【Arsenal×Sunderland】ジルー、ロシツキ…チャンピオンズリーグにいてほしかった男たちのゴールショー
ポドルスキが縦に入れたボールを、ペナルティエリア外にいたロシツキがダイレクトでウィルシャーに流し、ドリブルで中央を破る姿勢を見せたウィルシャーがDFを引きつけながら軽く落とすと、ジルーはフリー。左足でコースを狙ったシュートにマンノーネは対応できず。アーセナルらしい見事なパスワークでした。
1-0となった後も一方的なアーセナルペース。ダイレクトパスをつなぎながらボールを支配し、中央が厳しいとみるとサイドにいるサニャ、ポドルスキを使い、サンダーランドに揺さぶりをかけます。8分にはカソルラが中央突破から左足ミドル。20分にはポドルスキ、29分にロシツキと、遠めからではあるものの次々とシュートを放ち、サンダーランドは攻撃の糸口すらつかめません。それでも、スコアは最少得点差のまま変わらず。アウェイチームはここを我慢して、ベンチに控えるラーション、ジャッケリーニ、スコッコを活かして後半勝負に持ち込めれば勝ち点の行方はまだわからなかったのですが、31分に痛いミスから追加点を失ってしまいます。
GKマンノーネからのスローを右サイドで受けたのは、1月にアルゼンチンのエストゥディアンデスからプレミアリーグに参入してきたDFベルヒーニ。前からプレッシャーをかけられ、いま一度GKに戻そうと出した不用意なバックパスを狙っていたのはジルーです。マンノーネの動きを見ながらボールを呼び込むと、GKの泣き所の足元を狙ってダイレクトで左隅に流し込んで2-0。この一発でサンダーランドのDFラインは動揺し、42分にもアーセナルの真骨頂である美しいパスワークから試合を決める3点めを奪われます。
起点は右サイドのロシツキ。縦が難しいとみて、中にいたカソルラに戻すと、そこからウィルシャーを経由したボールをロシツキがもう一度受け、ジルーとのワンツーであっという間にGKと1対1。ロシツキが選んだフィニッシュは、足元に飛び込んでくるマンノーネを軽くかわすチップキック。こうなると、サンダーランドはノーチャンス。あまりにも重い3点差。エミレーツのスタンドでチャントを鳴らすグーナーの興味は、もはや勝負ではなく「あと何点積むか」です。
それでも後半に入り、サンダーランドは少しでもマイナスを取り返そうと反撃に出ます。角度のないところから放った49分のボリーニの強いシュートは、GKシュチェスニーがセーブ。後半頭から入ったラーションとジャッケリーニは、なぜスタメンで使わなかったのでしょうか。この2人を中心に、最初の10分はサンダーランドペースです。しかし、56分に次の1点を決めたのは、またもアーセナルでした。CKをどフリーで叩いたのはローラン・コシールニー。完璧なシュートだったからか、決めた後のパフォーマンスは珍しくハイテンションです。
ここからのアーセナルは、次戦に疲れを残さないよう、ただ時間を遣うことだけに専念します。キ・ソンヨンに決定的なシーンを創られ、81分にはシュチェスニーのパンチを拾ったジャッケリーニに豪快なロングシュートを決められますが、反撃もそこまでで4-1。67分に足を気にしながらフラミニとチェンジしたコシールニーの状態が気になるくらいで、何の問題もない会心の勝利でプレミアリーグ2位をキープ。アーセナルにバイエルン・ミュンヘンに負けた後遺症はありません。
あらためて思いましたが、バイエルン・ミュンヘンとのチャンピオンズリーグに、気持ちが強いジルーとロシツキがいれば、また違った展開があったかもしれませんね。敗戦直後のこの重要な試合をアーセナルのものにしたのは、チャンピオンズリーグに出なかったエースとベテランでした。世界王者とのゲームは、ヤヤ・サノゴには明らかに荷が重く、不調のエジルや横パスが多かったカソルラよりも、ロシツキの組み立てのほうが確実にボールは前に進んでいたでしょう。終わったことをどうこういっても仕方ないということは理解しつつも、3日前と同じエミレーツで戦ったアーセナルの攻撃はあまりにも鮮やかでした。ミュンヘンでは、ぜひ彼らをスタメンで使いましょう。いかがですか、ヴェンゲル監督!
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いいことかくなー。感動
プレミア大好き!さん>
ありがとうございます!これからも精進いたします!