圧巻の記録、必然の選出。12月月間最優秀選手はスアレス、監督はペジェグリーニ!
スアレス爆発のきっかけとなったのは、12月4日のノーウィッチ戦でした。この試合のスアレスは、ロングシュート、ボレーシュート、ドリブルシュート、直接フリーキックと、その多彩な才能を十全に発揮して4ゴール。これで波に乗った天才は、ウエストハム、トッテナム、カーディフと3試合連続で2発を決め、トッテナム戦ではヴィラス・ボアス前監督解任の導火線役を果たす格好となりました。
既に完成されたストライカーでしたが、今季に入って、また一段と成長を遂げていますね。明らかにクオリティが上がったのは、直接FKと人を使うプレイです。10ゴールもさることながら、4アシストを挙げて若い選手たちを盛り上げた効果も絶大でした。負けはしたものの、マンチェスター・シティ戦では、自らはやや後ろに引いてDFをつり出し、スターリングやコウチーニョの飛び出しを演出するというオトナのプレイを披露しました。「マンチェスター・シティ戦とチェルシー戦で得点できなかった」ことを批判する向きもあろうかと思われますが、1点を争うプレミアリーグ上位対決で、チームの勝利のためにあえておとりになった老獪なプレイを褒めてもいいのではないでしょうか。1ヵ月でゴールとアシストを14もマークした選手を、点を獲れなかったゲームだけ見て安易に非難するのはどうかと思います。上位同士のゲームで、簡単にハットトリックなど決めようものなら、それはメッシやクリスティアーノ・ロナウドの上をいく化け物です。
そしてマンチェスター・シティの23ゴールも素晴らしいのひとことです。強いなと思って見ていましたが、あらためて記録をひもとけば、11月10日のサンダーランド戦以来、2ヵ月負けておらず、勝ち点を落としたのはアウェイで引き分けたサウサンプトン戦だけなんですね(マンチェスター・シティがサンダーランドに負けていたのを思い出すと、わがチームのキャピタルワンカップ準決勝・緒戦完敗の傷も癒えます)。「12月は7勝1分け」のうち、プレミアリーグでは6勝で、そこにあのチャンピオンズリーグでのバイエルン・ミュンヘン戦の大逆転勝利が加わります。あくまでも、月間最優秀監督の表彰はプレミアリーグが対象となりますが、世界王者を打ち破った12月にペジェグリーニさんがリスペクトされるとなれば、ライバルクラブのサポーターとしても気持ちよく拍手を送れます。
アーセナル戦で6点奪ったように、波に乗ると4~5点は軽く積み上げてしまう爆発的な攻撃力はもちろん魅力的なのですが、彼ららしいのは「11失点」のほうかもしれません。私は、開幕前に「マンチェスター・シティは守備に問題を抱えているのでプレミアリーグ4位以内に入れない」と予想したのですが、「2点獲られたら3点獲るからいいでしょ!」と返されたようで、1試合平均3点という圧倒的な得点力を見せつけられれば、もう口を開けて見ているしかないですね。これからまだまだ何が起こるかわからないとはいえ、どうやら私の順位予想は惨敗に終わりそうです。「8試合で失点1」などという完璧さを見せつけられたら沈黙するしかありませんが、「ハートとナスタシッチのミスでヒヤヒヤの勝ち点3!」ぐらいでやっておいてもらえれば、挑戦する側もやる気になるので、勝つにしてもちょっとしたスキは残しておいていただければと思います。いや、次は負けませんよ。ホントに。
そういえば今回、マンチェスター・ユナイテッドのモイーズ監督がエントリーされていたようです。もう、これは「うわ、やめてくれ!」としかいいようがありません。ツイッターやSNSでは、ライバルクラブのサポーターのみなさんは、この話題で盛り上がっちゃってるんでしょうね。プレミアリーグ4勝1分け2敗という数字だけ抜き出せば、悪くないように見えるものの、ホームでしばらく負けていなかったエヴァートンとニューカッスルに連敗した最悪の月に、最優秀監督賞候補はないでしょう。なぜ、6勝1分け1敗のモウリーニョ監督とペジェグリーニ監督のマッチレースにしておいていただけなかったのでしょうか。プレミアリーグの関係者のみなさん、冗談にもほどがあります。…ああ、また悔しくなってきました。来月、ルーニー、香川真司、ファン・ペルシあたりが最優秀選手を獲ることを祈ります(3連敗スタートの今月は諦めてます)。あ、監督賞のほうは、当面いいです。すみません。来季にでも、お声がけいただければ。
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