2020.03.01 プレミアリーグ観戦記プレミアリーグ観戦記2019-20
【Watford×Liverpool】リーグ無敗は47でストップ!堅守崩壊のリヴァプールが19位に3-0惨敗!
アウェイのワトフォード戦に勝てば、プレミアリーグ史上最多となる19連勝。ジョー・ゴメスとナビ・ケイタを負傷で欠き、ミルナーもいない厳しいスカッドではありますが、先発メンバーはまずまずの顔ぶれです。リヴァプールは、プレミアリーグ19位に順当勝ちを収めて優勝に近づくことができるでしょうか。キックオフのピッチに並んだ11人を紹介しましょう。GKアリソン、DFアーノルド、デヤン・ロブレン、ファン・ダイク、ロバートソン、MFファビーニョ、ワイナルドゥム、チェンバレン。前線にサラー、フィルミーノ、マネという布陣です。
立ち上がりは、ローテンションのリヴァプール。ボールをキープできない時間が続き、サラーの裏に入ったマシナとデウロフェウに再三速攻を仕掛けられています。4分のデウロフェウのシュートは、アリソンが見切ってニアにアウト。9分には奪われた直後に誰も当たりにいかず、5対4の形を作られながらも相手のミスに助けられました。1分後、ワトフォードの右からのカウンター。ドゥクレが逆サイドのデウロフェウにつなぎ、切り返しから放った一撃はクロスバーすれすれを越えていきます。今季のレッズがこれだけカウンターでピンチに陥るのは、珍しいことです。
15分にサラーが自陣で奪われ、ワンツーでデウロフェウがアーノルドの裏を取ると、グラウンダーに走り込んだドゥクレのボレーはファン・ダイクがブロック。20分、CKのクリアを胸でトラップしたチェンバレンが、ボックス右のサラーに浮かすと、ハーフボレーはニアに外れました。3トップの運動量が少ないため、ロブレンやファビーニョが出しどころに困る姿が目立っています。プレミアリーグ首位チームのポゼッション63%は、彼らが優位であるという意味ではありません。
32分、ワトフォードに激痛のアクシデント。ファン・ダイクとの競り合いで膝をひねったデウロフェウが担架で運ばれていきます。今季プレミアリーグで3ゴールのロベルト・ペレイラはいいアタッカーですが、前任者の鋭いドリブルを期待するのは酷でしょう。40分、レッズのCKからの波状攻撃もフィニッシュで終われず、直後にイスマイラ・サールが右から打ったミドルはアリソンの頭上越えです。50分、マシナが蹴った左からのFKの二次攻撃は、ウィル・ヒューズがヘッドで送ったボールをディーニーとアリソンが競り合い、こぼれ球にディーニーが先着。無人のゴールに押し込もうとしたボールが右に逸れ、ファン・ダイクにクリアされてしまいました。
前半は0-0、シュート数は7対1。サラーとマネが機能しなかったチームについて、今季プレミアリーグで最悪の45分という表現を使っても、決して大げさではないでしょう。ハーフタイム明けに、クロップ監督はどんな修正を施すでしょうか。フィルミーノの後に受けるポイントを作る4-2-3-1が効果的なのではないかと思います。後半開始直後の46分、ロベルト・ペレイラのスルーパスでフリーになったイスマイラ・サールの強烈な左足シュートは、的確なポジショニングでコースに入ったアリソンが冷静に上に弾き出しました。
遠めからクロスを入れるようになったリヴァプール。52分にファン・ダイクのスルーパスがボックスに走ったロバートソンに通りますが、左足のシュートはフォスターがセーブ。53分、ボックス左でロングスローを受けたドゥクレがファン・ダイクをかわして折り返すと、イスマイラ・サールがプッシュしてワトフォードが先制しました。ファールとパスミスが目立つデヤン・ロブレン。60分、ウィル・ヒューズが右サイドで粘り、前にいたディーニーにつなぐと、絶妙なスルーパスがファン・ダイクの裏を襲います。アリソンと1対1になったイスマイラ・サールがチップキックを決めて2-0。今季のレッズがプレミアリーグで2点のビハインドを背負ったのは、初めてです。
