クリスティアーノ・ロナウドさん、2回めのバロンドール受賞おめでとう!だが、しかし…。
とまあ、愚痴(というより負け犬の遠吠え!?)はひとまず置いといて、この賞について、ふたつばかりいいたいことがあります。ひとつめは、「来年以降、投票は2013年が完全に終わったこの時期に締め、年明け発表としたほうがいい」ということ。もうひとつは、「選考方法を見直しませんか?」という提案です。
ひとつめはシンプルなお話で、2013年の年間表彰なのに、当初の投票締切りが11月末だったのには、毎年のことながら違和感がありました。表彰の意味と公正さ、明確さを担保するうえで、年間という期間設定と運用が合致していることは重要です。FIFAクラブワールドカップという、サッカー界にとってワールドカップの次に重要視させようとしている大イベントがある12月の活躍を評価する視座が、実態的になくなっているという状況は改善すべしだと思います。
そして、ふたつめのほうは「記者投票はいいとして、監督や代表チーム主将の投票という方式は、妥当ですか?」という問題提起です。この投票は各々上位3名を選ぶ形になっていますが、今回のバロンドールでは、コロンビア代表のペケルマン監督と主将のマリオ・ジェペスは同国のエース、ファルカオを1位に選出。ドログバもヤヤ・トゥレを1位に選ぶなど、「出身国もしくは関与している国のヒーローを必ず1位にする」という考え方が、一定の範囲で流通しています。また、もうひとつあるのは、アルゼンチン代表キャプテンのメッシがイニエスタ、シャビ、ネイマールを並べ、エトーがアザールを推したように、「自クラブの選手をプッシュする」という選び方です。これらはいずれも、「選手も監督も、見ていないゲームや対戦していないリーグの選手は選べない」「だからこそ、監督や選手にフェアな選考は期待できない」という、現場が選ぶことの限界を示しているのではないでしょうか。
たとえばプレミアリーグには、PFA(プロフットボール選手協会)選出による最優秀選手賞がありますが、これは「プレミアリーグの選手による投票で、基本的には同じ情報が流通しており、相互の対戦回数もカップ戦を入れてもほぼ2~3回」という一定の公正な環境が用意されたうえでの選出なわけです。ところがバロンドールにはこの前提がないため、往々にして「自国の推しメン+活躍しているという情報や噂が聞こえてきやすい選手」というミーハーに近い投票が多くなります。そうなると、長谷部誠にはスアレスは選べず、トルコ代表主将でスペインのアトレティコ・マドリード所属のアルダ・トゥランなら、元レアル・マドリードのメスト・エジルと、クリスティアーノ・ロナウド、メッシを選ぶのがせいいっぱいで、ピルロやイブラヒモヴィッチの名前は出てきません。さすがに、厳しくないですか?この選考方法。
やはり、権威と格式が重要な世界最高峰の表彰は、世界中の指定マスコミのベテラン記者による投票ならびに議論のみ、としたほうがいいのではないでしょうか。「今回は代表でもクラブでも出色の活躍をしたクリスティアーノ・ロナウドで世界が超納得!」だからこそ、見直すなら今のうち、とも思うのです。特にワールドカップイヤーは、来年の夏をいい雰囲気で迎えたい代表監督が自国推ししやすく、他の年よりいびつになりがちです。私が叫んでも到底届きませんが、FIFAの関係者の方々、ぜひご一考を!!
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毎日更新お疲れさまです
投票方法もそうですが自分としては選手からもいわれているポジション別の投票というものをとってもらいたいですね。
どう考えてもサッカーの性質上得点を取る選手が目立ってしまうのは仕方ないと思うのですがCBやGKなどいなくてはチームが成り立たない偉大な選手がいると思います。
そのような選手が晴れ舞台に立てないとゆーのは自分としては納得がいかないといったところですね。
全盛期のチャビなど選ばれないのがおかしいじゃないかと思ってました。
まあ娯楽の一面なのでそこまで重く考える必要はないと思うのですが……
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ウィルシェアさん>
難しいところですね。「年にひとり」だから価値と権威がある、という面もあるので。「FW、MF、DF、GKの最優秀を選んで、そこからひとり、バロンドールを決める」というのもいいかもしれません。