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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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シブい!プレミアリーグ4月MVPは無名のFWウィッカム、最優秀監督はトニー・ピューリス!

コナー・ウィッカムといわれて、「ああ、あの選手ね」とすぐに思い出す方は、相当なプレミアリーグマニアです。 何しろ、今季の出場試合数はわずか12試合。先発出場は7試合。サンダーランドのFWでありながら、2013-14シーズンの前半戦はシェフィールド・ウエンズディ、この2月からはリーズ・ユナイテッドと、レンタルに出されて大半の時間をチャンピオンシップで過ごしていた選手です。リーズでは5試合出場、得点なし。

ところが彼は、プレミアリーグ最下位に沈む大ピンチのサンダーランドに3月下旬に呼び戻されると、4月からはチームの救世主というべき大活躍を始めます。エティハドで無敵のマンチェスター・シティ戦で、同点ゴールと逆転ゴール。88分にナスリのシュートをマンノーネがこぼさなければ、今季最大のジャイアントキリングが実現していたゲームでした。そしてその3日後、スタンフォード・ブリッジで無敗記録を続けていたモウリーニョのチェルシー相手に、ウィッカムは同点ゴールを決め、今度こそ極上のジャイアントキリングを実現。残留争いをしていたチームに貴重な勝ち点3をもたらします。

勢いに乗ったサンダーランドは、残留バトル直接対決となったカーディフ戦を、4-0で圧勝。この試合でも先制、ダメ押しの2ゴールを決めたのは、3月31日に21歳になったばかりのコナー・ウィッカムです。トップスピードで正確なシュートを打てる期待の若手FWには、3年前にトッテナムがオファーを出していたようですが、この4月の4試合5ゴールという大活躍で、夏にはトップクラブからのオファーが届くのではないでしょうか。プレミアリーグ上位との対決でことごとく勝ち点をもぎ取り、ここ3試合を2勝1分けで走ったサンダーランドは、ようやく降格ゾーンから抜け出しました。MVP受賞は妥当でしょう。ウィッカムさん、おめでとうございます!

そして、4月の最優秀監督に選ばれたのは、トータル10年弱にわたってストークを率いて、現在はクリスタル・パレスで指揮をとるトニー・ピューリス監督です。10月まで1勝8敗と、プレミアリーグ降格最有力候補だったクリスタル・パレスは、11月になると、ホロウェイ監督を解任してピューリス監督を招へい。このチームが、数か月後にトップ10の座をニューカッスルと争うことになるなど、誰が想像したでしょうか。

ピューリス監督といえば、キック&ラッシュとロングスローで点を奪うという、ストーク時代の斬新なサッカーが有名ですが、何しろこの方は「弱者の戦い方」を知っています。守備を整備し、速攻を磨いたクリスタル・パレスは、3月末にチェルシーを叩き、4月16日にはエヴァートンからグディソン・パークで3点を奪って競り勝つなど、5連勝の快進撃。直近のマンチェスター・シティ戦には敗れましたが、4月の4勝1敗はお見事。こちらも、文句なしの受賞です。ピューリス監督、おめでとうございます!

この時期のプレミアリーグは、優勝争いもさることながら、残留に必死なクラブからも数々のドラマとヒーローが生まれますね。今週末のサンダーランドはマンチェスター・ユナイテッド、クリスタル・パレスは月曜日の夜、リヴァプールをホームに迎えます。どちらも、不穏な空気が漂う一戦。これもまた見逃せません!

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