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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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【Tottenham×Crystal Palace】エリクセン&デフォーで決着!チャンスを活かせずひび割れた「水晶の宮殿」。

シャーウッド体制になってからというもの、好調を持続しているトッテナム。今の調子でましてやホームで、プレミアリーグ降格争いど真ん中のクリスタル・パレスには負けないだろうと、観戦の優先順位を思いっきり落としていました。すると案の定、エヴァートンともども2-0完勝。ほら、やっぱり…と思いつつ、やはり気になって録画を観たのですが、危なかったですね、前半。クリスタル・パレスは、8分にシャマフが勝ち取ったPKという思わぬ大チャンスを、何を焦ったのかセインツから来たジェイソン・パンチュンが左に大きく外してしまい、先制ならず。その後、何度かセットプレイなどからチャンスを創り、GKロリスを攻め立てますが、シュートが味方に当たるなど、どうもうまくいきません。最初の45分は、ベンタレブのポスト直撃のミドルぐらいしかめぼしいチャンスがなかったスロースターター・トッテナムは、後半になるとエンジンがかかり、50分に先制します。

自陣からのノートンのクロスを中央のアデバヨルが競って落とすと、左から入ってきたエリクセンが完璧な左足トラップとシュートを披露。電光石火の2タッチで1-0です。そして追加点は73分、移籍が決まったジャーメイン・デフォーが見せてくれました。57分に入った小柄なFWは、アデバヨルのようにポストプレイがうまく、フィジカルが強いFWのまわりを衛星的に動き回るとその実力を発揮します。62分にもスルーパスを左サイドで受けて、惜しいシュートを放っていたデフォーは、中央からのアーロン・レノンのパスをゴール前で受け、右に流れてDF2人をかわすとGKの右手をかすめるクロスのシュート!この一発で、既にヒビが入っていた「水晶の宮殿」は、完全に打ち砕かれます。前半に点を奪えていれば、違う展開もあったかもしれませんが、アウェイで戦う下位クラブが、チャンスを自ら放棄しては勝てるわけがありません。

あらためて思いましたが、今季のプレミアリーグにおけるトッテナムの最大の問題は、「レヴィー会長とヴィラス・ボアス前監督が一枚岩になっていなかったこと」ですね。フロントが動いて獲ってきた選手と、現場がやろうとしているサッカーに大きなズレがあれば、選手のポテンシャルなりに勝ち点は積めても、未来が見えなくなるのも無理はありません。それでもプレミアリーグ開幕当初は、何とか勝っていたので判断が難しくなりましたが、どのみち解任は回避できなかったでしょう。組織論的にいえば、「トップのいうことを聞けず、トップを説得することもできない部下はクビになるしかない」というお話ですし、後任が違うアプローチで早々に答えを出してしまった今となっては、なおのこと「監督解任は正解だった」といわざるをえません。

長いリーグ戦なので、これから何が起こるかわかりませんが、シャーウッド新監督には、その力量を存じ上げずに就任直後に疑義を呈したことをお詫び申し上げます。今季、最終的にプレミアリーグ4位以内で着地できるかどうかはともかく、少なくともこの短期間に、ここまでチームを立て直したことを称賛したいと思います。そしてレヴィー会長には、「大成功とまではいえないけれど、悪くない補強でしたね」といいたいですね。一部には、「無駄な金を遣いまくった」という辛辣な評価もあるようですが、現状、本当に厳しいのはラメラぐらいではないでしょうか。天才エリクセンは、不在になるとチーム力が落ちるくらいの大ヒット。パウリーニョ、キリケシュもOKで、ユーティリティが高くて使い勝手のいいカプエやシャドリは、まだ結果は出せていませんが、今後に期待できるでしょう。何だかんだありながらも、チャンピオンズリーグ出場権に勝ち点2差のプレミアリーグ6位で踏ん張れています。トッテナムの真価が問われるのは、まさにこれからです。

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“【Tottenham×Crystal Palace】エリクセン&デフォーで決着!チャンスを活かせずひび割れた「水晶の宮殿」。” への1件のコメント

  1. makoto より:

    やはり、ソルダードとはなんだったのかというお話になってしまいます

    彼が十分実力の有る選手であることはリーガで証明されています
    が、使いこなせないならば3000万でとってくる必要は無かったw
    同じ3000万で、他の選択肢は無かったのかという話になります
    (某水色のチームは3000万でヴィオラからとって来た逸材を干しているとかww
    是非トレードしたいwww)

    この出来ならば、アデの隣にデフォーを並べる方が機能しますし
    何よりデフォーがいなくなった後が不安です

    で、その時にラメラは必要になると思う訳です
    彼が素晴らしい才能を持っていることは間違いありません
    必要なのは出場機会とプレミアに慣れる時間です
    正直、ラメラは来季以降に期待していたのですが
    デフォー放出と2トップへの変更により、状況は変わりました
    本来ウィンガーの彼を1トップに置くことは出来ませんが、アデの隣ならば話は別です

    僕はまだラメラへの期待を捨てていませんし、
    "ある意味"今後の(今シーズンに限らず)スパーズの命運を握る重要な要素だとも思います

    アデの調子が続く間にどれだけチーム状態が上がるかにかかってます

    —–
    スパーズ推しさん>
    ラメラの才能を疑っていない、という点については私も同じです。過去の記事では、基本的に彼の才能を肯定しているので、あくまでも「現状は厳しい」というだけだと思ってます(今回の記事でも、そこまでいったほうがよかったかもしれませんね。誤解させてしまったのならすみません)。ソルダードについても、レドナップスタイルの縦に速いサッカーを徹底し、攻撃時の約束ごとを作れば、充分機能するという認識なのですが、いかがでしょうか。彼もまた、ヴィラス・ボアス時代よりもシャーウッド体制のほうがより期待できると思います。

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