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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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【MAN.CITY×Cardiff】消化不良のエティハド・ボコボコ劇場!? マン・シティ、珍しく4点しか獲れず!

「エティハド・ボコボコ劇場」、今回のゲストは、サンダーランドやウエストハムと、プレミアリーグ最下位を争うカーディフ御一行様です。スウォンジーとウェールズナンバーワンを争う彼らは、中国系マレーシア人オーナーのヴィンセント・タンがチームカラーを青から赤に変えるという荒業に出てから、何かとモメ事も多く、つい最近、監督交代があったばかり。不振のチームをどう立て直すか、現役時代はマンチェスター・ユナイテッドで活躍したオーレ・グンナー・スールシャール新監督の手腕が問われます。

カーディフは8月に、フレイザー・キャンベルの大活躍で、マンチェスター・シティを逆転で下すという今季プレミアリーグ最大のジャイアントキリングを演じました。その後、エヴァートンやマンチェスター・ユナイテッドとホームでドローに持ち込むなど、奮闘していたウェールズの雄でしたが、前節は降格争いのライバル、ウエストハムに0-2と完敗。最近1ヵ月はホームで勝っておりません。逆にマンチェスター・シティは、今季の「アウェイで勝てない病」を最初に植え付けられた相手となれば、まさに100倍返しモードでしょう。もはやこのゲームは、「マンチェスター・シティが何点奪って勝つか」にしか興味が湧きません。

それにしても、凄まじい前半でした。開始すぐに、左サイドでダヴィド・シルヴァがフリーになり、ラストパスにジェコが倒されあわやPK、このこぼれ球をGKと至近距離でフリーになったヘスス・ナバスがシュートしてわずかに左に外れる…と、守備的な試合なら45分かけて起こる出来事が、15秒のうちに展開されます。この後、DFの外を巻いたジェコの巧妙な左足シュートはGKマーシャルがいい反応を見せブロック。スルーパスに抜け出したヘスス・ナバスの高速グラウンダーのクリアが枠に向かい、マーシャルはまたもぎりぎりのところでオウンゴール回避。そして14分…と、ここまで書いてまだ14分なのが驚きですが、「ようやく14分」といったほうがいいでしょうか。マンチェスター・シティの先制点、今季公式戦100ゴールめが決まります。左からゴールライン際までえぐったダヴィド・シルヴァのラストパスを、左足で決めたのはジェコ。彼がシュートをダフったため、転々とするボールをゴールラインぎりぎりでDFがクリアし、ゴールラインテクノロジーが「今のは入っている」とレフェリーをサポートするという、現代サッカーらしいおまけつきの一発でもありました。

これで、マンチェスター・シティはゴール量産モードに入った…と思いきや、29分のゴールは、カーディフの同点ゴールです。決めたのは、この日たったひとりでマン・シティDF陣を翻弄していたクレイグ・ヌーン。右サイドでボールを受けた彼は、ペナルティエリア内をドリブルで中に切れ込み、プレミアリーグ屈指のCBコンパニをあっさりかわして、ニアサイドに完璧なシュート!カーディフサポーターを熱狂の渦に包みますが、その喜びの賞味期限は、わずか4分でした。33分、中盤でボールをカットしたヤヤ・トゥレが、右足アウトにかけた絶妙な縦パスをジェコにフィード。DFを引きずりながら、ジェコはゴール前でシュート態勢に入りますが、これはDFがつま先でカット。しかしこぼれた弱いボールに反応したのは、カーディフDFではなくヘスス・ナバスでした。前半は、2-1で終了。ネグレドがきちんとシュートを決めていれば、もう2~3点は軽く入っており、「たったの4点」で終わることもなかったでしょう。

そして後半も、「マンチェスター・シティの怒涛の攻撃VSクレイグ・ヌーン」の図式は変わりません。61分に、ペナルティエリア内でのポストプレイから抜け出したダヴィド・シルヴァのシュートが右に外れ、直後にヌーンのシュートをGKハートが横っ飛びでセーブするなど、夏に続いて今回もカーディフは大健闘です。マンチェスター・シティは、ヤヤ・トゥレが自陣から持ち込んでアグエロとのコンビネーションで左足シュートを決め、勝利を決定づけるために76分も時間を費やしてしまいました。この3分後に、アグエロがゴールを決め、4-1。カーディフは、終了直前のCKにFWフレイザー・キャンベルが飛び込み、マンチェスター・シティからの今季自身3点めを決めますが、時すでに遅し。とはいえ、プレミアリーグ首位のアーセナルが6点を喰らった魔のエティハドで、4-2なら上々でしょう。

しかしまあ、マンチェスター・シティは相変わらず失点しますね。得失点差38はぶっちぎりのトップなのに、アーセナルやチェルシーとダンゴ状態の2位なのは、彼らよりも失点が多く、ゆえに負け数が多いことに起因しています。それでもここは、DF補強などして点を獲られないつまらないチームになるより、引き続き「大量得点&大量失点」で走っていただいたほうがおもしろいでしょう。チャンピオンズリーグのバルセロナ戦で、アウェイ0-3、ホーム6-2で勝ち抜け、なんて彼ららしくて盛り上がりますよね!

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