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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

やはり口火を切ったのはモウリーニョ!誰もが思っていた「マンチェスター・ユナイテッドは…」

慎重かつ論理的な物言いではありましたが、やはり、誰もがいいにくいことを明快にいってくれるのは、チェルシーの指揮官、ジョゼ・モウリーニョさんです。ちなみに彼は昨日、長年にわたって不調だった肘の手術をしたそうで、チェルシーの故障者はわれわれが把握していたより1名多かったという事実が判明したばかりですが、術後の調子はいかがでしょうか。もとい、そんなモウリーニョさんは、日曜日のプレミアリーグ、マンチェスター・ユナイテッド戦に勝利した後のインタビューで、ついにこのことについて言及しました。

「マンチェスター・ユナイテッドは、(プレミアリーグ首位の)アーセナルに14ポイント差があり、マンチェスター・シティに13ポイント、私たちにも12ポイントのギャップがある。この事実をデヴィッド(モイーズ監督)に伝えても、彼は動じないだろう。このうちの1チームを抜くことは可能かと聞かれれば、私はイエスと答えるよ。でも、この3チームをすべて抜くとなると、3チームとも崩壊するような状況が必要となる。マンチェスター・ユナイテッドのプレミアリーグ優勝は、もう難しいだろう」

…こんなこと、わざわざいわないほうがいい、と考える人のほうが圧倒的に多いでしょう。古今東西、スポーツの世界において、「自分たちは優勝だ」「敵は弱い」といった種類の発言で相手を刺激すれば、得することのほうが少ないのですから。日本人にとって最も有名なのは、「巨人はロッテより弱い」と口を滑らした選手がいたために(かどうか、実際の因果関係は不明ですが)、3連勝して王手をかけていた日本シリーズを失った近鉄バファローズ(当時)のエピソードでしょう。プレミアリーグ関係者で、近年いちばん慎重だったのは、昨季までマンチェスター・シティの監督をしていたマンチーニ氏ですね。優勝した年ですら、彼はオフィシャルには「マンチェスター・ユナイテッドは強い」「われわれにはチャンスはない」と言い続け、最後の最後まで相手が気合いが入るようなことはいいませんでした。

ところが、そんなことを気にしないのがモウリーニョさんなわけですね。無用な舌戦を避けるべく、終始ロジカルな表現を崩さず、ではありますが。誰もが心のなかでは思いながらも、決していうまいとしていたコメントです。「あああ、いってもうた!」という感じですね。ちなみに、同じ日の夜、マンチェスター・ユナイテッドのモイーズ監督は何をいっていたのか。ざっと紹介すると、こんな内容です。

「私の仕事はプレミアリーグ首位フィニッシュをめざすこと。われわれはそのための努力を続ける。”次戦も勝利をめざす”というよりほかはなく、気の利いた言葉などない。(中略)今日はチェルシーとわれわれの間に大きな差があったとは思わない。違いは2つのセットプレーだけだ

…それが大きな違いなんすよ!とツッコミたくなりましたが、まあ、顔面蒼白だったわけです。うーん…。ゲームで負け、チェルシーサポーターには「モイーズ続投せよ」のチャントを飛ばされ、試合後のコメントもあちらのほうがおもしろくて、1度に勝ち点9ぐらい失ったような気分です。いや、茶化して書いていながらも、実はホントに悔しいのですが、モウリーニョ発言が好きというのが一方にありまして、これもまた、通り過ぎることができなかったのだとご理解ください。

そういえば、モウリーニョ監督は、「マンチェスター・ユナイテッドには、できればプレミアリーグ上位対決に勝ってほしい。われわれが戦うことはもうないわけだからね」ともいっていたそうです。なるほど。自分たちはチャンピオンズリーグ以外で当たる可能性はないので、これからシャカリキになってもらっても一向に構わない。むしろ、がんばってくれ、というわけですね。ああ、やっと、このタイミングで発言した趣旨がわかりました。…その手に乗るか!といいたいところですが、プレミアリーグ4位を獲るためには、死に物狂いで勝つよりほかはなく、彼の思惑を拒否するゆとりは、われわれにはありません。アナタにいわれなくても、上位対決は勝ちますから、黙っといてください!

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