クロップ監督は、失点の直後にワイナルドゥムを下げ、ララナを投入。65分にはチェンバレンをオリギに代え、サラーをトップに据えた4-2-3-1で反撃に出ます。1分後、ララナの左足シュートはポストにヒット。残り時間は20分を切りました。レッズの連勝と無敗を同時に止めたのは、イスマイラ・サールでした。アーノルドのバックパスをさらった23番がアリソンを引き付けて後ろに落とすと、ディーニーのコントロールショットが無人のゴールに吸い込まれました。
79分、フィルミーノに代わって南野拓実。クロップ監督の目線は、次の試合に向いているのでしょうか。82分、カプェのスルーパスでラインの裏に抜けたイスマイラ・サールは、左に外してハットトリックを逃しました。クロスはことごとく黄色い壁がクリア。6バックのチームには、ミドルシュートが効果的ですが、ファン・ダイクが強引に打ったのは89分になってからでした。追加タイムが終わるまで1分というタイミングで、ユルゲン・クロップがナイジェル・ピアソンを称えています。何もできなかったレッズは、プレミアリーグ無敗記録を47で止められ、史上最多連勝、シーズン無敗、無得点ゲームゼロという記録も一気に手離してしまいました。
連動性のない3トップ、簡単にカウンターを許した拙いプレス、裏を取られ続けたファン・ダイクとデヤン・ロブレン…何もかもがおかしかった驚愕のアップセット。ウインターブレイクが明けてからのレッズは明らかにテンションが下がっており、最下位ノリッジに1-0と大苦戦、アトレティコ・マドリードにオンターゲットゼロの0-1完敗、残留争いのハマーズに逆転を許す3-2辛勝と厳しい展開が続いていました。こんなに集中力がない最終ラインは、2017年10月に4-1で敗れたスパーズ戦以来です。クロップ監督のテコ入れ策は後手にまわり、ポゼッション71%というスタッツがピッチとベンチの戸惑いを表しているように感じられました。
プレミアリーグ制覇を目前にした指揮官と選手たちは、得点23失点1で10連勝と完璧だった休み前の強さを取り戻すことができるでしょうか。FAカップのチェルシー戦と29節のボーンマス戦で、いいときの自分たちを思い出せなければ、アンフィールドにアトレティコ・マドリードを招く決戦に不安を抱えて臨むことになります。ドゥクレ、イスマイル・サール、ディーニーに拍手を送りながらも、どうしても王者の自滅という評価から離れられません。何しろ相手はプレミアリーグ19位で、6日前にマンチェスター・ユナイテッドが3-0で完勝したばかりのチームですから…。
立ち上がりは、ローテンションのリヴァプール。ボールをキープできない時間が続き、サラーの裏に入ったマシナとデウロフェウに再三速攻を仕掛けられています。4分のデウロフェウのシュートは、アリソンが見切ってニアにアウト。9分には奪われた直後に誰も当たりにいかず、5対4の形を作られながらも相手のミスに助けられました。1分後、ワトフォードの右からのカウンター。ドゥクレが逆サイドのデウロフェウにつなぎ、切り返しから放った一撃はクロスバーすれすれを越えていきます。今季のレッズがこれだけカウンターでピンチに陥るのは、珍しいことです。
15分にサラーが自陣で奪われ、ワンツーでデウロフェウがアーノルドの裏を取ると、グラウンダーに走り込んだドゥクレのボレーはファン・ダイクがブロック。20分、CKのクリアを胸でトラップしたチェンバレンが、ボックス右のサラーに浮かすと、ハーフボレーはニアに外れました。3トップの運動量が少ないため、ロブレンやファビーニョが出しどころに困る姿が目立っています。プレミアリーグ首位チームのポゼッション63%は、彼らが優位であるという意味ではありません。
32分、ワトフォードに激痛のアクシデント。ファン・ダイクとの競り合いで膝をひねったデウロフェウが担架で運ばれていきます。今季プレミアリーグで3ゴールのロベルト・ペレイラはいいアタッカーですが、前任者の鋭いドリブルを期待するのは酷でしょう。40分、レッズのCKからの波状攻撃もフィニッシュで終われず、直後にイスマイラ・サールが右から打ったミドルはアリソンの頭上越えです。50分、マシナが蹴った左からのFKの二次攻撃は、ウィル・ヒューズがヘッドで送ったボールをディーニーとアリソンが競り合い、こぼれ球にディーニーが先着。無人のゴールに押し込もうとしたボールが右に逸れ、ファン・ダイクにクリアされてしまいました。
