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【Brazil2014】ワールドカップ・グループリーグ突破国予想~モウリーニョ予想と徹底比較!【後篇】

前回の「ワールドカップ・グループリーグ突破国予想~モウリーニョ予想と徹底比較!【前篇】」より続きます。私は、ワールドカップで勝ち進む国、優勝する国を占ううえでは、以下の4つのポイントが重要だと考えています。

1)開催国は絶対的に有利
(過去20大会で6回優勝。欧州か南米の大会では優勝率4割)
2)欧州の大会では欧州が優勝、欧州以外の大会では南米が優勝
(例外は前回のスペインのみ)
3)そのとき「世界最先端」といわれている国より、
「FWがずばぬけていい」「守備が完璧」といった
「1点豪華主義」の国のが優勝する。とりわけ決定力は重要
4)コンディションが悪い国、内紛が起こる国は絶対に勝てない

3と4の実例をいくつか、挙げましょう。優勝候補No.1が勝ったのは、ここ40年では2010年のスペインぐらいではないでしょうか。1982年のジーコ、ソクラテスのドリームチーム・ブラジルは準決勝にいけず。1986年、プラティニ・フランスのシャンパンサッカーはベスト8の死闘で疲労困憊し、次戦最悪のゲームで西ドイツに敗退。1990年、フリット、ライカールトのオランダは、ファンバステンがノーゴールで終了。1994年にはバッジョが最後のPKを打ち上げ、1998年のロナウドは決勝で謎の体調不良。2002年にはジダンが直前のケガ、バティストゥータも冴えず優勝候補2国がまさかのグループリーグ敗退。2006年のブラジルは、ロナウジーニョが力を発揮できずにアンリの一発でフランスに敗退。時代のトップといわれるチームでも、一発勝負の連続で頂点まで登りつめるのがいかに大変か、というお話です。

このうち、バッジョ、ジダン、ロナウドは大事なゲームでコンディションが悪く、ロナウジーニョもバルセロナでがんばり過ぎたのが不調の理由でしょう。1982年には、欧州ナンバーワンでブラジルのライバルだった西ドイツのエース、ルンメニゲがケガに泣き、1986年のプラティニは、灼熱のメキシコで完全に電池が切れ、決勝トーナメントの後半は歩いている状態でした。

内紛で有名なのは、1990年にベーンハッカー監督問題で揉め、1994年にはアドフォカート監督とフリットが対立し、フリットが直前で代表辞退となったオランダ。そして前回、国全体を巻き込んで騒動を起こしたフランスです。アフリカの強豪国がワールドカップで勝てないのは、毎回、ボーナスや規律、代表選手選びで揉めるからですね。内紛の常連はナイジェリアとカメルーンですが、今回、ドゥンビアを外したコートジボアールも、危険な空気が漂いつつあります。

さて、話を戻して「グループリーグ突破国予想」にまいりましょう。グループE~Hは、モウリーニョ氏と私の予想がかなり近くなりました。EとFは、おそらく無風ですね。では、どうぞ。

■グループE(フランス、スイス、エクアドル、ホンジュラス)
モウリーニョ予想:     1位フランス、2位スイス
偏愛的プレミアリーグ見聞録:1位フランス、2位スイス

■グループF(アルゼンチン、ナイジェリア、ボスニア・ヘルツェゴビナ、イラン)
モウリーニョ予想:     1位アルゼンチン、2位ナイジェリア
偏愛的プレミアリーグ見聞録:1位アルゼンチン、2位ナイジェリア

いくら南米といっても、エクアドルが、フランスより上にいく可能性すらあるスイスを食うことはないでしょう。中盤がいいスイスでは、シャカ、シャキリに注目しています。問題が多いナスリを切り、リベリーを負傷で失ったフランスは、それでもベンゼマ、ジルー、ポグバ、マチュイディとタレント揃い。DFとGKにもビッグネームが多く、コシールニーやサコ、サニャ、エヴラ、ロリスなど、チャンピオンズリーグやヨーロッパリーグで不振だったプレミアリーグ所属の選手が多いため、シーズンの疲れも残っていないでしょう(プレミアリーグファンとしては、半分残念ですが)。ここはフランス1位、スイス2位で順当だと思います。

グループFは、アルゼンチンの独壇場。バルサの不振で2014年の目標をワールドカップ1本にスイッチし、シーズン終盤はろくに走らないと批判されたメッシの大暴れを堪能できそうです。ミケル、モーゼス、アメオビなど、プレミアリーグでもおなじみの顔が揃うナイジェリアも、コートジボアールほどの派手さはありませんが、いいチームです。ボスニア・ヘルツェゴビナとイランでは、上位2チームを慌てさせるのも難しいのではないでしょうか。

