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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

【Crystal Palace×MAN.UTD】格段に広がった攻撃の幅…しかし、プレミアリーグ上位にこれで勝てるか!?

クロスをただ放り込むだけだった、あの忌まわしきフラム戦に比べれば、随分よくなったと思います。久しぶりにプレミアリーグの舞台に復帰したフェライニが再三ゴール前に飛び出すことで、サイドのエヴラやマタの選択肢を増やし、攻撃の幅を広げます。マタが中央に出てくると、ダイレクトパスを絡めた攻撃が発動し、これが中央をただ固めようとしていたクリスタル・パレスのDF陣の対応をより難しくしました。

今までより得点の匂いがする局面は創れていたものの、相変わらずおとりの動きや3人めが絡んでいくような連動性には乏しく、アーセナルやマンチェスター・シティのパスワークと比べると見劣りします。得点も、エヴラの突破が呼んだPKと、ルーニーの素晴らしいボレーという個人技によるもの。DFラインも、再三17番のマーレーをフリーにしてしまうことで危なっかしい状況を招いており、まだまだ安定しているとはいえません。0-2で勝ち、先の戦いに希望はつながりましたが、残された課題もあらためて明確になった、そんなマンチェスター・ユナイテッドの戦いぶりでした。

前半は、サポーターとしては多分にイライラさせられる展開です。6分にファン・ペルシとヤヌザイのワンツーからヤヌザイが狙いますが、シュートは右に外れます。この後は、エヴラの積極性とフェライニがペナルティエリア深くに入り込む動きにしかチャンスが見出せず、シュートにつながらない状況が続きます。43分には、フェライニの攻め上がりから前半最大の決定機です。ドリブルで上がった31番が裏に飛び出したファン・ペルシに縦パスを通すと、ファン・ペルシがニアに走り込んできたマタに落とし、シュートを打てないとみたマタは、左足アウトでフェライニに戻します。ゴール正面でフリーになるという大チャンスを得たフェライニは、しかし焦ったのか左足シュートをふかしてしまい、先制ならず。前半は0-0。クリスタル・パレスを圧倒しながらシュートを打てなかったマンチェスター・ユナイテッドは、勝負を後半に持ち越すことになりました。

後半も、前半と流れは変わらないながらも、押しながら決め手がないマンチェスター・ユナイテッドに対し、クリスタル・パレスが逆襲するシーンが増えてきました。49分には縦1本からの落としをパンチョンがフリーでシュートを放ち、GKデ・ヘアが正面でキャッチ。ここで先制点を奪われようものなら、チャーリー・アダムにやられたストーク戦の二の舞です。とにかくゴール…と祈るような気持ちで観ていた60分、思わぬ形でチャンスがやってきました。左からドリブルで仕掛けたエヴラが、マークに入ったFWシャマフに倒されPK。ファン・ペルシがこれを右に決めて0-1。やっと先制です。

これで余裕が生まれたマンチェスター・ユナイテッド。先制から8分後の68分には、エヴラのグラウンダーをウエイン・ルーニーがゴールの天井に刺さるかのような強烈なボレーでたたき込んで0-2。この後は安全運転で、バレンシア、ギグス、フレッチャーを投入し、勝負を決めました。信じられないことに、3週間ぶりの勝利なんですね。この間、プレミアリーグでは2分け1敗。下位チーム相手でも、やってみなければ点が獲れるかどうかわからない、という混乱からは抜け出せそうです。とはいえ、まだ1回勝っただけ。真価が問われるのは、来週のチャンピオンズリーグのオリンピアコス戦と、プレミアリーグでは次々戦となるリヴァプール戦でしょう。

モイーズ監督は、「チャンピオンズリーグで上位進出することも不可能ではない」とおっしゃっています。根拠は「2005年にリヴァプールが勝ったように、何が起こるかわからないから」だそうなので、つまり根拠はないということになりますが、きっと先週、ドバイで行ったキャンプがよかったのでしょう。先々のことはともかく、今は「勝利をひとつひとつ重ねて自信を積み上げる」ことが重要ですね。アーセナルやマンチェスター・シティのホーム敗戦で、暗くなりがちなプレミアリーグ勢ですが、来週のチャンピオンズリーグではチェルシーとともに東ヨーロッパ遠征で勝利を挙げ、侮れないところを見せつけていただければと思います。ふう。毎週、息が抜けなくて疲れます。

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