2020.03.12 トッテナムの話題
遠ざかる足音、忍び寄る足音…最大の危機に陥ったジョゼ・モウリーニョから見える景色。
プレミアリーグ3勝3分4敗、公式戦5勝4分7敗、直近の6試合は1分5敗。ハリー・ケインの離脱によって得点力を落としたジョゼ・モウリーニョのトッテナムは、5戦連続の6発というソン・フンミン無双で息を吹き返した後、韓国代表の右腕骨折で完全に泥沼にはまりました。追い打ちをかけるように、ベルフワインが足首ねん挫でリタイア。ダヴィンソン・サンチェスとフォイスも3-0で完敗したライプツィヒ戦のベンチに入れず、しばらくは元気な選手を総動員するスクランブルが続きそうです。「スカイスポーツ」は、モウリーニョ監督が就任してからのスパーズの総失点を紹介。公式戦38失点は、この期間で42失点のアストン・ヴィラに次ぐワースト2位で、彼らの問題は前線だけではないと主張しています。
次節のプレミアリーグは、本拠地で戦えるマンチェスター・ユナイテッドとのシックスポインター。手駒さえ揃っていれば、中4日のスパーズが、ELの直後で2日しかインターバルがないチームより有利と予想されるゲームでしょう。しかし今回は、指揮官のキャリアを考慮したかのような飛車角香車落ちのハンデ戦。しかも相手は、直近の公式戦10試合を7勝3分と絶好調です。この間は、わずか2失点。ブルーノ・フェルナンデスが加わってからの8試合は17ゴールと得点力も上がり、スタンフォード・ブリッジに乗り込んだチェルシー戦は0-2、マンチェスターダービーも2-0とプレミアリーグのTOP4に完勝しています。
ポール・ポグバの不在が気休めにもならない彼我のコンディションの差を、モウリーニョ監督は埋められるのでしょうか。この試合に敗れれば、5位との差は7ポイントに開き、マンチェスター・シティのCL出場禁止処分が発動されても手が届かなくなりそうです。傷心の選手たちと手詰まりの指揮官にとって、気になるのは遠ざかる足音ばかりではありません。後ろから忍び寄る足音…ミケル・アルテタ率いるアーセナルもまた、このタイミングで調子を上げてきています。
一時はTOP4フィニッシュは絶望といわれていたノースロンドンのライバルは、2020年になってからの公式戦13試合を8勝4分1敗。2月以降の7試合のうち5試合でクリーンシートを記録しており、セットピースの流れ以外での失点はひとつもありません。エースのオーバメヤンは、5戦4発と好調をキープ。FAカップのポーツマス戦とプレミアリーグのハマーズ戦でフル出場したパブロ・マリは、一気にフィット感を高めています。ラポルテ不在のマン・シティとのアウェイゲームが、ギリシャ遠征におけるコロナウイルス感染疑惑で流れたのは残念でしたが、ティアニーが万全の状態で出られるようになれば、昨季の三冠チームからポイントを奪えるかもしれません。
勝てないスパーズと、負けないライバルたち。CL出場権獲得が厳しくなっているモウリーニョ監督は、お約束の解任ゴシップや評論家の批判の集中砲火を浴び続けています。ツイッターには、早くも「mourinhoout」というハッシュタグが立っており、3大不満要素は「古く退屈なフットボール」「見えない改善ポイント」「チームのプラスにならないネガティブな会見」。指揮官がストライカーたちのリタイアを不振の理由にするたびに、前任者の漢気に惚れていたサポーターたちのストレスが高まっているようです。評論家の指摘も、これらの声とシンクロしており、「改善の意志が感じられないのが最大の問題」という声が大勢を占めています。
「試合前後のプレスカンファレンスがネガティブだね。自分がドレッシングルームの一員だったら、彼がそこにエネルギーを費やしているのはうれしいことではない。戸惑うだけだ。聞きたくないよ」「ゲームプランに自信がないみたいだね。的外れなときもあるし、間違っていることもある」(ジャーメイン・ジェナス)
「彼はとても成功してきており、すべてのトロフィーを持っているけど、それらは過去のものであって今は違う。現在は平凡なスパーズを率いているだけで、改善していない。(ウルヴス戦で)ヌーノとジョゼを見たけど、どちらが次にトロフィーを獲得するか、私にはわかるね」(トニー・カスカリーノ)
ダニエル・レヴィさんは、「モウリーニョ監督が夏にいなくなることはない」と解任を否定しつつ、「チャンピオンズリーグの出場資格を失えば、財政への影響は大きい」と明言しています。モウリーニョ監督は「大規模な再建計画は必要ではない」とボスに歩調を合わせていますが、選手たちに将来に対する希望とモチベーションを与えられなければ、現状維持も難しくなるのではないでしょうか。マンチェスター・ユナイテッドとの古巣対決に敗れ、彼らがCL出場となれば…「ハリー・ケインがオールド・トラフォード行きに興味を示している」というゴシップがリアルに感じられるようになるかもしれません。
前門のマンチェスター・ユナイテッド、後門のノースロンドンダービー。欧州へのチケットを逃せば、「即戦力獲得を断念VS主力売却で移籍金捻出」という厳しい二択を迫られそうです。前線の選手がこれだけいなくなれば苦戦は必至ですが、「それでも何らかの希望を見せてくれ」「ノリッジやバーンリーに勝てない理由にしないでくれ」といった声に応える必要があります。決戦まで、4日。モウリーニョ監督のプレス対応、チームマネジメント、一人ひとりのクセまで知る相手に対する戦術選択に注目しましょう。
