の後釜は本当に難しいのだと再認識させられてます。

  4. トレンド#エメリアウト より:

    消化試合に主力投入
    ぐっだぐだで粗いフランクフルトにお付き合い
    黒い服→灰色の服
    怪我人続出
    CBジャカ
    終了時のブーイングが一番の盛り上がり
    こんなのアーセナル以前にサッカーではない

  5. プレミア より:

    エメリが酷いのを差し引いても
    ピンとこなかったフランクフルトの中でチャンスをしっかりと結果に変えて2発決めた鎌田を褒める人が居てもいいと思うんだけどなぁ

  6. アン より:

    ソクラティスは昨年から疑問でしたがね。
    足元なく、スピードがない、ラインを高くすることも、最終ラインからの組み立ても難しく。典型的なクラシックなCB。アーセナルには明らかにハマらないタイプですね。

  7. ひとっちゃん より:

    ソクラティスに問題があることは既に昨シーズンから明白でしたよ。
    それに似たような問題があるCBのベテランソバージュを連れてきて、まだまだ頼れるキャプテンに愛想つかれて出て行かれたのでは、守備が改善するわけはありません。そのベテランソバージュは今日ボランチに入ってましたが、捌きはできたかもしれませんが肝心の守備について軽いのなんのって。少なくとも私にはそう見えましたね。

     そんな選手を頼りにしてる指揮官は、最も機能していたマルティネッリを下げ、トップ下じゃなく右サイドにエジルを入れ、決定機外しまくりの若手二人は最後まで使い続けました。ボランチも攻守に足りない物ばかりの若いソバージュに交代させており、自ら試合を敗戦に導いたみたいなものでしょ。

     私は、ほんとにほんとに解任待ったなしと思いますね。

  8. プレミアリーグ大好き! より:

    他サポ「ソクラティス問題ってなに?」
    グナー「もちろんフィロソフィーの話だけど何か」

  9. プレミ より:

    私はグーナーではないので中立的な意見なのですが、今のガナーズを見ているとクラブが一枚岩になってないなって思います。
    エメリのサッカーは謎采配もあり、おもしろくもなく結果が出ていないのでサポーターの不満もわかります。ですが、エミレーツをガラガラにしたり試合のたびにブーイングをするというのはあまりに敬意を欠いているんじゃないかと感じます。
    同じく近年不振のユナイテッドや監督がコロコロ変わるチェルシーでさえもスタジアムがガラガラになったり、ブーイングが毎試合起こるなんて状況は見たことありませんし。
    ガナーズが仮に監督解任して、しばらくうまくいったとしても最終的にはまた今と同じような光景が広がるんだろうなって気がします。
    ベンゲル最終年ですら起こったことですし。

    私はグーナーではありませんが、昔からのプレミアファンとしてガナーズにはやはり強いチームであってほしいので、フロントとサポーターが同じ方向に進んでいけるような改革をしてほしいですね。

  10. プレミアリーグ大好き! より:

    いやってか前半チャンスはずしすぎでしょw

  11. davinci より:

    アーセナルサポーターの名誉のために言っておきますと、スタンドに空席が目立ったのはアウェーのフランクフルトサポーターが無観客処分になったのと、それに伴いアーセナルホーム席が販売停止(フランクフルトサポーターが紛れ込むのを防ぐため)になったためです。

  12. エミリー より:

    去年までは、何試合かに1つくらいこういう試合があって、それの積み重ねがCL圏争いに敗れた原因となっていましたが、もはやデフォルトで弱くてだらしなくなりました。
    何だか、監督も選手もなんだかなあで、年間シートのチケットを破り捨てた方がいるというニュースを聞いて、同情を禁じ得ないですね。
    今年は10位で終われれば、大したもんだと思いますね。

  13. 海苔助 より:

    流石にサポーターのムスタフィ待望論は一貫性が無さすぎるかと
    いかにスタンドのノイズと戦うのか
    "Arsene knows"で全部黙らせられたベンゲルは偉大だったなと思います
    私案なのですが、先頃MLSからフリーになった神様だか王様に、白紙の小切手切るのはいかがでしょうか?
    精神的支柱にも、若手の手本にもピッタリだと思われます

  14. stotina より:

    8さん
    うまい笑

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