前半は0-0、シュート数は7対1。サラーとマネが機能しなかったチームについて、今季プレミアリーグで最悪の45分という表現を使っても、決して大げさではないでしょう。ハーフタイム明けに、クロップ監督はどんな修正を施すでしょうか。フィルミーノの後に受けるポイントを作る4-2-3-1が効果的なのではないかと思います。後半開始直後の46分、ロベルト・ペレイラのスルーパスでフリーになったイスマイラ・サールの強烈な左足シュートは、的確なポジショニングでコースに入ったアリソンが冷静に上に弾き出しました。
遠めからクロスを入れるようになったリヴァプール。52分にファン・ダイクのスルーパスがボックスに走ったロバートソンに通りますが、左足のシュートはフォスターがセーブ。53分、ボックス左でロングスローを受けたドゥクレがファン・ダイクをかわして折り返すと、イスマイラ・サールがプッシュしてワトフォードが先制しました。ファールとパスミスが目立つデヤン・ロブレン。60分、ウィル・ヒューズが右サイドで粘り、前にいたディーニーにつなぐと、絶妙なスルーパスがファン・ダイクの裏を襲います。アリソンと1対1になったイスマイラ・サールがチップキックを決めて2-0。今季のレッズがプレミアリーグで2点のビハインドを背負ったのは、初めてです。
クロップ監督は、失点の直後にワイナルドゥムを下げ、ララナを投入。65分にはチェンバレンをオリギに代え、サラーをトップに据えた4-2-3-1で反撃に出ます。1分後、ララナの左足シュートはポストにヒット。残り時間は20分を切りました。レッズの連勝と無敗を同時に止めたのは、イスマイラ・サールでした。アーノルドのバックパスをさらった23番がアリソンを引き付けて後ろに落とすと、ディーニーのコントロールショットが無人のゴールに吸い込まれました。
79分、フィルミーノに代わって南野拓実。クロップ監督の目線は、次の試合に向いているのでしょうか。82分、カプェのスルーパスでラインの裏に抜けたイスマイラ・サールは、左に外してハットトリックを逃しました。クロスはことごとく黄色い壁がクリア。6バックのチームには、ミドルシュートが効果的ですが、ファン・ダイクが強引に打ったのは89分になってからでした。追加タイムが終わるまで1分というタイミングで、ユルゲン・クロップがナイジェル・ピアソンを称えています。何もできなかったレッズは、プレミアリーグ無敗記録を47で止められ、史上最多連勝、シーズン無敗、無得点ゲームゼロという記録も一気に手離してしまいました。
連動性のない3トップ、簡単にカウンターを許した拙いプレス、裏を取られ続けたファン・ダイクとデヤン・ロブレン…何もかもがおかしかった驚愕のアップセット。ウインターブレイクが明けてからのレッズは明らかにテンションが下がっており、最下位ノリッジに1-0と大苦戦、アトレティコ・マドリードにオンターゲットゼロの0-1完敗、残留争いのハマーズに逆転を許す3-2辛勝と厳しい展開が続いていました。こんなに集中力がない最終ラインは、2017年10月に4-1で敗れたスパーズ戦以来です。クロップ監督のテコ入れ策は後手にまわり、ポゼッション71%というスタッツがピッチとベンチの戸惑いを表しているように感じられました。
プレミアリーグ制覇を目前にした指揮官と選手たちは、得点23失点1で10連勝と完璧だった休み前の強さを取り戻すことができるでしょうか。FAカップのチェルシー戦と29節のボーンマス戦で、いいときの自分たちを思い出せなければ、アンフィールドにアトレティコ・マドリードを招く決戦に不安を抱えて臨むことになります。ドゥクレ、イスマイル・サール、ディーニーに拍手を送りながらも、どうしても王者の自滅という評価から離れられません。何しろ相手はプレミアリーグ19位で、6日前にマンチェスター・ユナイテッドが3-0で完勝したばかりのチームですから…。
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