次節のプレミアリーグは、本拠地で戦えるマンチェスター・ユナイテッドとのシックスポインター。手駒さえ揃っていれば、中4日のスパーズが、ELの直後で2日しかインターバルがないチームより有利と予想されるゲームでしょう。しかし今回は、指揮官のキャリアを考慮したかのような飛車角香車落ちのハンデ戦。しかも相手は、直近の公式戦10試合を7勝3分と絶好調です。この間は、わずか2失点。ブルーノ・フェルナンデスが加わってからの8試合は17ゴールと得点力も上がり、スタンフォード・ブリッジに乗り込んだチェルシー戦は0-2、マンチェスターダービーも2-0とプレミアリーグのTOP4に完勝しています。
ポール・ポグバの不在が気休めにもならない彼我のコンディションの差を、モウリーニョ監督は埋められるのでしょうか。この試合に敗れれば、5位との差は7ポイントに開き、マンチェスター・シティのCL出場禁止処分が発動されても手が届かなくなりそうです。傷心の選手たちと手詰まりの指揮官にとって、気になるのは遠ざかる足音ばかりではありません。後ろから忍び寄る足音…ミケル・アルテタ率いるアーセナルもまた、このタイミングで調子を上げてきています。
一時はTOP4フィニッシュは絶望といわれていたノースロンドンのライバルは、2020年になってからの公式戦13試合を8勝4分1敗。2月以降の7試合のうち5試合でクリーンシートを記録しており、セットピースの流れ以外での失点はひとつもありません。エースのオーバメヤンは、5戦4発と好調をキープ。FAカップのポーツマス戦とプレミアリーグのハマーズ戦でフル出場したパブロ・マリは、一気にフィット感を高めています。ラポルテ不在のマン・シティとのアウェイゲームが、ギリシャ遠征におけるコロナウイルス感染疑惑で流れたのは残念でしたが、ティアニーが万全の状態で出られるようになれば、昨季の三冠チームからポイントを奪えるかもしれません。
勝てないスパーズと、負けないライバルたち。CL出場権獲得が厳しくなっているモウリーニョ監督は、お約束の解任ゴシップや評論家の批判の集中砲火を浴び続けています。ツイッターには、早くも「mourinhoout」というハッシュタグが立っており、3大不満要素は「古く退屈なフットボール」「見えない改善ポイント」「チームのプラスにならないネガティブな会見」。指揮官がストライカーたちのリタイアを不振の理由にするたびに、前任者の漢気に惚れていたサポーターたちのストレスが高まっているようです。評論家の指摘も、これらの声とシンクロしており、「改善の意志が感じられないのが最大の問題」という声が大勢を占めています。
「試合前後のプレスカンファレンスがネガティブだね。自分がドレッシングルームの一員だったら、彼がそこにエネルギーを費やしているのはうれしいことではない。戸惑うだけだ。聞きたくないよ」「ゲームプランに自信がないみたいだね。的外れなときもあるし、間違っていることもある」(ジャーメイン・ジェナス)
「彼はとても成功してきており、すべてのトロフィーを持っているけど、それらは過去のものであって今は違う。現在は平凡なスパーズを率いているだけで、改善していない。(ウルヴス戦で)ヌーノとジョゼを見たけど、どちらが次にトロフィーを獲得するか、私にはわかるね」(トニー・カスカリーノ)
ダニエル・レヴィさんは、「モウリーニョ監督が夏にいなくなることはない」と解任を否定しつつ、「チャンピオンズリーグの出場資格を失えば、財政への影響は大きい」と明言しています。モウリーニョ監督は「大規模な再建計画は必要ではない」とボスに歩調を合わせていますが、選手たちに将来に対する希望とモチベーションを与えられなければ、現状維持も難しくなるのではないでしょうか。マンチェスター・ユナイテッドとの古巣対決に敗れ、彼らがCL出場となれば…「ハリー・ケインがオールド・トラフォード行きに興味を示している」というゴシップがリアルに感じられるようになるかもしれません。
前門のマンチェスター・ユナイテッド、後門のノースロンドンダービー。欧州へのチケットを逃せば、「即戦力獲得を断念VS主力売却で移籍金捻出」という厳しい二択を迫られそうです。前線の選手がこれだけいなくなれば苦戦は必至ですが、「それでも何らかの希望を見せてくれ」「ノリッジやバーンリーに勝てない理由にしないでくれ」といった声に応える必要があります。決戦まで、4日。モウリーニョ監督のプレス対応、チームマネジメント、一人ひとりのクセまで知る相手に対する戦術選択に注目しましょう。
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選手たちの発言を聞くと監督へのリスペクトを感じますし、個人的には記者会見での話し方も刺激的というか好きです。
ポチェは大好きでしたが会見が面白いといったタイプの監督ではなかったように思いますので笑
どこかの番組か動画で見たように思いますがケイン、ソニー、エリクセンで去年の得点の88%だかを生み出していたそうです。
その3人がいなくなれば百戦錬磨のモウリーニョと言えどもなかなか厳しいものはあるでしょう。
早く調子の良い話が聞きたいものです。