■グループG(ドイツ、ガーナ、ポルトガル、アメリカ)
モウリーニョ予想:     1位ドイツ、2位ポルトガル
偏愛的プレミアリーグ見聞録:1位ドイツ、2位ガーナ

モウリーニョ氏がポルトガルを推すのは、私が日本を上にしたくなるのと同じかもしれませんが、百戦錬磨のチェルシー監督も、ガーナには脅威を感じているのではないでしょうか。ベスト8だった前回大会でも活躍したギャンに加え、司令塔ボアテング、ムンタリ、エッシェン、アツなどパスワークに優れた選手が並ぶ中盤は、ドイツやポルトガルに簡単にゲームを支配させないでしょう。ポルトガルは、クリスティアーノ・ロナウドが調子が上がらないとき、抑えられたときの攻撃に不安があります。プレミアリーグ屈指のGKティム・ハワードやデンプシー、ジャーメイン・ジョーンズがいるアメリカもアウトサイダーとはいえないG組こそ、まさに死の組。ドイツは負けないと思われますが、ポルトガルは最下位もあると思います。

■グループH(ロシア、ベルギー、韓国、アルジェリア)
モウリーニョ予想:     1位ロシア、2位ベルギー
偏愛的プレミアリーグ見聞録:1位ベルギー、2位ロシア

日韓ワールドカップのときの日本のような対戦相手となった韓国。前回大会までの彼らであれば、ロシアやベルギー相手に勝ち抜く可能性は充分あったと思われますが、チームとしてレベルダウンしてしまった今は難しいでしょうね。個々のタレントでは決して日本に劣っているわけではないので、チーム作りが順調に進まなかったのが悔やまれます。カペッロ監督のロシアは、全員国内リーグ所属で実力を図るのが難しいのですが、予選でポルトガルと1-0、0-1と互角に渡り合ったうえでの首位通過は、相当強そうです。私は若いタレントが多いベルギー推しですが、ここはモウリーニョ氏に負けるかもしれません。

以上となりますが、先ほど試合が終わった日本代表を観る限り、ザンビアより段違いに強いコートジボアールに勝つのは難しそうですね。とはいえ、初戦を勝ち点ゼロで終わるのと、ドローで次につなぐのは大違い。何とかゴールをもぎ取って、いい形でギリシャとの決戦を迎えてほしいと思います。

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“【Brazil2014】ワールドカップ・グループリーグ突破国予想~モウリーニョ予想と徹底比較!【後篇】” への7件のフィードバック

  1. あつお より:

    いつも楽しく読ませてもらってます!

  2. makoto より:

    あつおさん>
    ありがとうございます!毎日楽しんでいただけるよう、精進します。

  3. Joe より:

    A/ Brazil, Mexico
    B/ Spain, Chile
    C/ Japan, Greece
    D/ England, Italy
    E/ Ecuador, Switzerland
    F/ Argentina, Bosnia-Herzegovina
    G/ Germany, Portugal
    H/ Belgium, Russia

    (c) Belgium
    (2) Brazil
    (3) Argentina

    (MVP) Eden Hazard
    (GB) Romeu Lukaku

  4. makoto より:

    Joeさん>
    思い切った予想ですね。南米で欧州の国が、しかもワールドカップ初優勝したら快挙です。

  5. アルボナーズ より:

    コートジボワール

  6. ドログバ より:

    面白い予想ですね!
    ただ、コートジボワールは攻撃はイイけど、守備はザンビアより荒いです。
    ザンビアより段違いに強いってことはないと思います。4年前は手が付けられない強さでしたけど

  7. londres nord より:

    ちなみに予想
    A/ ブラジル、クロアチア
    B/ スペイン、チリ
    C/ コロンビア、日本
    D/ イタリア、ウルグアイ
    E/ フランス、エクアドル
    F/アルゼンチン、ナイジェリア
    G/ ドイツ、アメリカ
    H/ ベルギー、ロシア

    (1) ブラジル
    (2) アルゼンチン

    —–
    A ブラジル クロアチア
    B オランダ チリ
    C ギリシア コロンビア
    D イングランド ウルグアイ
    E フランス エクアドル
    F アルゼンチン ボスニア
    G ドイツ ポルトガル
    H ベルギー ロシア

    日本は、CMFとCBのセンターラインが弱いです。点は期待できないから、せめて堅守で望まないと。

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